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守破離の大切さがようやくわかった

自分はずっと独学で頑張っていますが、最近、ようやく守破離の大切さがわかってきました。


守破離とは武道において「基本を身につける」「型を破り発展させる」「基本から離れ個性を発揮する」の3段階を経るスタンダードな成長プロセスです。

イラスト上達においてもこのプロセスが重要と語り継がれていますが、じゃあこれを守らないとどうなるのか?

自分の経験から説明していきます。




守破離を守らない人のパターン


そもそも守破離を守らないで絵を描く人のパターンは次の3つのどれかです

1.好き放題に描く
2.基礎がないのに個性を磨こうとする
3.基礎は調べるが型を守らない

1は本当に何も調べずただ思うままに描くだけなので、絵を上達させたいと思う人でこれをやっている人はほぼいないと思います。なので今回は2と3について説明します。


基礎がないと…?


世間に受けない


まず、自分の場合主にやってたのは2の、「基礎がないのに個性を磨こうとする」パターンでした。

この場合、基礎を踏まえないのでオリジナリティはあっても世間に受けづらい絵になることが多いです。

個性的な絵に憧れがちな人は、身体のバランスとか、目の描き方とか、色の使い方とか、そういう局所的な部分だけに執着しがちです。その結果、全体的に下手なのに一部だけやけにこだわりがすごいという、独創的な絵になりがちで、そういう絵は一部のファンには受けますが、大衆からは支持されづらくなります。


安定しない


あるいは、安定しません。特に自分の場合、得意分野の絵以外はクオリティが著しく落ちます。基礎がないので、ポーズが変わったり配色が変わったりすると、途端に上手く描けなくなるわけです。

結果、仕事に使えません。仕事絵は、要望に合わせて描く必要があるので、3のパターンで頑張っている人は、SNSでの評価に反して仕事実績が微妙なことが多いです。

特に企業さんはそういうスキルの低さに敏感なので中々依頼が来ません…。


型を守らないと…?


変な癖が消えない


なので、自分はちゃんと基礎をやろうと思って、勉強を始めたのですが、やり方を間違えていました。基礎は調べるけど型を守らなかったのです。

これが3の「基礎は調べるが型を守らない」というパターンになります。


すでに自分の絵柄があるので、基礎で学んだことをその絵柄に活かそうとするのですが、上手くできません。むしろ、基礎を活かそうとすると自分の個性が消えるので、結局基礎を無視して描いた方が描きやすく感じます。

自分の個性が基礎の習得を邪魔して、変な癖がずっと残り続けます。


基礎が身につかない


変な癖が残るだけならまだしも、基礎も身につきません。

本来なら、基礎を学んだ上で「多少基礎を無視しても違和感のない表現方法」をちょっとずつ探り、自分らしい独自の表現を見つけていくはずが、すでに基礎を無視して違和感のない表現を1つ見つけているため、その1つに固執し基礎を学び直すことができていないという状況です。


結果として、基礎を調べていてもその基礎を活かして絵を描くという経験ができてないので、中々基礎知識が自分のものになっていきません。基礎を学んでいるはずなのに、全然上達しないという人は、もしかしたら自分と同じことをやってしまっているのかもしれません。


中途半端にセンスがあると逆に上達しないのかも


そんな感じで、人並みに努力はしているのですが、一向に上達しないというのが今の自分の状態です。

僕が自分を「画力がない」と言うと、謙遜していると思われることがありますが、なぜ画力がないのかというと、基礎ができていないのに、感覚で描いているからです。


それでもそこそこファンがいるので、もしかしたらセンスはあるのかもしれません。しかしそのせいで仕事に使える絵が描けなくなってしまいました…。

というわけで、僕はこれから無理矢理にでも個性を消して、しばらく型にハマった絵の描き方を練習するつもりです。それができたあとに改めて自分の得意分野に向き合おうと思います。


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