見出し画像

おそらく日本初 「アプレンティスシップ」フォーラムの開催する趣旨

2024年1月27日(土)に、東京国際フォーラムにおいて、「アプレンティスシップ」と名前のつくフォーラムを開催することになりました。おそらく日本で初めての取り組みかなと思います。

そこでどのような問題意識で開催するのかなどをまとめたいと思います。

■フォーラム開催までの経緯

1年半以上前から、一般社団法人アスバシの 毛受 芳高さんにお声がけをいただき、日本においてアプレンティスシップを普及させていこう、そのような活動に現在取り組んでいます。キャリア教育業界の大先輩である毛受さんと、同世代でアスバシで活躍する 小柳 真哉さんらとともに、議論を重ねながら、本年度後半には、経済産業省「未来の教室」実証事業に採択いただき、実証事業を行なっています。

■大事にしてきたこと

海外制度を日本に入れる上では、単に制度をそのまま入れたら良いというわけではありません。イギリス制度の趣旨や本旨を理解しつつ、日本のキャリア教育の実情に合わせ、日本でどんな表現をするかをかなり議論を重ねたと思います。

その一例が訳し方の改訂で、アプレンティスシップは直訳すると「徒弟制」と訳されていますが、イギリスのモダンアプレンティスシップを踏まえて「訓練生」と訳し直しました。僕が好きな航空業界では「パイロット訓練生」として、将来の活躍を見据えて実践的な学びを得ながら、人間的にも成長して育っていく過程と、まさにイギリスのアプレンティスシップが重なると考え、その訳語をあてました。

もう一つは、日本においてのインパクトです。日本の高校→大学→社会を主軸とする進路選択の路線(よく表現される「レール」)に対して、いかに挑戦できるか。イギリスの制度も参考にしながらの問題意識は大きく2点です。

1つは、特に約半分いる高校卒業して働く人たちに目を当て、その子たちにリスキルの機会やキャリア教育の機会が与えられず、エッセンシャルワーカーからのキャリアチェンジが実現できないようにするのではなく、研修機会を与え、キャリア自律に繋げる機会を作ること。

もう一つは、日本だと「大学進学をしておいた方が、卒業しないよりは良い」との消極的な考えでの進学を選択する子たちに対して、イギリスだと「大学進学orアプレンティスシップ」が並列に並ぶほど、卒業後に働くのが有力な選択肢になっている印象です。それも働くといっても、デロイトやコカコーラ・ゴールドマンサックスなどの企業群なのと、医者や弁護士などにもなれるルートも確立されているとのことで、大学に行かなければ専門職になれない訳ではない制度です。

つまり、卒業して働く選択肢が、当たり前のように選べるようになり、頑張って挑戦したければ挑戦して、学びたくなってら学ぶ。もちろん学びたければ学んでから就職する。その両方のキャリアパスが選べるように、柔軟になっても良いのではないか。そんな問題意識を、どうすれば社会で実装できるのか、それに挑戦しようと模索し、毛受さんや小柳さんやFora社内もちろん、様々な関係者とお話しさせていただいているところです。

■フォーラムのご案内

これまでの実践を踏まえ、おそらく日本で初めて?「アプレンティスシップ」と名のつくフォーラムを開催させてもらうことになりました。

第1部は有識者の方々の講演、第2部は実践紹介、第3部は将来展望に向けて可能性と課題を模索するパネルディスカション、第4部は会場の皆さんとのワークショップを行い、日本における展望を考えていく構成です。(僕自身は、第2部のファシリを担当予定です)

ご案内が遅くなってしまい、大変恐縮なのですが、とても面白いフォーラム、かつ、勢いを感じることができるフォーラムでもあると思います。またすでに興味を持ってくださっている全国各地のキャリア教育団体等のコーディネーターの方々からも参加表明を頂いてまして当日が楽しみな限りです。ご都合がつく皆さんはぜひご参加をいただければ幸いです


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?