貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol 127 スタッフの控室からお客様の悪口が聞こえてきました。どう対応すればいいのでしょう?

 スタッフの間で、お客様の悪口を耳にしたことはありませんか??

「〇〇さんは、変わっているよね~」「〇〇さんは、話が長くてクドイよね~」「〇〇さんは、ケチよね~」「〇〇さんは、口が臭いよね~」「〇〇さんは、きもち悪いよね~」「〇〇さんは、○○が変よね~」

 接客中は、陰で悪口を言っているとは微塵も感じられない対応をしているのだけど、なぜかスタッフで集まると、時々悪口で盛り上がってしまう‥。

 悪口も、そのお客様に親しみのあるものであれば、何とか許されると思いますが、悪意を感じられるものもあれば、絶対にあってはならないですよね。

 悪口を言っているスタッフを呼び出して、コンコンと注意をしても、その時は「はい、すいません」と‥素直に謝ったとしても、忘れたころにまた悪口を‥。以前のうちの会社はそうでした‥(苦笑い)

 私の経験から、この現象をある特定のスタッフの問題として捉えているうちは、解決できませんでした。異業種の先輩経営者に相談したところ、『会社の組織風土の問題だね』と言われたのを今でも覚えています。『お客様を大切にしたい』『お客様に喜んでいただきたい‥』という組織風土に欠けている会社だと指摘されました。

 確かにそうでした。『お客様にもっと喜んでいただきたい』というフレーズを、残念ですが、うちの会社からは聞こえてくることはありませんでした。知らず知らずのうちに、売上至上主義(売上以外の顧客満足度や社会貢献などは二の次にして、売上さえ上がればそれで良いという考え方)に陥っていました。

 では、どうすれば、正しい組織風土を作ることができるのでしょうか?

1.誰が聞いても納得する『経営理念

2.理念どおりの『方針』や『行動指針

3.会社が大切にしている『価値観の共有

 この3つをある程度、時間とエネルギーをかけて社内に浸透させていくことが大切ですね。ただ、この3つは、話が長くなりますし、難しくなるので、今回は説明を控えさせて頂きます。その代わり、私のおすすめの解決策を一つご紹介しますね。

 それは、売上には直接的には関係のない『サービスの強化』をお勧めいたします。ここで、大事なポイントは、あえて売上には直接関係しないサービスだけを考えることです。ご来店中のお客様から直接『ありがとう』と、言っていただけるサービスをみんなで考えて実践していきます。例えば、

『真夏にお車で来られているお客様の車にサンシェードを置いてハンドルが熱くならないようにしてあげる』

『真冬の手が悴む寒い日には、お見送りの際、そっとホッカイロを手渡してあげる』

『長時間滞在のお客様には、飴を配って差し上げる』

 これらのサービスは、直接売上には関係しないことばかりですよね。この『サービスの発案と実行を見える化』して取り組むことによって、お客様の喜ぶ姿を目の当りにする機会が増えれば、お客様に少しでも喜んでいただきたい‥という風土が生まれてくるのだと思います。

 この風土が根付いてきますと、スタッフ間でのお客様への悪口は減ってくると思います。

如何でしょうか?

 

 

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