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パクりと言われないために

✧サムネは練習で描いた落書きちびキャラ✧


創作において、一番大事なのは真似することです。

なぜ真似が大事なのかというと、簡単に経験が積めるから。

どう描けばいいか、何色を塗ればいいか、まずやってみないと自分の作品がどう完成するのかわかりません。しかし、何も見ずにいきなりやっても、変なものができるばかりで道は果てしないです…。


土偶や埴輪のような抽象的な人物像から、日本画になり、やがて漫画へ、そして萌え絵へと、長い時代を経て日本文化が発展してきたわけですが、何も見ずに描くということは、それと同じことを繰り返すのに等しいです。すでに描きたいイラストが目の前にある皆さんにとって、これは非常にもどかしいですよね。

だから、描きたいものがあるならちゃんと真似して、それがいかに難しい技術で成り立っているか、どうすれば同じものが描けるか考えないといけません!




✧真似に厳しい創作界隈


とはいえ真似しすぎるとお叱りを受けることもあります💧


SNSでもたまにパクリだと炎上していることがありますね。プロのイラストレーターさんも「真似は絶対ダメ」と言っていることもあります。

しかしそんなイラストレーターさんたちも、子供の頃・専門学校時代など過去にはたくさん上手い人の絵を真似をしていきています。悪質なパクリがあるので仕方なく強い口調でそう言っているだけで、何も「あらゆる真似がNG」と言っているわけではないんですね。


そうなってくると、「どこまでOKでどこからNGなのか」気になりますよね。


✧NGなライン


実ははっきりとしたNGラインは存在しません。

著作権において明らかにアウトなのは、「無断転載」のみです。似ているという意味でのパクリに関しては、法的には曖昧で議論の末にアウトかセーフか判断されますし、おそらく時代によっても基準は変わってくると思います。


ただ、自分は以下のことを意識しています…!

✧トレースは全部NG
✧絵柄・構図・配色・テーマの中から、2つ以上真似しない


✧トレースはしない


まずトレースは問答無用でNGです。実際にトレースしていなくても、トレースに見えてしまったらNGです。

これは何故かというと、トレースに見えた時点で「線画の無断転載」みたいな印象になるからです。いわば地域のポスターに勝手にイラストに使われるのと似たような感じです。


なので、トレースに見えないような工夫をした方がいいです。


たとえば、ポーズ全て真似するのではなく、意図的に腕の動きを変えたり、体全体の傾きをずらしたり。といった感じです。

ポーズを真似すること自体は問題ありませんが、あまりにポーズが似ているとパクリ扱いされやすいです。気をつけましょう。


✧一部だけ真似する


また、「絵柄・構図・配色・テーマ」のどれか一つを真似するなら、その他は真似しない方が良いです。

「絵柄と構図」「配色とテーマ」「構図とテーマ」など2つ以上、同じ作者さんに似せてしまうと、一気にパクリ感が増します。


「吊り目の大人びた女の子が売りの絵柄」を真似する場合、その作者さんが「メイドのイラスト」を良く描いているなら、メイドではなく、他の分野。たとえば女子高生や、ファンタジー要素の強いものをテーマに選んだ方が「パクリ」と思われづらいです。

あるいは、「魚眼パース」をよく構図に組み込む作者さんを真似するなら、配色や絵柄・テーマは、その作者さんがあまり描かないものを選ぶのが良いですね。


✧複数の人から真似する


真似するコツは、「それぞれ異なる作者さんから、絵柄・構図・配色・テーマを一つずつ拝借する」ことです。

ここまでやると、パクリ扱いされづらいです。


もちろん、それでも絵柄やポーズが似ているだけでパクリと言われることはあるかもしれませんが、おそらく少数派です。ちょっとでも創作をしたことがある人達は、「それはパクリとは言わないこと」を理解してくれるはずです。


✧どうしても描きたいものが被る場合


ただ、どうしても「この人の絵柄で、このテーマを描きたい」ということもあると思います。そういう時は、

「その人にはない独自の価値観」

を絵柄に追加すると良いです。


たとえば、全体的な絵柄はAさんに似ているけど、Aさんにはない「キラキラした目」を毎回描いていれば、やがてそれは「あなたらしさ」になります。

そういう自分らしさのポイントがあれば、そちらがより目立つようになるので、似た絵柄・似たテーマで描いてもパクリとは思われづらいです。


✧上手く真似しよう


というわけで、以上が僕がよくやっていると「パクリと言われないための工夫」でした!


ちなみに今回のサムネイルは、Pinterestで見つけたイラストを真似してます。それでも、ほとんどの人には真似だとわからないと思います。僕も、ただのパクリにならないように色々と工夫していますからね。


そもそも、こういうパクリ問題は、大きな依頼とかイラストコンテストでない限り、そんなに大事になることも少ないです。


それと、もし実際は真似してないのにパクリだと言われた場合、タイムラプスや参考元のポーズ資料(写真など)を提示して違うことを示すのも手です。

長い間イラスト界隈にいると「絵が似ていること」が悪であるように感じることもありますが、外側から見ると「それくらいならいいんじゃない?」という意見もわりと多いです。

現実問題、少しでも似ていると問題になるなら、世の中のイラストは早い者勝ち、後から絵を描く人ほど描ける絵が少なくなる、窮屈な世界になってしまいますからね🥺


皆さんも上手く真似して上達しましょう!

では🌱

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