どろどろに汚れている自分~かすみ嬢の居場所(17)


「カロリーをどうしても摂取しなければいけないのなら、せめて、バランスが良く余計なものも入っておらず、私が少しでも安心して口に入れられるものにしたい」
 って、先生に泣きながら訴えた外来でした。もう、こんな食生活はイヤだって。
「あなたはそう言うけれど、そのような食生活では必要なカロリーの10分の1にも満たない」
 と、一刀両断なさる先生。
「これまでできなかったことが急に出来るはずもなく、さらに弱った胃腸では消化もできまい」
 と。
「今の自分がわかっているのか」
 と、お説教。素直に聞き入れられない自分がいる。

 私は、痩せようともがき苦しみながらも人の前ではことさら明るく笑ってみせる女の子たちを愛しく可愛らしく思うし、そんな女の子になりたいとも思ってるよ。現実逃避にCoccoちゃんのライブのDVDを見ながら。

 だからね、曲がりなりにも信頼関係を築こうとしていた主治医から、痩せようとしてきた自分の気持ちと好みと感性と、それに折り合いをつけてみようとした自分の気持ちとを一刀両断されたのは、悲しいものがあります。

 先輩方からはね「かすみも呑みに来ない?」って「奢るよ」って言われるたびに、申し訳なくてたまらなくなる。一度お供させていただいたときに「え、これしか食べないの…?」って言われちゃって以来、しかも頑張って食べたが為にその後1週間断食しなきゃいけなかったのに、怖くって。
「え、それしか食べないの??」なんて言われたら「もう食べて来てるから…」って嘘つくか「そんなことないですよ」ってさらに食べるか、のどちらかしかないじゃない。それで、食べるなんてことはできないから、嘘つくしかないじゃない。もう、嘘つきたくないよ。

 食べなくてもいいものを食べる自分は、どろどろに汚れている気がする。嘘をつく自分もどろどろに汚れているようだ。そしてそのどろどろは、簡単には振り払えない。絶食したり、吐くなどの代償行為を行ったり、しなきゃ、綺麗な自分に戻れない気がするの。

「貴女が幸せになって、あの子達を見返してやろうとは思わないの!!」って凄い剣幕に対して、私の幸せは痩せ姫になることだから先はまだまだ遠いのよな…と思いながら黄昏る今日この頃です。

 他人を蹴落としてまで幸せになりたいって人は多いけど、痩せ姫になるのは自分との戦いだから。むしろ今現在痩せ姫になられている方は、私の希望なだけだけど、そのまま姫としていていただきたいもの。
 他の痩せ姫さんを愛でて、私が日々少しでも痩せ姫に近づけたら、私はそれでいいや。
 すごく平穏な日々を願ったのほほんツイートだけど、ここ最近は、体重を計って減っていたら謎の危機感を覚えて、食べなきゃ食べなきゃでも食べたくない絶対イヤ、の板挟みでした。 明日は平和だったらいいな。

 あのね、痩せ姫を目指す私がまわりの多くの人から浮いて見えるのは、知ってるの。私にとっての常識と彼らの常識は大きく違う。だから、たぶん見えるものも全然違うと思うの。私の見える世界が狭くて可哀想だと思う人もいるでしょう。でも、すごく奥深い世界で、たぶん他の人に見える世界と容積は一緒よ。

 痩せ姫を目指す人には、現実世界で否定されて、大げさに言うと迫害されて、Twitterをシェルター代わりに使う人もいるはず。私はそうよ。だから、そのTwitterでも否定されたらとても哀しくなる。
 でもね、Twitterという小宇宙でも大きい視野で見るとやっぱり私は浮いているだろうし。私がこうして好き勝手お話ししている以上、他の方のお話しを遮ることはできないから。これはただの私の気持ちです。


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