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2023.04.02 足摺岬ツーリング2日目

四万十川キャンプ場

 朝5時半に起床。朝食を済ませ、テントを片付けて出発の準備をする。この日のゴールは80km先の土佐清水市のキャンプ場。

 トイレは車輪付き。実際に動かすことはできるのだろうか。中はボットン式便所。

 土日なのもあり、他にもキャンプで来ている人が多い。ジムニーの割合が高かった。

四万十川橋(赤鉄橋)

 四万十川橋(赤鉄橋)の下を走る。

 この橋は大正15年に完成。四国社会資本アーカイブスに詳しい情報が載っている。赤鉄橋からはずっと四万十川を下って行った。

新四万十川橋(国道56号中村宿毛道路)

 新四万十川橋が見えてきた。これは国道56号中村宿毛道路の橋。四国8の字ネットワークに含まれる高規格幹線道路ではあるが、現在は四万十IC(四万十市中村地区)から黒潮拳ノ川IC(黒潮町佐賀地区)までの約22kmは繋がっていない。その間は佐賀大方道路、大方四万十道路という名称で現在は設計や工事が行われている。国土交通省中村河川国道事務所のHPに完成後の走行シミュレーション動画がアップされている。

四万十川記念公園

 「四万十川記念公園」にて。ここも桜が咲いていた。

 遠くに中村の街並みが見える。

 小さな直売所も併設。地元の農産物などを売っていた。

解体途中?の橋(国道321号)

 中筋川と四万十川にはさまれた中州には下の写真のような看板があった。「建設省」という印字の上から「国土交通省」のシールが貼られているのだが、中途半端に剥がれてしまっていて「国建設通省」というようにしか見えなかった。

 中筋川を渡る国道の橋の横には旧道もある。

 「賭博黙示録カイジ」に出てきた鉄骨渡りのような橋。使われなくなり通行止めになっているのだが、全て解体されるのではなく橋桁の主桁だけが残されている。

 下からも橋を見ることができた。

 現在使われている端は2019年完成。

 反対側も写真を撮影。

国道321号 四万十市山路~四万十市間崎

 国道321号の愛称は「足摺サニーロード」という。

 四万十川も河口に近づいてきた。

 川の合流地点にあった施設も和風の外観。「小京都」として知られる中村らしい。

高知県道343号 四万十市間崎~土佐清水市立石

 内陸を走る国道から離れて少しでも海に近い道を走ろうと、高知県道343号間崎布堂ヶ谷線へ。

 アロインス製薬株式会社四万十工場前にて。

 ここでも旧道の橋が架け替えで通行止めになっていた。

 海沿いの東屋で休憩。

 小さな集落は点在しているので自販機も見かける。一安心。

 「これより土佐清水市」東京から最も移動時間のかかる市として知られる。土佐清水市は最寄りの空港が高知空港であり、150kmも離れている。もちろん鉄道はなく、最寄りの中村駅からバスで行くしかない。
 そのため、松山に住んでいても普通の土日では来ることのできない場所だった。車を持っていれば来るのは容易だったかもしれないが、車を持っておらず公共交通機関と自転車を乗り継いで来るしかない。今回は3連休だったからこそ、来ることができたようなものだ。

 狭い道が続く。車は少なく走りやすい。

土佐清水市立石の集落

 土佐清水市立石にて。菜の花が咲いていた。

 小学校跡にも桜が咲いている。

 平屋の小さな集会所。

 中を見てみると「立石小学校休校10周年記念」のイベントが行われていたのか、飾り付けがされていた。

 校庭は駐車場として使われているようだ。

 集落の東側を走っていく。

高知県道343号 土佐清水市立石~土佐清水市布

 再び山道を走り始める。海沿いとはいえ、海が見えない箇所がほとんど。

 道は下り坂に変わる。

 少しだけ海の見える区間があった。

 再び丘の上へ。

 布埼灯台周辺。

土佐清水市布漁港周辺

 久しぶりに見かける集落、土佐清水市の布地区へ。

 海に面した漁村の集落。

 この辺りは釣りをしに来る人も多いようで、釣り道具を積んでいるような車と何台かすれ違った。通りかかった人に写真も撮ってもらった。その人も自転車に乗るようで、自転車の話をしていた。

高知県道343号 土佐清水市布~土佐清水市下ノ加江

 下ノ加江方面へ走り始める。先ほどまでとは一転して海の見える区間が多くなってきた。青空と青い海、走っていて気持ちいい。

 平坦でスピードも上がっていく。下ノ加江まではあと少し。

 下ノ加江の漁港にて。

 国道321号に合流。久々にコンビニもあるような大きな集落。

 コンビニで昼食休憩。ちゃんぽんとおにぎりを食べた。

国道321号 土佐清水市下ノ加江~土佐清水市大岐

 国道に合流。この道を足摺岬の手前まで走る。

 下ノ加江川を渡る。

 道路標識にも「足摺岬」の案内が出てきた。

 桜は散ってしまっていた。

 険しい地形の中を進む。

 愛媛県側・瀬戸内海とは全く違う海の景色。波が高い。

 「土佐清水ジオパーク誕生」

 古いホテルなのかリゾートマンションなのか分からないが、景色のいいところに建っている。調べてみると「KAIYU」という宿で宿泊できるようだ。

 足摺宇和海国立公園の碑。

 沈下橋と言えば内陸にあるイメージだが、ここは海沿いにあった。

 津波避難タワーも見かけた。

 上り坂が現れる。

 ここで国道を離れて足摺岬方面へ。

高知県道27号 土佐清水市大岐~足摺岬

 土佐清水市以布利にあった桜並木。高知西南交通のバスと桜の写真が撮れた。

 防空壕のようなものか?高校生の頃、学校敷地内にあった戦前の防空壕に入って遊んでいたことを思い出した。

 ここからの県道27号は道幅が狭く、高知県によって「この道はお勧めできない」旨の看板が設置されていた。

 看板の通りの道幅。もちろん離合はできない。

 自転車なので平気。遍路道になっているのもあり、若いお遍路さんとすれ違った。

 細い道ではあるが沿道には民家もある。

 広い道に出てきた。足摺岬までもう少し。

 海が見えてきたのだが東から強い風が吹きつける。まっすぐ走れないほどの強風。

 鰹節の加工工場があった。

 漁港の横を通過する。

 足摺岬が徐々に近づいてくるが、のどかな農村の風景。

 概ね2車線で走りやすい道が続いていたのだが、急カーブで道幅が狭くなる。直進方向には新しい橋を建設中。

 この橋ができることで足摺岬へのアクセスが改善される。有名な観光地のため、2車線の整備された道はあった方がいい。

 足摺岬2km。

 足摺岬の手前に広い駐車場があった。日曜日だったが車はほとんど停まっていない。足摺岬までも少し距離があるためか…?

 足摺岬の直前になり再び道幅は狭くなる。環境保護の関係からも道幅を拡げることは難しそうだ。

足摺岬

 足摺岬に到着。2022年1月にも高知~足摺岬~宇和島~八幡浜のツーリングは計画していたのだが、当時は足を痛めてしまい延期することにしていた。それもあっていつか来てみたいと思っていた。

 ほかにもロードバイクで来ている人がいた。高知発で反時計回りに四国一周している途中なのだとか。駐車場の車を見ると金沢など遠方からも観光客が来ているようだ。

 足摺岬の遊歩道を散歩。

 展望台からは太平洋が一望できる。

 青い海が広がる。風は強いが天気は良い。

 双眼鏡は見た目はかなり古い。100円を入れるタイプのもの。

 足摺岬の北側にある天狗の鼻へ。展望台付近とは違い人が少ない。

 足摺岬灯台も撮影。

 瀬戸内海に住んでいると「海の向こうに島や陸地がない」風景はなかなか見ることがない。それだけでも新鮮に感じた。

金剛福寺

 金剛福寺(第38番札所)へ。

 お遍路さんの銅像。老後に歩きお遍路をしてみたいと考えている。

 四国は一つ。4つの国、4つの県に分かれてはいるが、この言葉はとても良い。

高知県道27号 足摺岬~土佐清水市街地

 土産物店やホテルが並んでいるのだが、閉まっている店舗も見かける。

 木の中央分離帯。切ることができないような大切な木だったのだろう。

 ホテルは足摺岬の西側の集落に多く建っている。

 足湯があったのだが通り過ぎる。ゆっくりしていてはキャンプ場の入場締め切り時刻(18時)に間に合わない。現在時刻は14時50分、キャンプ場までは30km弱。ロードバイクなら余裕なのだが、キャンプ道具を満載したグラベルロードでは1時間に10km進むのが限界。土佐清水の市街地も、どこも立ち寄れなさそうだ。

 「宿毛」と書いてある方向へ。

 ここの道は別名「ジョン万黒潮ロード」という。ジョン万次郎の出身地であることにちなんで名づけられた。2車線あることを看板がアピールしていた。足摺岬へのアクセスは宿毛側からでも、中村(四万十市)側からでも岬の西側からこの道を通ってくることが一般的なようだ。東側から来ようと思うとまだまだ狭い箇所も点在していた。

 2車線の快適な道から離れて、松尾という集落の中を通る旧道へ。

 こちらは1車線で急カーブも多い。

 見上げると現道は大きな橋で集落を回避している。

 険しい地形に集落があることが分かる。

 小学校も集落内にあった。

 現道側はバイクも多く通っている。

 引き続き旧道を走行。

 民家も無くなり樹木のトンネル区間に突入。

 写真1枚で収まる急カーブ。

 険しい地形が美しい。

 振り返ると遠くには松尾の集落が見えた。

 引き続き樹木のトンネル区間。

 自販機があったので水分補給。

 切り通しを通過。

 民宿もあったのだが営業しているかどうかは分からない。

 道幅はさらに狭くなった。

 現道に合流し土佐清水の市街地を目指す。

 橋の上から見えたのは大浜という集落。ここがジョン万次郎出生地。

土佐清水市街地

 土佐清水の市街地が見えてきた。

 「渡船場」と書いてあるが対岸への渡し船はない。この周辺のバス停も「渡場」という名称だった。

 土佐清水市街地。四国で2番目に人口が少ない市で、人口11,500人(2023年3月現在)。市街地も対岸から見ると小さいことが分かる。

 足摺スカイラインが合流。

 いよいよ土佐清水の市街地へ。

 国道321号にて。地形の制約もあり、市街地は範囲が狭く密集しているようにも見える。

 NTTのビルがある。

 診療所にサイクルラック。使う人はいるのか…?

 東北の郷土料理を出しているお店を発見。遠く離れた土佐清水でなぜなのか、とても気になった。

 市街地はすぐ終わり、建物の背が低くなっていく。

 「西南地域へ空港を!」もし宿毛に四国西南空港があれば、土佐清水の辺りもアクセスが改善されていたのかもしれない。

 ホームセンターでモバイルバッテリーとUSBケーブルを買い足した。このままだと電池が切れてスマホが使えなくなってしまう。カメラも自転車のライトも、スピードメーターもすべてUSB電源頼りのため、モバイルバッテリーは自転車旅では大量に必要になっている。

国道321号 土佐清水市街地~土佐清水市竜串

 「清水バスセンター」という名称だが、中心市街地からは離れている。

 「サニーロード」を進む。

 廃校を発見。

 徐々に夕暮れが近づいてくる。

 ジョン万次郎のNHK大河ドラマ化を要望する看板。

 峠を越えて下益野という集落に出る。ここは航空自衛隊の基地もある。

 道の駅めじかの里土佐清水は臨時休業中。

 スタンプを押印。

 キャンプ場まではあと少し。

 「ニコニコ😊公園」顔文字が案内標識に使われているのは珍しそう。

 小さい公園にも桜が咲いていた。

 ようこそ竜串へ。

 龍宮城、これは何に使われていたのだろうか…?

スノーピーク土佐清水キャンプ場

 「スノーピーク土佐清水キャンプ場」に到着。18時がチェックインの制限時間だったのだが、17時40分に到着。間に合わないかと思った。

 自宅から遠く離れた高知のキャンプ場で夕暮れ。

 ほかに1人しかいなかったため気楽なソロキャンプだった。ちなみにテントはモンベルのもの。スノーピーク製品はほとんど持っていない。

 ガスバーナーで炊飯。

 夕食完成。そろそろクッカーも買い換えた方が良さそうだ。ご飯を作っていたら近くの集落に住むという方が現れ、少しだけ話をしていた。

 ちょっとだけ夜桜を見に散歩。

 「スノーピーク」が経営するキャンプ場ということもあり、建物も設備も贅沢な造り。ここまで高級なキャンプ場に来たのは初めて。

 風呂も完備で、中ももちろん綺麗だった。明日に備えて早く寝なければ。

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