見出し画像

イベント参加は儲けるためではなく、宣伝のために

こんなこと言われなくてもわかってると思いますが、コミケみたいなイベントって人気サークル以外は基本儲かりません。

理由は、売上以上に経費がかかるためです…。


人気作家さんはコミケで数百万とか儲けている人もいますが、普通の人は「宣伝」くらいに捉えておくとちょうどいいと思います。

今回は実体験を交えながら、なぜ儲けようと思ってやらない方がいいのかについて、語りたいと思います。




●儲からない理由

イベントがなぜ儲からないのかというと、具体的には以下の3つが理由です。

原価が高い
展示ブースのための備品の値段
交通費食費バイト代


原価が高い

まず、同人誌やグッズの制作には原価があります。

アクキーを作ると大体単価が200円〜400円。たとえ一つ600円で売っても、原価が400円なら200円の儲けにしかなりませんよね? わずかでも儲けは出ますが、よほどたくさん売らないと、後述する経費で消えてしまうのです…。


展示ブースのための備品の値段

イベントでグッズを並べるために、多少の備品が必要です。ポスターやポスタースタンド、シートや棚・スーツケースなど。何だかんだ初参加だと1万2万くらいは経費がかかるので、多少の儲けは全てこれに消えます。

2回目以降は備品を使い回しできるので、儲けを出したい人は2回目からが本番だと考えておきましょう。


交通費食費バイト代

大した額ではありませんが、儲けを考えると結構ウェイトが大きいのが交通費や飲食代です。往復2000円ほどでも、利益が少なければ大きな額です。遠くから来るならなおさらのこと。

また、人によっては売り子さんにバイト代を出す人もいると思いますが、これも注意した方が良いです。払いすぎると赤字になります…。


●めんどうなこと

また、金銭的問題だけでなく、準備や事後処理にも結構手間がかかります。


入稿期限

イベントに参加する際、一番注意すべきが冊子やグッズの納期です。余裕をもって入稿しないと間に合わないことがあります。無理やり間に合わせるため、ギリギリになってめちゃくちゃ忙しくなるというパターンがよくあります。

ギリギリになるとミスも出やすいので、前もって確認した方が良いです。

コミケのように抽選があるものでも、できれば当選前から冊子のデータをある程度揃えておくことをオススメします。


お釣り

個人的に一番忘れがちなのが、お釣り用の小銭です。

ギリギリにやらない方が良いです。なぜなら、両替できる場所が限られていて融通が効かないからです。銀行によっては有料だったり、無料でできても地元になかったり、後で行こうと思ってたら定時で銀行が閉まってたり。雑に考えていると確実にミスします。

そしてイベントが終わった後にも処理に困るのがお釣りです。全額銀行に預けるのも手ですが、次回のイベントで使うように残しておくのも良いと思います。


在庫管理

冊子やグッズの原価を下げるために、大量発注することがあると思いますが、結構置き場所に困ります。

また、後述する売上計算をする場合、在庫数の管理も必要なので、イベント当日の在庫管理も面倒です。


売上計算

自分は一応真面目に売上計算をしているのですが、後悔しています。グッズ販売の場合、原価があるので、その分を引いて利益を出すと、前述の在庫管理が重要になってきます。

いくら売れたかの他に、「いくつ売れたか」を記録しないといけないので、イベント当日、よく計算を間違えます。


みんなコミケの確定申告をしたがらない理由がよくわかりました。


●例:コミティアの場合

コミケの時は売上計算してなかったので、2月に参加したコミティアを例に説明します。


売れたのはイラスト本が20冊くらい、アクキー40個近く。3万以上売上は出ましたが、製作費が2万近く、交通費と食事代、バイト代を合わせると赤字になりました。申し込みで7000円くらいかかってるので、状況はさらに厳しいです。

今回展示用の備品はほぼ前回の使い回しでしたが、これが初回ならもっと赤字はかさみます…。


●しかしやる意味はある

こんな感じで、面倒なことだらけなイベントですが、やる意味はあります。他の絵師さんとのコネ作り・ファンとの交流・宣伝です。


ファンの方との繋がりを持つことで、より自分のイラストを好きになってもらえますし、意外とファン以外の人も立ち止まって名刺を持っていってくれたりします。また、他の絵師さんに挨拶にいくことで、仲良くなれる可能性もあります。

普段一人で制作していると、ファンの方や他のクリエイターさんと直接話す機会は少ないと思うので、モチベアップに繋がることもあります。


こんな感じで、たとえ儲けが出なくてもメリットはあるんです。



●儲けを出したい場合はネット販売を活用

もし儲けを出したい場合、コミケのようなイベント以外の手段も併用して使う方法があります。

たとえばオンライン販売。


実を言うと、イベントよりもBOOTHの方が儲かります。手数料はかかりますが、備品や交通費がいらないので、少なくとも赤字にはなりません。

BOOTH以外にもオンラインで販売できるところはあるので、同人活動をメインにしている人は絶対に使った方が良いです。


ちなみにメロンブックスのような外部委託の場合、短期ならオススメですが、長期だと倉庫保管料がいるので、注意してください。


というわけで、以上イベントに関してでした!

イベントに憧れている人も多いと思うので、後悔しない程度にチャレンジしてみるといいかもしれませんね。

では。



⭐︎メンバーシップしのラボ

しのラボでは他にも初心者さん向けのイラスト情報を提供してます!
良ければご参加ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?