Fichronicle #44『近未来の観測者』

2021年3月5日(金)。
たまたまSNSを見ていると、とある街に新しいショッピングモールがオープンしたという投稿を見かけ、僕はとても驚いた。

画面に映るショッピングモールの入口は、高級感と木を取り入れたモダンなデザインで、まるで観光地のような見た目をしており、僕がこのモールのデザインに持つイメージを大きく越える姿をしていたからだ。

(これが、このモールの新しい姿、、、?)

僕はこの店舗の事がとても気になり、すぐに調べた。

どうやら地域最大級の店舗となるようで、“ソフトオープン”という実際に営業を行いながらでの準備期間に11万人ものお客さんが訪れたと、地域の新聞が伝えていた。

(3日間で11万人!? 都会のテーマパークやランドマークみたいだ。)

そんなように思った。とは言っても僕は、都会の観光地にどれくらいのお客さんが3日間で訪れるのかはよく理解していない。
体験上の話だけれど、海に隣接するテーマパークの2012年のある日の姿は、平日にも関わらず多くのお客さんでいっぱいで行列も至る所にあった。

8年以上経って、変わった部分もあると聞く。また行きたいな。


ここに子ども向けの遊び場があるのは知っている。僕も昔々、何回か遊んだ事がある。そこは僕の中の歴史の主題の一つであるほどに存在感がある。

新しい姿、という表現が適切かは分からないけど、大人も子どもも楽しめる娯楽施設や、巨大な映画館にゲームセンターと、休日をここで満喫する事が出来そうだ。
ここがある意味で”小さな街”だという、誰かの発言を思い出す。本当にここは小さな街かもしれない。

ここ数年、僕も時代の空気に乗ってネットの便利さを謳歌している。それまで、とても長い時間を掛けての買い物だった事を家に居ながらにして行う事が出来るようになり、いつしか、ほとんどのものをネットで買うようになって、ショッピングモールでの時間は、僕の歴史の一ページとして強い存在感を放つもの、という扱いになっていた。

インターネットはとても偉大な存在だから使わないのはもったいない。
でも、実店舗だからこそ、ショッピングモールだからこその魅力もあるはず。ここでの時間はレジャーのような、記憶に残る時間を作ることが出来ると僕は思う。
またモールへ行きたいな、今度はちょっとした観光として。

機材代に使います