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話したくなければ話さなくていい

みなさん、おはようございます。
ウェルビーイングなコンサルタントのフジガッキーです!

昨日の相談者との一コマ

「わたし、悔しいんです💧」

突然、相談者の方が目に涙を浮かべて、アクリル板越しの正面にいるわたしの目をじっと見てお話しを始めたのです。突然だったので、さすがにびっくりしました。

その相談者の方は、ご自身の事業について、最初は淡々とお話しされていました。わたしもあまり知らない業界のことだったので、興味津々に引き込まれるようにお話しをお聞きしていました。

「苦しいですよ!」

コロナ禍の影響もあるとはおっしゃっていましたが、それ以前の問題で業界構造など、構造的に利益が出にくい体質があると。

「でもこの仕事が好きだから」

ピーク時に比べて、同業者は減り続け半減しているとも。

相談者のお話はなにひとつ間違っていないし、その苦しい胸の内をなんとかしてあげたいなあと、しばしうつむき加減に考え込んでいたその矢先、冒頭の言葉をお話しされたのでした。

このシーンが頭に残り、昨夜はあまり寝付けず、寝しなに本を手に取って読んでいました。

傾聴において大切なことのひとつに、「そのままの話し手を受け入れて大切に感じること」があります。もちろん、それがいつも完璧にできるということはありません。しかし、話し手のことを無条件に受容する態度が聞き手にあればあるほど、話し手にとってその人との関係性は安全なものになります。
話し手のことを無条件に受け入れる態度とは、「話したければ話しを聴かせてほしいと思うけど、話したくなければ話さなくてもよい。どちらにしても私は話し手のことを同じだけ受け入れ、同じだけ大切に感じている」という態度です。(中略)
傾聴の対話では、何に意味があるのでしょうか?
話し手が話したいことを話し、それをわかってもらえたとき、そのやり取りを通して話し手の心に動きが起きます。私たちは話をし、人に聴いてもらうことを通じて自分の考えを吟味し、感情を感じ取ることができるのです。それを続けることで、わからなかったことに気付いたり、感じ方や行動に変化が生まれたりします。こうした心の動きに意味があるのであって、話しをすること自体に意味があるわけではないのです。

「傾聴の基本」より


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

最後にその相談者の方が、

「きょう迷いましたけど、来てよかった。心が軽くなりました!」

と、おっしゃった言葉がとても印象に残りました。




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