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これまでについて(1)

雪を見て思い出すのは、真冬の朝の駅立ち。

雨の日も雪の日も朝の駅立ちを議員時代はやっていた。

駅立ちって、正直なところ労力に見合うほど次の選挙への影響ってないんですよね。実感として。朝6時半に駅に立とうとすると、前夜に地元懇親会でどれだけお酒を飲んでいても朝6時前にはスパッと起きていて、そこから駅へ。時々、ベストポジションに先客(先に来ていた他の議員とか)がいれば、気持ちは一気にダウン。その駅で一番いい場所って限られているんですよね。かといって帰るわけにはいかず、一応8時過ぎまでは駅立ち続行。元議員だからこそ言えるんですが、朝イチからの駅立ちって本当に大変なんですよ。選挙の前だけでなく、定期的に駅立ちしている議員や志す人がいたら、「よく頑張ってるな」と温かい気持ちで応援してあげてほしいなと思います。

そもそも駅立ちって、何のためにやるのかと言えば、私の場合は、不特定多数の方に対する活動報告と合わせて公聴目的でした。公金から有権者の代表者として選ばれていて、議員だから得られる情報もたくさんあります。そうした情報をわかりやすくして有権者に還元するのはある種、議員としての責務、義務な気がします。

また、現職議員の場合、特定の団体や人とのつながりは深まるのですが、ごく一般の方との接点は意識しないと作れないと思います。あと通りすがりの方の話を聞いたり、反応を見たりというのも駅立ちで得られることかなと思います。もちろん、次の選挙に向けてファンを増やしていくというのもあるにはあるのですが、自分の経験上、正直なところあまり票にはつながらないと思います。

でも、真夏の汗が滴り落ちる日も、真冬の雪が吹き荒ぶ日も、自分の思いを書いたものを配ったり、迷惑にならない程度に思いを演説したりというのは、議員はやらねばならないことだと私は思います。

明日、氷点下の駅前に立っている議員や志す人がいたら、ぜひ一言かけてください。一言かけるのが難しければぜひチラシを受け取ったり、話に耳を傾けてあげてください。

(2023年1月24日 フェイスブック投稿記事)

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◇プロフィール

藤井哲也(ふじい・てつや)
株式会社パブリックX 代表取締役/株式会社ソーシャル・エックス 共同創業者

1978年10月生まれ。京都大学公共政策大学院修了(MPP)
2003年に人材ビジネス会社を創業。2011年にルールメイキングの必要性を感じて政治家へ転身(2019年まで)。2020年に第二創業。官民協働による価値創造に取り組む。現在、経済産業省事業のプロジェクト統括も兼務。
議会マニフェスト大賞グランプリ、グッドデザイン賞受賞。著書いくつか。
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