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キュ、ボン、ボン

 「7号、9号、11号だよ。」
「キュ、ボン、ボンって感じね!」
これは、私がスリーサイズを測っている時のパートナーとの会話だ。
そもそもなぜサイズを測る必要があったかというと、レンタルする服のサイズを決めたかったからだ。
 
 今回レンタルした服は喪服だ。結婚式のドレスはレンタルしたことがあったが、喪服をレンタルするのは初めてだった。
 
 結婚式と違って急にやってくるお葬式。5年ほど前に着た喪服を引っ張り出してきた。クリーニングに出して保管していたので、大丈夫だと思っていたのだが、びっくりするぐらいカビていた。ワンピースの裾から裏地にかけて白く点々としたカビを見て、ものすごくテンションが下がった。
 
 これに追い討ちをかけるように、サイズも着られなくなっていた。クリーニングに出すとしても、サイズの確認をと思ったのだが、お腹周りがパツパツだった。5年前着た時は、人生で一番痩せていたころだったから仕方ない、そもそもこの喪服を買ったのは20代の頃だし、、といろいろ自分に言い訳をした。
 
 師走でただでさえ忙しく、いろんな用事が立て込んでいるのに、喪服を買いに行かないといけないなんて。カビた喪服と太った自分と、思った以上にショックで落ち込んだ。
 
 そんな時、結婚式のドレスをレンタルできたのだから、喪服もあるはずと思い付いた。早速検索してみると、5,800円くらいで、送料もクリーニング代も込みのサービスがある。カバンや靴、数珠などは持っているから、喪服だけをレンタルした。
 
 結婚式のドレスみたいに悩むことなく、一番シンプルなのを選んだ。ちょっと高いブランドの喪服とかもあるみたいだったが、親戚しか来ない家族葬に必要とは思えなかった。
 
 時間帯によっては翌日に届けてくれて、3泊4日借りられる。着払いの伝票が付いているから、届いた箱に入れて送り返すだけだ。届いた喪服は若干の使用感(ファスナーが少しはげていた)はあったが、問題なく着られた。何より、ファスナーが前に付いていることに感動した。自分で簡単に着られる。クリーニングに出さなくていいのも楽だ。
 
 今度いつあるか分からないお葬式。また喪服を購入して、次着る時にカビてサイズアウトして着られなくなるなら、毎回レンタルする方が手軽でいいと思った。
 
 そしてみんなの口コミに、同じ様にサイズアウトして着られなくなった人が結構いて少しほっとした。私だけじゃない。そんな安心感も与えてくれた。喪服どうしようかと悩んでいる人がいたら、レンタルをぜひお勧めしたい。「喪服 レンタル」で検索してみて下さい。

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