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ブドウの木が飲み込んだもの

昨年末、年が押し迫った頃に頂戴をして来た、ブドウの木の解体、その最終作業をしました。


すでに部材として活用ができる部分の確保は終わっており残念ながら傷みが酷く、部材としての活用が叶わない状態のものは、私の冬の暖を取る為の『貴重なマキ』として、最後まで使い切る事を心掛けています。
今回の作業は、その為のもの。

その作業の最中、木の一部が、キラリと光りました。


🤔木が光る? それに違和感を覚え、その箇所に近づいてよく見ると何やら
金属の気配があり、そこからは慎重にそれを取り出す為の作業を進めてゆきました。(そうしなくては使用している工具の刃を傷めてしまう可能性があるから)


😃やった!!
出て来たものを見てビックリ!! 大きな大きな金属の金具。


農作業で使用されていた金具でしょうか?
ブドウの木が大きくなってゆく、その長い年月の中で少しずつ少しずつ、
この金具を自らの中へと取り込み、丸ごと飲み込んでしまっていた模様。


思いがけずに植物の知らざれる強さ・ブドウの生命力の強さ、それを目の当たりにしました。


異物でしかない金具を飲み込んだまま、それなのに
はたから見れば何事もなかったかのように、無言で、たくましく生きて来たブドウの木。


それは何よりも大切な、自身の成長の為。


人も同様でありたいな、と。

日々の所々で起きうる瑣末な出来事に必要以上に頭や心を囚われる事なく、ただただひたすらに進む。 それのみへ全力を尽くす、忘れがちなのであります。


ブドウのように
グニャグニャグニャグニャと捩れながらでも進んでゆきたいもの、前へ上へと。

瑣末な事には囚われず。



追記・巻頭の写真は、[また別のもの]を飲み込んでしまっていた、ブドウの木の様子です。