誰かが言っていた
いつもは選ばない真ん中に入り、ドアを閉めた。
中に入れば、いつもと同じ。
トイレである。
よく行くトイレは3つの個室が並んでいる。
わたしは決まって端っこの個室に入る。入るというより吸い込まれているくらいである。
「わたしは真ん中を選ぶ」
今日、トイレの入り口のドアをひらいた瞬間にこの言葉を思い出した。
真ん中を選ぶひとの気持ちを感じるべく、勇気を出して真ん中の個室に入った。
同じである。
個室の中は当たり前に同じなのである。
ドアを開き外に出た。
わたしは真ん中から出てきていた。
真ん中を選ぶ人の気持ちはわからず、
「真ん中を選ぶ」とは、外側の行動であるという当たり前のことを体感しただけになってしまった。
わたしはやっぱり、端っこがいいかも。
そして、
「電車の席も真ん中座る」は多分また別の話。
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