雨上がりの晴れた日に

今年1月9日、母は特別養護老人ホームに入所しました。
その時のことは以前に書いています。

母と離れて2ヶ月が経ちました。
わたしの生活はというと何も変わることなく　ただただひとりの時間を過ごす日々です。

母が入所できれば負担がなくなる訳ですから　少しは楽になるかと思っていました。でも結局あまり変わっていないんですよね。

今はまだ体調も万全ではなく持病もあり、なかなか行動に移せてはいません。...これは言い訳...かもですね。
自分が変わらないと何も始まらないのです。

◇　◇　◇

入所した始めの頃は　すぐそばに居た母がいない空間になかなか慣れず　ほぼ毎日泣いていました。
これでよかったのかと　自分をどうしても責めてしまうのです。

本当に悲しい時、辛い時は涙がでない　とか　涙も枯れ果てるとも言いますが、わたしの場合　どんどんどんどん溢れて止まらなくなるのです。

自分のなみだの貯蔵庫はどんなにあるんだろうかと思うくらい。

でも、最近はようやく落ち着いてきました。

施設の職員さんが繋いでくれる  ラインのビデオ通話での母の表情、会話から安心できる言葉を聴くことができたから。

最初は名前もでてこなくて、あまりにショックで愕然としました。
ビデオ通話事態　11年半前から目が不自由になった母にとっては、どこからどのように声が聴こえてるかなんて未知なのです。

それですぐ母のガラケーの携帯を施設に持って行きました。
そこに電話をして話すとすぐに名前もでてきて　いつも通り話せたのです。
やっぱり耳にあてて話さないとわかりませんよね。

本当は携帯にもかけたいのですが　職員さんに手がかかると悪いですから、それからは3回だけ。
その後は週に　1、2回ビデオ通話の予約をして　ほんの3分程度の会話を。
相変わらず名前が出てこない日もあります。

わたしが「お母さん元気？」「どう？」「楽しい？」って聴くと

母は「うん、大丈夫や」「楽しいよー」「ご飯も食べてる」「ちゃんと今日も歩いたよ」と。

そして、飲み物やおやつのおねだりまで^^
はぁー、子どもに戻っていくんやね、と改めて。。

ただ辛いのは「いつ帰ってくるのー？」って聴かれること。
その時は「会いに行けるようになったらすぐ行くから待っててよ」って伝えると「ふーん、わかった」と。
本当にわかっているのか、わかっていないのかは？ですけどね。

職員さんに後日聴いてみたら　利用者さんともよくお話されてますよ。と。母は話好きだから　お話してくださる方がいてよかった。

スマホの画面越しに映る母の顔は　笑顔で表情もやわらかく　穏やかな顔をしてる　これが何よりの救いであり　安心もできました。
「楽しいよー」って聴けたことも。

職員の方々には本当に有り難く　頭が下がる思いです。

寂しい気持ちもありますが
元気でいてくれてたら
もうそれでいいと今は思います
さらに愛おしく感じるようにもなりました
これまでには生まれなかった感情。

◇　◇　◇

そして昨日　施設の職員さんから電話があり　面会を少しずつできるようにします。との連絡が！！

ただ嬉しくて。やっと やっと会いに行ける！！

もっと長く大切なひとと会えていない方がほとんどだというのに、わたしはたった2ヶ月で　こんなに喜んでしまう。。

約束は　早速今日　3月8日　PM14:30　

昨夜からの雨は上がって、晴れ間がでた午後の時間

なんだかソワソワしながら施設に向かいました。

部屋にはまだ行けないので、1階のロビーでの面会。
車いすに乗った母を職員さんが連れてきてくれました。

泣きそうになったけどグッと堪える。今日は絶対泣かない！と決めていたから。
「お母さん」とわたしが言って手を握りました。
母は泣きだしそうに「もう久しぶりやんかー、元気なんか？」と。
今にも涙がこぼれそうに。。
ずっと手を握っていたかったけど、すぐ離されて間には飛沫防止シートが。これは当然ですから仕方がありません。

約15分という限られた時間でしたが　元気な姿に会えて本当によかった。

最後の別れ際に母が言った言葉は「はぁー夢見てるみたいやわー」でした。
職員さんが「夢じゃないよ」と　やさしい。

次回はまた順番を待つしかないので　いつになるかもわかりません。
早く外に連れ出してあげたい。心地よい春の風を感じてほしい。

それまで元気でいてね。
わたしもまだまだがんばるよ！！

『お互いさま』と言っていつも支えてくれる大切な友だちもいてくれて
大好きなライブや音楽も唄もチカラになってパワーに変えてくれるから！！
早く舞台(お芝居)も観に行きたいな(まだコロナの影響で限られますが)

自分が自分に戻れる　かけがえのない大切な時間、場所がある。
だから　だいじょうぶ。
きっと　だいじょうぶ。

まだまだがんばれるよ！！