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夢十夜

第一夜

体調やメンタルが不調のとき、しんどい夢を見る。

ちょいちょい見るのが前職の仕事の夢。
先日も体調を崩して寝込んでいるとき、その仕事の夢を見ていた。


前職はフロアコーティングの職人をしていた。

フロアコーティングとは、フローリングに塗るワックスみたいなものだけど、ワックスよりも耐久性が高く、値段もそこそこする。
以前はそれを塗る仕事をしてたのだけど、夢の中では、いつも段取りと塗り進め方を失敗して、やべぇっていう状況になってしまう。

一部屋塗り終わって次の部屋へ行ったら、まだ家具や荷物が置きっぱなしだったとか、塗り方間違えて自分が部屋から出られなくなるとか。

実際にやったことはないんだけど、でも実際にやっちゃったらかなり焦るやつ。

そんでどっきどっきしながら目を覚ますのだった。

第二夜

夢の中で、「これは夢だ」と気づいたことが、何度かある。
明晰夢というやつ。

ベタだけど、あえて夢あるあるをやってみた。

・「これは夢なんだよ」と夢の中の登場人物に告げてみる。
全く信じてもらえない。
まぁ理解できないだろうね(フッ)、と優越感に浸る。

・ほっぺたをつねってみる
やっぱり痛くない。
でもあれ?ちょっと痛い気もする?
なんか理屈で痛いと思い込もうとしている変な感じがした。

・空を飛ぶ
ほんとに夢なら空も飛べるはず、と思って、とう!とジャンプしてみると、ふわぁーと浮かび上がって、落ちることなくどんどん空へ舞い上がっていく。
すげえ!空飛んでる!やっぱ夢だ!ってはしゃいだ。


自分が夢の中にいるって意識しすぎると目が覚める。

あと、起きたら結構疲れてる。というか疲れがとれてないというか。

第三夜

ストーリーを考えてて煮詰まってしまったとき、めっちゃおもしろい夢を見れたりする。

その夢を見ながら、これそのままネタにして書いたらええやん!ってたいてい思う。

起きて寝ぼけ眼で必死にノートにメモをとる。

あぁこれでストーリーはなんとかなりそうだ、と安心して二度寝する。

その後改めてノートを見返すのだが、まぁたいてい何がおもしろいのかがわからない。

ちなみに、夢の中で必死に夢の内容を覚えていようとすると、そこから明晰夢に移行することもある。

第四夜

寝ている間、脳みそは起きていたときのことを整理しているらしい。

ぎりぎりまで考えたり悩んだりしたときに、とりあえず寝てみる。

夢は見たり見なかったり。

でも起きたとき、おそらく頭の中が整理されている。

たとえば、起きてシャワー浴びてるときとかに、なんかいい解決方法がひらめいたりする。

思考の緩急を意識している。

第五夜

夢の中で絶望的な状況になると、割とすぐあきらめて自殺する。

すると目が覚める。

死ぬ瞬間に、あ、これ夢だと気づく。
そんで、早く終わらせようとして、夢を強制終了させる。

第六夜

実は、昔好きだった人が夢に出てくることが、たまにある。

第七夜

以前見た夢。
何かピンチな状況で、誰かと逃げている。
誰かわからないが、女の子だったような気もする。

ちょうど一人だけ隠れられるスペースを見つけた。

一緒の人が私に隠れるようにと言うか言わないかの間に、私は我先にとその一人分のスペースに身を隠し、その人を押しのけてスペースの扉を必死に閉めたのだった。

そのあたりで目が覚めて、夢の中で取った自分の行動に、ものすごくがっかりしたのだった。

ああ、自分の本性はこんななんだな、と。

もしほんとのピンチが起こったなら、たぶんきっと自分はかっこつけられずに、夢の中のような行動を取ってしまうんだろうなと、私はそんなやつなんだなと思ったのだった。

第八夜

幼い頃、母親に聞いた。

「おかあさんはどんなときがいちばんしあわせ?」

母は答えた。

「布団に入って、さあ寝るぞ!ってときが一番幸せ」

当時の私は理解できなかった。
むしろ、母はなんてかわいそうなんだろうと思った。

それから幾星霜。

今は母の言ってたことがめちゃくちゃ理解できる。

・・・私はかわいそうか。

第九夜

金縛りにあったことが、一度だけある。

特に心霊体験は全くなかったけれど、意味も無く勝手に怖がってしまった。

第十夜

夢なんか見ずにぐっすり眠りたい。

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