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#ローソンPBに思う について


こんにちは。ふじきむです。


先々月あたりからLAWSONさんがPBのパッケージデザインを変更されていました。これまでの該社PBのデザインとも、同業他社さんのデザインとも離れた斬新なパッケージに賛否両論な印象を受けます。

私の立場としては反対派ですが、デザイン自体はとてもいいものだと思っています。ですのでコンビニ店員経験者(4年)の経験を踏まえて考えをまとめました。


全体を通して

先ほども申し上げた個人としては否定的な考えを持っています。理由は単純でコンビニの商品にしては一瞥で商品が把握しづらいからです。

LAWSONさんの戦略は一旦置いておいてコンビニという社会インフラの側面のある(=全世代が顧客層)店舗が、商品の見やすさを度外視した(ようにみえる)デザインを採用するのはどうなんだ(?) と考えています(当然折り込み済みとは思われますが)。

とはいえ、デザイン自体は落ち着いて、おしゃれで、かわいいだけでなくLAWSON PB全体の統一感があり好きなデザインです。価格はこれまでと概ね変更がないと思われますが、付加価値が付いたように思われます。

LAWSON自体のロゴとは配色が離れていますがそれはそれでいいのでしょう。


そもそも論

一旦置いておいた戦略の話に戻ります。
当然ながらコンビニも営利企業であるため何かしらの戦略をとります。その戦略次第では顧客の期待に真正面から答える(全顧客の期待に応えるのは原理的に不可能ですが)ことはありません。現在は企業自体が自主的に社会的責任を感じ取り、現在の形態を存続されているのに過ぎないのです。

ですので、今回の大胆なデザイン変更は「今後はこれでやっていく」と言われれば外野がとやかくいうことに価値はありません。


ここ最近は特に強まった人手不足の影響やドラッグストアの台頭による競争の激化もあり以前ほどの勢いが無いからか、コンビニという形態からスライドし新たなモデルを模索しているのかもしれません。

というわけで、このnoteでは単なる批判ではなく思考実験として何ができるだろうかということを私個人としては模索していきたいと考えております。


反対をする理由

ここで先述しましたが私の反対理由をもう少し詳細に述べたいと思います。

反対理由は商品の視認性・可読性が悪く商品選択にこれまで以上に時間がかかると思われるからです。また高齢者や弱視の方々は色の差異が弱いと識別しづらいと思われます。

個人的にコンビニは究極的に「手段」の店舗だと思っています。日常のごはん、水分補給、間食・夜食などをスーパーより手軽に、いつでも、入手できるための店舗が存在意義として大きいと感じています。

私の肌感で恐縮ですが、数十店舗派遣スタッフとして勤務した際もやはり大部分は上記の生活の飲食をサッと購入するお客様が多かったと思われます(金額ベースでの分析ができれば最良ですが)。

当然その派生でコンビニのスイーツ、おでん、FF(チキンなど)が一部「目的化」している(書きながら目的化開拓しているのではと思う節もあるなと思いつつ)流れがあるのだと思います。


業務面ではパッケージが類似しているため、品出しの際に別の商品を混在して品出ししてしまう恐れがあります。ヒューマンエラーを誘発しお客様のクレームを頂戴するんじゃないかなと(もちろんよく確認して品出しするのが当然でありますが)。


※先ほども書きましたが、こうした反対理由も「そう考えられる」という外野の意見ですので、あくまで「サンプル1」の意見ではあります。


解決策案

最後にこのデザインを活かしつつより多くの客層に問題なく商品選択をしていただく案を提示していきたいと思います。

※全体的にデザインとの兼ね合いがあるので、この案が実効性を持つかは怪しいですが、改善案としてできそうな案を探っていきます。


まず方向性ですが、一瞥で商品を認識できればよく、その方法として以下の3点がまず挙げられるかと思います。

①色や画像を用いてわかりやすくする。
②文字で表記する。
③値札(商品外)に商品名や値段を記載する(どのコンビニにも大体値札は置かれてますがあれ自体は文字が細かく見づらいので今回は考慮に入れません)


デザインとの兼ね合いと書きましたが、今回のデザインは統一感があり、変にいじるとダサくなりそうな予感は強くします。したがって、デザインをいじらない範囲で可読性(文字が認識できること)を高める(=②を改善する)方向が現実的なのかなと思います。


※このLAWSONさんのデザイン変更の反響として視認性の話がありましたが、個人的には文字(商品名)が読みやすければ、デザインの良さを活かしつつ商品を発見しやすいのかなと思います。そして特に商品名がわかれば高度な専門性を要する商品はコンビニにはないと思われますので、商品名さえ(形容部分を除く)わかればよいかと思われます。


具体策

商品名の文字を大きく or 太くする

単純に現在の文字領域(商品名)を広げ見やすくする。

背景色と文字色を対照色相にする(補色、ないしそれに近い色味)

文字が統一を崩す場合は明度をさげてくすませてもよいかもしれません。

色の例でいうと黄色と青紫、今回の例でいえば背景色はアイボリーあたりの色(トーンでいえばペールトーン系)ですので、青紫・藍色・群青色・紺色あたりがよいのかなと思われます(トーンは暗めでダークグレイッシュあたりがよいかなと思われます)。

もしかしたら視認性の悪さというのは、ベースとなっているカラーが曖昧な色(もちろん意図した配色ではあるでしょうが)であることが、一因になっているのかもしれません。ほかの食品は色味のはっきりしたものが多いですし。


別アングルの方法としては、

可読性テストをする

100名程度の方に試供品として配布しアンケート調査をする、ロービジョンの方コミュニティに無償提供しフィードバックをもらうなど。


まとめ

ローソンさんの戦略云々は存じておりませんし、やはり強い意思を持ってのことだろうと思われます。他方で、一般的に顧客層の広いコンビニやスーパーでは多くの世代、バックグラウンドを持った方に対して利用しやすいことも重要な側面とも思います。

様々なお客様に不便なく凝ったデザインをするにはどうするか、のスタンスで提示しましたが、力不足でクリティカルな解決策は出ておりません。

ですが、、、こちらから2020年6月9日(土) 21時よりTwitterライブバ番組「ハフライブ」にてローソンの社長 竹増貞信さんが登場されるみたいです。ここに解決の手がかり(というか生の声)がきっとあるでしょう。気になる方は是非(私はその時仕事中なので見られません)。


最後に少し元コンビニ店員の私見です。
今回のデザインの大々的な変更ですが、その行為自体は支持したいと考えてます。というのもコンビニとしての独自性が出てこれまでとは違った消費体験ができるようになるのではと思っているからです。

先述の通りコンビニは基本的に「手段」のお店の面があり大手3社で似たり寄ったりの製品を販売しています。新たな施策をしても他の企業が真似をして気づいたらどこも同じような商品を提供しているような印象を受けていました。

一方ではそれはインフラ的機能としてよいのですが、他方でそれなら3社ある必要もないのではとも思ったり。

セブンのコーヒーや、当初のドーナツ(最後は失敗と評されましたが一時期はドーナツ全体の消費量を押し上げるなど良い影響がありました)など目的としてのコンビニ、スーパーとは違った付加価値のあるコンビニを私は期待しています。そうすることが内外のブランディングに寄与するのではと思っています。


まぁ、何はともあれやっぱりコンビニっていいですよね。働いてて楽しかったです。真新しいものも色々出てきますし。


本日はここまでで。ありがとうございました。



更新後記 : このnoteを書くために(名目)画像にある商品を買いました。とてもおいしかったです。ペロッと食べちゃいました。


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