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素敵な猫さまとの一期一会


お久しぶりです。ふじきむです。

ご無沙汰なのですが、今回はただのブログのような日記のような、要は自分の思いをしたためるだけのnoteです。

本当は直接伝えた方が関係者の方々に声が届いていいのかもしれませんが、本当にただ一度お店に訪れただけの人間が言うのはおこがましいように感じたので、この気持ちはnoteに綴じておこうと思います。


先日訪れた保護猫カフェで出会った一匹の猫さまとの出会いと、お別れのお話です。

以前から知っていた保護猫カフェに高校友人と行きました。実家で猫を飼っていてこんなご時世だから帰省して会えない友人と、猫が飼いたいけどまだ飼えない自分とで猫成分を充電するための保護猫カフェでした。

その保護猫カフェには十匹少々の保護猫様(いずれも成猫)が私たちをお出向かえしてくれました。

多分に漏れず最初はカフェの料金や注意事項の説明を店員の方がしてくださる時間で(事前にある程度調べていたけど)我々はふんふん聞く時間です。


そんな中、颯爽とやってきて私の友人のお膝にのって歓迎してくれました。


後から知ったのですが、その子はユノさんといい、10歳を超えたお姉さま猫でした。

一般的に、保護猫は何らかの事情で人間から世話されなくなり、このままだと命の危険や生きていく事ができないために保護されます。往々にして虐待やネグレクトを受けて人間不信になっている猫様も多いようです。

だから近づいても寄ってきてはくれないのかなと思っていました(お店も猫様を大切にしているようだったので変に調教はしないでしょうし)。


意表を突くかわいい歓迎に驚く半面、自分じゃないのかとちょっと悔しかったり。ともあれすごく人馴れしていて保護されてからは大切にされているんだと嬉しくなりました。

その保護猫カフェですごした2時間はとても幸福で、完全個室空間に猫様たちがごろごろすやすやしている空間は自分が猫を飼っているように思わせてくれました。

撫でても嫌がらないし座っていたら色んな子が近寄ってきてくれます。おやつのちゅ~るが3本だけ与えてよいそうで、おやつの時間にはほとんどの子が集まって平等にあげるのか一苦労でした(そこがまた楽しい)。

以前から猫を飼いたいと思っていましたが、改めて心に誓いました。(独身一人暮らし猫飼い未経験なので保護猫様を飼うには超えるべきハードルがいくつかありますが...)


後日、SNSホームページを見ていて行ったお店の部屋(一階と二階がありそれぞれ別の猫様がいらっしゃる)の子たちを見ていました。

特に行った一階は膝に乗ってくれたあの子だとか、控えめだけど構ってちゃんな子だとか思い出してちょっと特別な猫様たちになった気になっていました。


そうしてSNSチェックを続けていて一ヶ月が経つ頃、驚くべきニュースが入ってきました。

それは、あのお出迎えしてくれたお姉さまのユノさんが膵炎にかかっていたこと。

そのニュースがでたときは食欲があまりない程度でしたが、治療のために時期が来たらお引越しをするとの連絡が書いてありました。


しかし、だんだんと体調も優れなくなってきたそうで、お店の方々の看護や通院が必要になってきていたようです。

お店にいったときは毛並みもきれいで別段やせ細ったようすも元気のないようすも感じられなく、シニア猫とすらわからなかったほどでした。

そうしたユノさんの話を聞いているとどうにも余所の猫様と思えず体調が良くなってほしいと心から願う自分がいました。SNSを見ても関係者だけでなく常連さんと思しき方々から応援のメッセージを送られていました。


そのメッセージのやりとりの中で、ユノさんは私だけでなく、多くのお客のために愛想よく振舞ってくれていることを知りました。本当に愛嬌のある猫様なのか、人間を信じてくれる優しい猫様なのかは分かりませんが、素敵な子と出会ったんだなとしみじみ思いました。

治療のために猫様に多大な負荷や痛みをかけることが正解かどうかはわからないので、当事者の決めた方針とユノさん自身を信じるしか外野の人間にできることはないと思っています。ですが一日でも長く安心して暮らしていけるようにと献身的に看護してくださっているとききこちらも安心していました。


ただ、願いむなしくユノさんは天使になってしまいました。

たった2時間一緒にいただけの、一期一会の猫様なのに悲しく泣いている自分がいました。ただかわいいだけじゃなく、素敵な猫様。また会いたくても会えないと思うととてつもなく空虚な思いにさらされます。


亡くなる最期の最期まで、人間とあったら鳴いたり近くにいたりと会った人たちと親しく接していたようです。本当は苦しくてすぐにでも助けてほしいと思ってるかもしれないですが、もしかしたら周りの人間たちを不安にさせたくなかったのかなと想像してしまいます。

猫らしく、自分の思いに忠実でいいんだよ、と。


ユノさんのお葬式が終わり、保護主の方やお店の方が文章を書かれていました。この猫邸に来る前では私が知る以上に大変な道を歩んでいて、胸が苦しくなりました。


あの子が過ごした時間は幸せだったかな。


猫という存在にとって何が幸せでどう生きるのがよいかは分かりませんが、少なくとも安全な場所で暮らしていて最期まで安心できる人間と過ごせたことが良かったなと思ってくれたら嬉しく思います。


飼ってもいない猫様がいなくなるだけでここまで胸が締め付けられているのに自分で飼う猫様は一体どうなるんだとますます不安にはなりますが、こんな素敵な猫様と一瞬でも同じ時間を過ごせたことがとても尊いことなのだと感じされられます。


一時でも同じ時間を過ごして、近くにいてくれてありがとう。とっても幸せな時間を過ごせました。

またどこかで会えるといいな。

今度は私のお膝にのってお出迎えしてくれたらいいな、なんて。


本当にありがとう。



本日はここまでで。

ありがとうございました。


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