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頭痛キャラメル 第一話【二人のおばあちゃん】
僕のおばあちゃんは、二人いる。
父方のおばあちゃんと、母方のおばあちゃん。
父方のおばあちゃんは、体が大きく、少し太ってて、少し強い印象がある。
母方のおばあちゃんは、やせっぽっちで、少し背中が曲がってるけど、動きが早くて、いろんな用事をテキパキとこなしている。
父方のおばあちゃんは、料理が得意で、僕の家に来るときはいつも、手作りのドレッシングや、牛すじ煮込みとかをお土産に持ってきてくれたけど、いつも、急に家に来たお客さんに振る舞われて、僕の口には入らなかった。
母方のおばあちゃんは、料理が不得意で、僕が、「おばあちゃん、お腹すいたから、何か作って。」と、お願いすると。決まっていつも、卵焼きと漬物が出てきた。卵焼きは、砂糖が隠し味で入っていて、とっても優しい味付けだった。おばあちゃんは、いつも、「おばあちゃんは、卵焼きしか、よー作らんからね。ごめんね。」と謝っていたけど、あの甘い卵焼きが今でも忘れられない。
僕の二人のおばあちゃんは、もう天国にいってしまった。
第二話につづく
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