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2022年以降はどうなる?住宅ローン控除の変更点を分かりやすく解説

2021年12月、住宅ローン控除の内容が見直されることが大きな話題となりましたね。

従来の住宅ローン控除では、確定申告または年末調整の際に住宅ローン残高の1%を所得税から控除。

控除期間は原則10年です。

2021年11月30日までに住宅を購入した人は、消費増税に対する特例措置として控除期間が13年に延長されていました。

2022年からは、住宅ローンの控除率や適用要件、控除期間などがどのように変化するのかを解説します。

マイホーム購入後の家計に大きく影響することなので、しっかり変更点を押さえておきましょう。

2022年から住宅ローン控除で変わること

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住宅ローン控除の変更点の中で特に重要なのは、以下の4つです。

・控除率を0.7%に引き下げ
・借入残高の上限を4,000万円から3,000万円に引き下げ
・所得制限を3,000万円以下から2,000万円以下に引き下げ
・控除期間が新築は13年間、中古は10年間

2021年までは住宅ローン残高の1%を所得税から控除できましたが、2022年からは控除率が0.3%ダウン。

新築住宅と中古住宅一律で、控除率は0.7%になります。

借入残高の上限は4,000万円まででしたが、3,000万円に引き下げられました。

ただし、引き下げられたのは新築の一般住宅のみ。

認定住宅は上限5,000万円、省エネ住宅は4,000万円と今までと変わりません。

ZEH(ゼッチ)は500万円アップして、上限が4,500万円となりました。

2024年以降は、認定住宅や省エネ住宅、ZEHも控除額を引き下げ予定です。

一般の中古住宅は2,000万円、中古認定住宅が3,000万円と、上限が変わりません。

住宅ローン控除が適用される所得の制限も引き下げられました。

高所得者にとっては厳しい変更です。

控除期間は新築住宅が13年間、中古住宅は10年間になります。

住宅ローン減税が13年。

そもそも控除期間は消費増税に対する特例措置として、2019年10月から2020年12月31日までに入居した人を対象に13年に延長されていました。

しかし、新型感染症によって工期の遅れなどの影響が生じたため、適用条件を変更。

新築の注文住宅の新築は2021年9月までに、分譲または中古住宅の購入は2021年11月末までに契約。2022年12月までに入居することが要件です。

2022年も控除期間は最長で13年になります、

その他の変更点

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控除率や借入残高以外にも、控除が適用される床面積要と中古住宅の築年数が変更されます。

住宅ローン控除の対象となるのは、新築住宅の場合、床面積50㎡以上でした。

今回の改正によって、年間所得が1,000万円以下であれば床面積40㎡でm控除の対象となります。

中古住宅は築年数による制限がありましたが、築年数要件は撤廃。

今後、1982年以降に建築された住宅は控除の対象になります。

控除額を変更前と比較

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新しい住宅ローン控除と2021年までの制度で、控除額にどれくらいの違いがあるのか比較してみましょう。

【新築一般住宅】
残高上限 3,000万円/2021年まで4,000万円
年間の控除額上限 21万円/2021年まで40万円

【省エネ基準】
残高上限 4,000万円
年間の控除額上限 28万円/2021年まで40万円

【ZEH】
残高上限 4,500万円/2021年まで4,000万円
年間の控除額上限 31万5,000円/2021年まで40万円

【認定住宅】
残高上限 5,000万円
年間の控除額上限 35万/2021年まで50万円

【中古一般住宅】
残高上限 2,000万円
年間の控除額上限 14万円/2021年まで20万円

【中古認定住宅】
残高上限 3,000万円
年間の控除額上限 21万円/2021年まで30万円

控除率の引き下げによって、控除額は少なくなります。

住宅ローン控除の適用期間は3年伸びましたが、そもそも消費増税に伴い適用期間を13年登記する特例が、すでに適用されていました。

これから住宅ローンを組む人は、なんだか損をした気分になるかもしれませんが、今後はさらに住宅ローン控除は縮小されていきます。

2024年以降は住宅ローン控除が受けられない?

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住宅ローン減税の期限は、2025年末までです。

しかし、一般的な新築住宅は2024年以降、住宅ローン減税が適用されなくなります。

日本では、地球温暖化対策として省エネ性能の高い住宅の普及に取り組んでいるからです。

一般住宅に控除が適用されるのは、2023年に建築確認が済んでいる分まで。

省エネ住宅は借入上限が引き下げられるものの、2024年・2025年も引き続き住宅ローン減税が適用されます。

認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅)の借入上限は4,500万円。

ZEHが3,500万円、省エネ住宅が3,000万円です。

これから家を買おうと思っている人は、省エネ住宅など環境に配慮された住宅の購入・建築を視野に入れたほうがいいかもしれません。

ZEHとは?メリットや補助金についてわかりやすく解説

2022年以降の住宅ローンまとめ

ここまで、住宅ローン控除についてたくさんの変更点を紹介しました。

最後に重要な変更点をまとめます。

・新築住宅も中古住宅も控除率0.7%
・一般住宅の借入残高の上限は3,000万円
・所得制限は2,000万円
・控除期間は新築が13年間、中古は10年間

住宅ローン控除の期限は、一般住宅は2023年まで、省エネ住宅などは2025年までです。

省エネ住宅も、2024年以降は借入上限額が引き下げられてしまいます。

マイホームの購入を検討している人は、なるべく早く準備を始めたほうがいいでしょう。

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