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根拠のない自信について。~私と我が母と8歳の息子。

現在8歳の息子がもっと小さかった頃、
私は息子のことを「かわいいかわいい」とよく言っていた。

私の母はそれを見て、

「自分はそんなこと言わなかった。
(ふじひよ)は子どもの頃そりゃあ可愛かったけど、『かわいい』なんて絶対言わなかった」

と言っていた。

うん、私、母に「かわいい」と言われたことないなぁ。
みんなないかもしれないけど。
むしろ否定されてた。
母は私を「かわいい」って思っていたのか。
愛情は感じていたけど「かわいい」と思われてないのだと思っていた。

他所の人が私に
「かわいいねぇ」
と言ってくれた時、私の母は
「服だけね!」
とかいつも応えてた。
(別にいい服着てたわけでもない)

私が実際可愛かったかどうかは問題ではなく、
子どもは子どもなんだから可愛かったはずで。

私の母は私がテングにならないようにそう言っていたようなのだ。

しかしそれは「かわいい」についてだけではなかった。
子どもの頃から色んなことについて母に押し下げられてきた。

「そんなんじゃ社会でやっていけないよ」
は何度言われたことか。

大人になっても染みついている。
私は自分が「社会でやっていけない」人間なのだと自覚した。

私に彼氏が出来た時も
「あんたを好きになる人なんているの?」
と言われた。

そう、その時私自身びっくりしていた。
誰も私を好きにはならないと思っていたから。

もちろん私が結婚するという時も
「あんたと結婚したい人なんているの?」

うん、私、自分が結婚してる姿なんて考えたことなかった。

子ども欲しいと言ったら
「子どもなんて育てられるの?」
とか。

こんな自分が子どもを欲しいと思うことはひどくいけないことだと思っていた。
今だって思ってしまう。
息子は私の被害に遭ってるんじゃないかって。

私の自己肯定感の低さは、
母に増長されたものだと思われる。

私は自分を、
「細かいことを気にしすぎ」て「神経質」だから「親友なんて出来ない」
と思ってきた。
母は私に変わることを促すためにそう言っていたのかもしれないけど、
私はそれが自分なのだと思って受け入れ、むしろその傾向を強めていってしまった。
母は自分がそう言ったことを忘れているけれど。
(覚えていても「冗談だった」と平気で言う人だ。我が兄もさんざん『言われた』と言っていた。よくもまあ自分のことを棚に上げてそこまで言えたものだ、と今なら思う。)

だから私は今、
息子を褒めるのさ、
持ち上げるのさ。

小3男児が自分で「ぼく可愛いからさ」と言って周りに引かれてしまわないかは心配ではあるが、
「かわいい」ことへの自信はあるらしい。
(4月にも女の子だと間違われてたし小さいからかわいくはある)

しかし!なぜかそれ以外のことに自信がないようだ…

なぜっ!?

どんなことだって褒めてきた。
「かわいい!」
「かっこいい!」
「すてき!」
「すごい!」
「うちに生まれてきてくれてありがとう」
「君の存在が幸せだよ」
などなど。
他人と比べなかったのに。
(「宇宙一!」と言ったことはあったと思うが・・)

息子はいつも「ぼくはダメだ。~が出来ない」と自分を押し下げる。

私は私で、息子の自己肯定感の低さは私のせいだとずっと悩んできた。

しかし、これはもう、
本人の持った気質ではないか。

「根拠のない自信」を持って生まれなかった者は、
余程環境を調えない限り「根拠のない自信」を持つことが容易ではない。

日本のふつーの幼稚園の通ってふつーの学校に通ってたら、親が頑張ったって無理だわ。

私は母に洗脳されたけど、
たぶんもともと自己肯定感が低い資質でもあったのだと思う。

親に愛されてる自覚はあった。
たぶん今の息子だってそうだと思う。
しっかり愛されてたら根拠なく自分を肯定できるようになるなんて、嘘だ。

そんな私たちは、
自己肯定感を上げるのによほど特化した環境に置かれなければ、
根拠のない自信なんて身に付かない。

このごろは
「自己肯定感が低くくったって良い」
という風潮もあるので…
どうにかハッピーに生きていきたいものだ。


そしてたぶん、
8歳息子は目下「根拠のある自信」を欲している。
「根拠のある自信」というか「根拠のある褒め言葉」を。

「クラスで1番勉強が出来るね!」とか
「クラスで1番足が速いね!」とか
「クラスで1番の人気者だね!」とか。
(全部『クラス』。世界が狭い…)

みんなの中で1番だって言われたいお年頃。

でもそのために努力するという考えには到らないのであった。
今はまだ先を見通す力が不足している…


あと私と息子の
『親に期待されたい問題』について、
その内思うところを書こうと思います…

ここまで読んで下さり、
ありがとうございましたぁ!


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