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2023年6月の記事一覧
ドル円145円台「レートチェック」警戒
6/30、ドル円レートが145円台をつけました。
145円台といえば、昨年の1回目の為替介入が実施された水準。最近は円安のペースも早く、政府の警戒が高まっています。
市場やTwitter上で、日銀の「レートチェック」の有無に関心が集まっています。
「レートチェックってなに?」「介入するのは政府?日銀?」といった素朴な疑問へ、コンパクトに解説します
◆まず2022年を振り返ろう
日本株の需給をザッとみる
日経平均株価は昨日まで下落しましたが、今日は急反発しました。
4月以降の外国人の大量買い越しの一方、四半期末を前に年金のリバランスの日本株売り観測(下記記事)もあり、バタバタしていますね。
で、きょうは目先の話題というより、かなり俯瞰して、日本株の需給や保有者の構造をザッと確認したいと思います。
ちょうど昨日、日銀が資金循環というマネーの流れを網羅的にまとめた統計を発表したので、それを活用し
200兆円投資家 GPIFとは?
ここ数日、株式市場で「GPIF」が話題にあがることが急に増えました。
GPIFとは公的年金を運用する日本最大の投資家です。「年金積立金管理運用独立行政法人」と日本語は漢字だらけですが、英語のGoverment Pension Investment Fundのほうがわかりやすいかもしれません。市場では「ジーピーアイエフ」や「ジーピフ」などと呼ばれます。
で、なぜ急に話題になっているかというと、「
為替介入観測 ポイント整理
円安が結構な勢いで進んでおり、きょうは1ドル=142円台をつけています。
チャートのようにこの1週間ほどは対ユーロや対ポンドで、よりシャープな円安となっています。トルコリラなど一部の通貨を除き、円はほぼ全面安となっています。
長めのチャートもみてみましょう。
ユーロ円は15年ぶりの円安です。2008年には170円目前まで円安が進みましたが、そのころ以来の円安です。ポンド円は当時と比べまだまだ
【速報・解説】植田 日銀総裁 会見
きょうの日銀の金融政策決定会合は現状維持でした。
現状維持は市場の大方の予想通りでしたが、発表文の金融政策運営の箇所は一字一句かわらず。発表後、円安・株高で反応しました。植田総裁の記者会見中も円安が一段と進行しました。
記者会見の主な発言とともに、きょうのポイントがサクッとわかる解説をまとめました。
◆ 2分で読める総評
米株高 「BIG7」の存在感
きょうは図表中心でサクッとおわる記事です。
日米そろって株が上昇していますが、普段と違うアングルで、銘柄の内訳をみてみます。
S&P500は今年、14.8%上昇し、時価総額は4.98兆ドル(700兆円)増えました。
その増加額の約80%はたった7銘柄が占めています。
後藤が勝手に「BIG7」と名付けました。
GAFAM (Google, Apple, Facebook, Amazon,
【3分解説】SQとは?
日経平均が9週連続で上昇となりました。この間の上昇幅は4746円、率でいうと17.2%と、かなり大きな上昇です。
海外マネーの流入が株高を演じています。ただ、今週に限れば、乱高下しました。
値動きを増幅させたのは「SQ」といわれています。
マーケットニュースを呼んでいると、しばしば「SQ」という言葉に出くわします。「フワッとわかっているけど、人に説明できるほど理解していない」or「なにそれ?
「日本株 買い越し」のそもそも
(注)6/8に配信した記事を6/15発表データを踏まえ上書きしました
さきほど東京証券取引所が発表した統計で、外国人の日本株「買い越し」が11週連続となりました。
6/5-9の買越額は9854億円で、11週累計では5.5兆円に。かねて解説してきたように日本株上昇を主導しています。
きょうは株価うんぬんではなく、「この売買統計でそもそも抑えておくべきキホン」「個人とか他の投資家はなにしているの
ドル換算でみる日本株 海外投資家の目線は?
きのうツイートした下記の画像。表示数(インプレッション)が150万回にもなりました。
赤い線の通り、日経平均の勢いがすごいのですが、ドル換算した青い線は2021年の高値までまだ20%以上も開いています。
下の緑グラフにあるように、円安ドル高が進んだので、ドル換算するとそこまで上昇していないというわけです。いま注目が集まる外国人投資家にとっては結構大事なポイントです。
「ドル換算の日経平均??
米ISM指数 ポイント整理
米景気の風向きを映すISMサービス指数がまもなく発表されます。先週のISM製造業指数とあわせて、ポイントをサクッとまとめます。
◆ 風向きの変化を映す「新規受注」は鈍化◆ 「経済活動」もサービスは鈍化トレンド◆「雇用」は製造業・サービスとも一進一退◆ サプライチェーンの混乱は一巡◆ インフレ圧力も鈍化◆ コメント集サプライチェーン問題が収束してきたことはコメントからも読み取れます。需要は業種にも
FOMCの重要資料 ベージュブック点検
先日、FRBがベージュブック(地区連銀報告)を公表しました。全米12の地区連銀が企業などへのヒアリングをFOMCの2週間ほど前にまとめたもので、6/14のFOMCの政策判断にも影響します。
経済が不透明な時は経済指標だけではなく、ヒアリングなど定性的な情報も重要です。実際、FRB自身がベージュブックを金融政策判断の重要資料にしていて、パウエル議長の記者会見もベージュブックに沿った発言が多くなりま