不動産の購入時にかかる諸経費はいくら?内訳と節約法を詳しく解説
「マイホームを買おう」と思ったら、まずは頭金を貯めようと考えるのではないでしょうか?
マイホームを購入する際には、購入予定額の10%〜20%の頭金を用意する必要があるといわれています。
しかし、物件価格以外にもさまざまな諸経費がかかるため、頭金以外の資金も用意しなくてはいけません。
今回は、意外と知られていない不動産の購入時にかかる諸経費と、費用を抑えるコツも紹介します。
諸経費について把握しておけば計画的に購入資金を準備でき、スムーズにマイホームを購入できるでしょう。
不動産の購入にかかる諸経費の一覧
不動産を購入する際には、以下の費用がかかります。
・仲介手数料
・登記費用
・印紙税
・不動産取得税
・固定資産税の精算金
・ローン事務手数料、保証金
上記の諸経費とは別に、不動産の購入申し込みの際に不動産会社へ支払う「申込証拠金」もあります。
また、売主に対しては売買契約を締結する際に「手付金」を支払いますが、どちらも物件購入費用の一部なので、諸経費からは除外します。
それでは、上記の諸経費についてそれぞれ詳しくチェックしていきましょう。
仲介手数料の計算方法
諸経費の中で特に大きな割合を占める仲介(ちゅうかい)手数料。
媒介(ばいかい)契約を結んだ不動産会社が物件の購入や売却をサポートし、売買契約を締結させた場合に支払う成功報酬です。
仲介手数料は、不動産の売買代金に応じて上限額が定められています。
不動産会社は、上限額以内であれば自由に仲介手数料を設定できますが、上限額を請求されることが一般的です。
上記の上限額に、別途消費税もかかります。
3,000万円の家を購入したケースを例に、仲介手数料を計算してみましょう。
3,000万円×3%+6万円=960,000円
960,000円×消費税10%=1,056,000円
なんと、仲介手数料だけで1,056,000円もかかります。
登記費用に含まれるもの
不動産を売買したり相続したりすると、登記簿謄本(とうきぼとうほん)と呼ばれる公的な帳簿に所有権を登記します。
その際にかかる登録免許税と、登記を依頼した司法書士への報酬が、登記費用です。
司法書士への報酬の相場は、3万円前後。
登録免許税は、売買の場合は不動産の固定資産税評価額の2%です。
土地と建物それぞれに登録免許税がかかります。
2021年3月31日まで軽減税率が適用され、土地の税率は1.5%、建物は0.3%です。
納付する印紙税の額
不動産の売買契約書には、収入印紙を貼らなくてはいけません。
30,000円以上の買い物をすると、領収書に印紙を貼らなくてはいけないように、契約書にも印紙を貼る必要があるのです。
印紙税額は、不動産の売買価格が500万円〜1000万円なら5000円。売買価格が 1000万円〜5000万円なら1万円と、売買価格に応じて変わります。
固定資産税の精算金
土地や建物を所有していると、固定資産税が加算されます。
固定資産税の納税義務者は、毎年1月1日時点での不動産の所有者です。
1年の途中で売買を行う場合には、日割り計算して所有期間分を精算します。
固定資産税は、基本的には年に4回に分けて支払いますが、一括での支払いも可能です。
例年、春ごろになると物件所在地の自治体から固定資産税の納付書が送られてきます。
ローン事務手数料・保証金
ローン事務手数料は、不動産の購入代金の2%〜3%から何十万円もする銀行も。
金融機関によって金額に幅があるので、融資を申し込む前には確認しましょう。
また、金融機関によっては保証会社への加入が融資の必須条件となっている場合もあります。
保証会社へ加入すると、返済義務者に万が一のことがあった際に銀行は弁済金を受け取れるのです。
保証金は、購入する物件価格や借り入れ期間によって決まります。
不動産取得税とは?
土地や建物を購入すると、不動産取得税が課されます。
不動産取得税率は、土地と建物それぞれ、固定資産税評価額の4%です。
登録免許税と同じく、2021年3月31日まで以下の軽減税率が適用されます。
宅地:固定資産税評価額×1/2×3%
住宅:固定資産税評価額×3%
マイホームを購入した場合、居住用家屋の特例・居住用土地の特例を利用すれば税金が減額されます。
購入時の諸経費を安くする方法
マイホームを購入する際の諸経費を安く抑える方法は、以下の2つです。
・登記を自分で申請する
・仲介手数料がかからない会社で家を買う
所有権の登記を自分で申請すれば、司法書士に支払う報酬が節約できます。
しかし、不動産の所有権の登記は重要なことなので、万が一不備があった場合を考えると不安なところです。
そこでおすすめなのが、仲介手数料がかからない会社から家を買う方法。
不動産会社から家を買うと仲介手数料がかかりますが、家の売主から直接買えば、仲介手数料はかかりません。
個人間での直接取引も可能ですが、ハウスメーカーなら不動産の売買の専門知識があるので、安心して購入できます。
まとめ
家を買う際には、あらゆる場面で費用がかかります。
印紙代や登記費用などは、不動産の代金に比べたら安く感じるかもしれません。
しかし、塵も積もれば山となります。
マイホームの頭金だけではなく、諸経費用の資金もしっかり準備しておきましょう。
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