怪獣王と偽の王の戦い

 今朝は何の映画を観ようか考えた末、新しく配信された「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を鑑賞した。
  レジェンダリーピクチャーズ制作のギャレス・エドワーズ監督の「ゴジラ(2014)」の続編であり、モンスターバースシリーズ第3作である。

 この作品では、ゴジラだけでなく、モスラ、ラドン、キングギドラ、そして、作品世界において、各地に眠っていた様々な怪獣たち(ほぼモブである)が登場する。
 怪獣の研究を行っている国際組織、モナークのある科学者が作った、怪獣をコントロールすることもできる音波装置がエコテロリストたちの手に渡り、南極で眠っていたキングギドラを目覚めさせた。
 エコテロリストたちのイカれた地球再生計画から端を発した、キングギドラよるテラフォーミングを止めるため、ゴジラ、モスラ、モナークら人類の総力戦が始まる…(なお、ラドンは敵味方の間で都合よく使われながら参戦しております)

 監督のマイケル・ドハティが大のゴジラファンというのもあって、バトルシーンをはじめとした怪獣たちの描写は、前作よりさらにパワーアップしている。
 今後、日本でゴジラの映画を作ろうとなっても、実写でこの作品を超えることはほぼ不可能に近いと言っていい。
 その反面、人間たちの描写に関してはかなり不評だったようだが、そんな映画の構造そのものが、主に川北紘一監督が特撮を担当していた、平成ゴジラシリーズのような雰囲気を作り出しているので、個人的にはかなり好きになれた。

 怪獣たちの活躍も素晴らしいが、僕としては、モナークの司令船「アルゴ」をはじめとした、モナークが持っているメカにも注目していただきたいところだ。
 現用兵器モチーフの兵器と思いきや、歴戦の東宝特撮メカにも劣らない活躍を見せてくれている。
 久しぶりに衝撃を受けたとともに、機会があれば、この雰囲気で「海底軍艦」のようなメカ主体の作品を作ってみたいところである。

 本当にこの作品は、90年代にゴジラを劇場で観たことがある人、平成ゴジラが好きだという人であれば、かなり楽しめる作品である。
 ここまで親近感のあるゴジラ映画が、ハリウッドの大予算で作られたというのは、かなりすごいことだ。
 その上で、次回の「ゴジラVSコング」がどんな作品になるのか、非常に楽しみである。

 ちなみに、現在Netflixでは、1998年のエメリッヒ版ゴジラ以外の、全てのゴジラシリーズが配信されているので、この機会に全シリーズを制覇してみても良いかもしれない。

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