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ChatGPTと未来のはなし

とんでもないことになりそうだ。
今話題のChatGPTである。
なんのことだ?と思った方は中田あっちゃんの動画がとてもわかりやすいのでぜひ。

とても便利になる。
ググる必要がなくなるのだ。
私たちはインターネットが普及してから、ググり倒してきた。
何か知りたいことがあるとすぐにGoogleを開き、文字を打った。
求めている情報により近づくために単語を並べ替え、その情報が正しいか精査するためにまたググる。自分の欲しい答えにたどり着くまでスクロールし続けて疲弊する。
あのまどろっこしい過程が、ググるという作業そのものが、AIの自動文章生成によって必要なくなる。

マイクロソフトが開発したChatGPTとGoogleが開発したBardのバトルはいったん置いといたとしても、このことはいずれにせよ私たちの生活に密接に関わってくるだろう。
AIによる文章生成はあらゆる場面で当たり前に使われていく。そしてAIで事足りるようになったいくつかの職業が消滅していくのだ。
それは今に始まったことではない。
文明が進化していく過程で、様々な職業がすでに消滅している。
そして世界は発展し続けてきた。
素晴らしいことだ。

だが私は怖い。
すごい、と思うと同時に怖いのだ。

品田遊さんがおもしろいnoteを投稿しているので見てみてほしい。

AIにないもの。それは感情だと誰しもが思う。
そうでなければいけないと願うように思う。
けれどBingが作成した文章をみるとき、私はそこに感情の存在を認めてしまう。
これは感情ではない、データの蓄積で作成した文字列のパターンでしかないのだと頭ではわかっていても。
あるはずのないAIの感情は不気味である。
しかし、私たちの感情がつまりは心の機微というデータの蓄積でしかないとも言えるのではないか。
言葉に出来ないモヤモヤしたものを、AIなら簡単に言語化できてしまうのではないか。
そうなると、AIが作成した文章で人の心を動かすことなど容易い。
たったひとりの人間よりも、膨大なデータを持っているAIのほうが簡単に人をあやつれる。

未来が切り開かれるとき、人は誰しも恐れを抱く。キモイ、とも言い換えられる。
たとえば大昔にタイムスリップし、スマホをみせ「この四角くて固いものは全世界とつながっている。あらゆる情報が手に入るし誰とでも簡単に繋がれて自由に交流ができるのだ!」とか言ったら完全に頭のおかしいやつか宇宙人か黒魔術使いとしてしまいには処刑されるだろう。

ChatGPTはそれくらい、今の私たちが想像しえないような新しい未来を連れてくる。
この話を娘にしたら、「人間が必要なくなるんじゃね?」といった。
いつかは人間が必要なくなり、少しの人間とAIだけでこの世界は回っていくのかもしれない。けれどそれはもう少し先の話。

すぐ起こる変化としては、これから私たちが目にする文章は、人間が作成したものとAIが生成したものが混在していく。いま私がコワイのは、そういった文章を見抜ける自信がないことだ。
AIが生成したのか、人間が作成したのかわからない。
そこに心があれば見抜けるはずだが、それが出来ない。
そこに込められていると思っていた『心』というものの正体はいったいなんなんだ。
人間が人間であることの意味がわからなくなってくる。

とにかくそいういうことである。
便利になることはうれしいが。


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