メディアバリューと事業戦略の合致。月間100万UUの「BizHint」をAARRRモデルで勝手に考察する
昨日、Twitter上でまきあーとさんがメディアの核心をつくような一言を放ったんです。
あ〜〜、超わかると思ってグッと来たんです。僕も近しいことを感じてはいたんですが、言語化したことはなかったのでめっちゃありがたいなと。
で、自分なりにちょっぱやで図示してみたのがコレ。
一見シュールな図なんですが、要は愛されるメディアって、
■ メインコンセプト
ユーザーが求める課題解決や価値提供。
STPを確固たるものにするメディアの軸、アイデンティティ。
■ 付加価値
検索ではたどり着けない、一次情報。新たな発見。
言語化されていない課題への気づき。
などがコンテンツによってしっかり成り立ってると思うんですよね。
課題解決のヒントとなる情報を的確に提供し、なおかつ検索の壁を越える付加価値で差別化を図っていると。
その点、僕が大好きなメディアのひとつに「BizHint」さんというメディアがあるんですが、メディア設計としてもめちゃくちゃ凄いんですよ。
以下に解説していきます。
「BizHint」がヤバい
何がヤバいのか。結論から言うと、メディアバリューの創出とAARRR戦略(グロースハックのフレームワーク)がめちゃくちゃ合致してるんです。少なくとも僕はそう見ている。
■ BizHintについて
前提として、BizHintさんはビズリーチ社のオウンドメディアであるようにみえて、実は「メディア事業」として成り立ち毎月100万人以上が訪れる人気メディアです。
■ メディア事業について
収益ポイントは、タイアップや広告主の資料請求等のリード獲得メニューをはじめとした広告収益で成り立っています。詳しくはコチラ。
要は、よりよい経営や組織、人事戦略を遂行していきたい読者が、リード情報を対価に有益な情報を取得することで、広告主・読者・メディアそれぞれにとっての価値が生まれているわけですね。そしてより多くのリード提供によってメディア収益が立っていくと。
で、「より多く」という観点でみた時に、その成果地点では「リード情報の入力」というステップが挟まれているわけなので、要は普通に考えたらコレって読者にとってみたら結構めんどくさいわけです。毎回社名や氏名、電話番号なんかをいれていく過程がありますからね。
一方BizHintさんがそれをどう解決しているかというと、「会員登録」なんですよね。会員登録し、ログインユーザー情報をもとに数クリックするだけで、ほとんど手間なく簡単に会員専用コンテンツをいくつも閲覧できると。
これにより、
・ユーザー活性化/DAU増加・カンタンに成果地点にたどり着ける設計→広告主も読者もメディアも喜ぶ仕組みづくり!
てな感じになっています。
「会員登録」だけで言うと他にやってるメディアもいくらでもあるんですが、BizHintさんはメディアバリューの作り方を含め、その設計がめちゃくちゃしっかりしているなと。そういう点でヤバいと言っているわけです。
以下で考察します。
収益を最大化させるメディアバリューとAARRRモデル
これは言葉で説明するより図のほうが早いと思い、稚拙ながら図示しました。
(※ 下部に続く考察含め、個人的な見解なので必ずしも正確でないことをご了承ください。)
流れとしては、
(1)A:SEOで集客し、
(2)A:会員限定コンテンツ等を武器に会員登録へ繋げ、
(3)R:メルマガで再訪を促しつつ、
(4)R:SNS等でのシェアによってさらなる集客・会員を獲得し、
(5)R:タイアップや資料請求等への誘導によってCV -> 収益化
といったようなモデルになっているのかなと。1個1個見ていきます。
(1)SEO集客 / Acquisition
まず母集団形成として、SEOに強い徹底解説系のコンテンツや豊富な用語解説コンテンツで非常に多くのユーザーを集客しています。
組織や人事にまつわるキーワードで調べると大概1位〜1ページ目上位にBizHintさんがでてきます。例えば「労務」。
(2)会員登録 / Activation
で「労務」に関する記事をスクロールしていくと、会員登録に向けたCTAが出てきます。SEOに強い記事で集客しつつ、会員登録への導線にしていると。
(※ 画像です、クリックしても遷移しません)
(3)メルマガによる再訪促進 / Retention
BizHint会員にはデイリーで人気記事ランキングなどのメルマガが送られており、引きのある注目トピックを、手軽にキャッチアップできるようになっています。
厳選された有益なキュレーション記事が多く流通し、毎日の情報収集に役立っているわけですね。
アプリではプッシュ通知もあります。便利なので是非ご活用ください! (回し者ではないですw)
(4)シェアによるさらなる集客、会員獲得 / Referral
BizHintさんには、会員のみ閲覧可能なオリジナルコンテンツがあります。
他媒体にはない、貴重な企業事例やアカデミックな見解など、差別化要素になっています。
例えばこの記事がSNSでシェアされると、まだ会員でない方は会員登録して続きを読むと。
(※ 画像です、クリックしても遷移しません)
ソーシャルグラフでターゲット属性に近しいユーザーにリーチ可能なので、これまた貴重なチャネルですよね。
ちなみにグロナビから会員登録ページにいくと下の画像のように「メールアドレス」が上なんですけど、記事内ではFacebookログインが上なんですよね。このあたりもシェア導線流入を狙っている気配がします。
(※ 画像です、クリックしても遷移しません)
(5)成果地点 / Revenue
これまたBizHintさんの強みなんですけど、制作力が高く、タイアップ広告等の会員専用コンテンツも、読み物として面白い情報ばかりなんですね。もっというとメールでのタイトルづけや見出しづけも非常に秀逸で、「つくる」と「届ける」の両側面に強みがあると。
話を戻すと、活性化施策によって日々アクセスするユーザーが、コンバージョンポイントに触れ、有益な情報を取得する。その対価として広告主のリード獲得、そして自社の収益に繋がる。
とまあ、そんな流れになっています。
で、再掲です。
この「AARRRモデル」における、
・Acquisition
・Activation
・Retention
のフェーズでは「メインコンセプト」が、
・Referral
・Revenue
のフェーズでは「付加価値」が、それぞれ機能し、一連の流れでバリューを生んでいるんですね。
で、改めて結論を申し上げると、BizHintさんはメインコンセプトと付加価値から創出されるメディアバリューと事業戦略が合致しており、これを「AARRRモデル」で捉えると見事なグロースハックに繋がっているというわけです。
上野さん、勝手に考察して書いてしまいました。ごめんなさい🙇
↓は、BizHint編集部の上野さんです、良質なコンテンツを手がける素敵な方なので是非チェックしてください!
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