健康経営とは
みなさん、こんにちは。
きょうは、「健康経営」について書いてみたいと思います。
ん?どこかで聞いたことあるけど、なにそれ?とか、
最近新聞とかでも取り上げられてるけど、ホントに効果あるの?
と思われていらっしゃる方々へ届けばいいなと思っています。
と同時に、われわれ経営コンサルタントが経営のご相談をお受けする、
ファーストコンタクトの際の一つの切り口に使えるのではないかとも
感じています。次回、その観点でも少しだけ触れてみます。まずは、
Ⅰ.健康経営とは
健康経営とは、人を「資産」と考え、従業員の健康の維持・増進を「投資」として捉えていく考え方です。
投資ですから、企業経営者としては当然投資に見合うリターン(見返り)があるのかどうかも気になるところです。
現在でも投資ではなく、「コスト」と捉えていらっしゃる企業経営者の方も多いのではないでしょうか。この点については、Ⅲ.健康経営と企業業績との関係性で触れます。
また、経営資源がそもそも少ない中小企業での1人の人財の重みは、現在では大企業以上に大きくなってきています。
例えば、製造をメインで担っている従業員の方が急に病気で長期入院、そんなときに限って大事なお得意先からの受注が増加、納期も迫っているし、困ったなあ。。。
最近よく聞くお話です。切実な課題ですよね。でも、こういった会社さんも社長自ら健康経営に取り組み、会社全体に広められたことで窮地を切り抜け、むしろ業績も好転していらっしゃるのです。
では、ここで改めて健康経営に取り組む意義を確認してみます。
Ⅱ.健康経営に取り組む意義とは
下の図をご覧ください。これは経産省が昨年9月に公表した「健康経営の推進について」と題する資料から抜粋したものです。
企業が経営理念に基づき、従業員の健康保持・増進に取り組むことによって、従業員の活力向上や生産性の向上などの組織活性化をもたらし、結果として、業績向上や組織としての価値向上に繋がる、と期待されています。
Ⅲ.健康経営と企業業績との関係性
さらに、同資料では健康経営と企業業績に関しても分析しています。
これによると、あくまでも業種相対スコア平均値ですが、
健康経営を開始する前の5年以内は、売上高営業利益率がマイナスでしたが、健康経営を開始したあとでは同比率がプラスに転じています。
ただし、当初数年間は大幅な改善というわけではないようですが。。
やはり成果に繋がるには地道に、着実に取り組む必要があると言うことではないでしょうか。
加えて、離職率との関係も指摘しています。
以下のグラフのとおり、健康経営に取り組まれていらっしゃる企業のほうが、そうでない企業よりも、離職率は低い傾向にあります。
離職率が低い=人材育成コスト(募集・採用、その都度育成)の削減や、モチベーション維持・向上に繋がる、ということでしょうか。
Ⅳ.ではなにから取り組めばいい?
どの経営者さんも、さきほどの例であげた、病欠(アブセンティーイズム)や、従業員さんが出社しているが業務効率が低下している状態(プレゼンティーイズム)に、少なからず悩んでいらっしゃることと思います。
加えて、コロナ禍の中、先の見通しが利かない状態では大がかりな設備投資や採用面にも及び腰となっていらっしゃるのも無理はありません。ではどうしたらいいか?
ずばり、「できるところから始めて見ましょう!」です。
例えば、血圧計の設置や、社内に自動販売機があれば、缶コーヒーなどを少なくし、糖分を抑えた飲料を多めに入れてもらうとか、ラジオ体操を習慣化するなども非常に効果的です。
いかがでしたでしょうか。まとめてみますと、
まず、健康経営では従業員の健康維持・増進をコストではなく、投資と捉えること。そして、取り組むことで組織の価値向上に繋がり、ひいては業績にもプラスの効果が現れていること。そして、特に経営資源に限りがある中小企業においては、まずできることから始めることが大事である、です。
当初は上場しているような大企業でスタートした健康経営ですが、私は中小企業こそ、取り組む価値がある、継続することで効果が必ず出てくると確信しています。そして、目標としては、健康経営優良法人や、その中でも今年度から開始された、ブライト500企業を目指しましょう!
私を含めた、健康経営エキスパートアドバイザーがお手伝いさせていただきます。
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