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健康診断と私

 健康診断が今年も無事に終わった。苦手な運動会を終えた後の様な、疲労感と達成感がある。結果はまだなので、無事終わったとは言えないかもしれないが、とりあえず、「お疲れさま」と自分に声をかけたい。

 毎年この健康診断がとても憂鬱だ。痛みに敏感な私にとっては、軽い拷問だと思っている。毎年受けているのに、毎回怖くてたまらない。特に婦人科健診とマンモグラフィ。

 婦人科健診のあのイス。そんなに足開かないよってくらい足を乗せた台が動くのも、お尻を乗せた台が下に落ちるのも、カーテンで向こう側が見えないことも、すべてが不安をあおる。

 20年以上前のことだが、カナダで婦人科検診を受けたことがある。日本と全然違ってびっくりした。まずあのイスもカーテンもない。診察室によくある診察台に仰向けになり、足を直角に上げるだけだった。

 医者は笑顔でアイコンタクトを取りながら、今からこの医療器具を入れるから、と説明しながら診察を進めていく。目を見ながら普通に雑談してくるので、とても戸惑った記憶がある。

 そちらの方が良かったとまでは言えないが、何かもう少しリラックスできる診察方法があるのではと思ってしまう。

 そしてマンモグラフィ。年上の先輩達から話を聞いて、そんな拷問みたいなこと本当にするのかと半信半疑だった。大げさに話を盛っているのかとさえ思ったが本当だった。

 簡単に言って、胸を板に挟んで縦につぶすのだ。薄くすればするほどいいらしく、痛い!と訴えても、我慢して下さいと言われる。痛みに弱いんですねとも言われた。

 早期発見早期治療のために、健康診断を受けられるのはありがたいことで、医療機関にかかれるのも、とても恵まれていることは分かっている。

 それでも、あの婦人科検診とマンモグラフィはどうにかならないものか。調べてみるとMRIで乳がん検査をする方法もあるみたいだが、値段が高いのと、受けられる医療機関も限られている。

 健康診断が苦手や、痛くて辛いのは私だけではないと思う。1日も早く、もっと心身に負担の少ない健康診断が、実現することを願わずにはいられない。

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