ギリギリ乗り切った2021年。
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ギリギリ乗り切った2021年。

阿部光平

2021年を振り返ってみると、「とにかく余裕のない12ヶ月」という感じだった。無事に大晦日を迎えて、「どうにか乗り切った」という気持ちでいる。

1月に第三子が生まれ、3月に北海道・函館へUターン、全国各地へ取材に行き、函館の仕事もしながら、今は妻の美容室の開店準備を手伝っている。

こんなにも目まぐるしく環境が変わることは、この先の人生ではないかもしれない。時間的にもキャパ的にも余裕がなくて、本はほとんど読めなかったし、気づけば終わってるライブや展覧会も多かった。

目の前のことを必死にやりながら、なんとか生活環境を整えるという1年。持てるものをすべて出し切って、今はもうすっからかんだ。

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一歩でも踏み外したらガラガラと崩れ落ちていたような日々を振り返ってみて、今年は本当にたくさんの人に支えられたなと強く実感している。

函館に戻ることを決めたとき、今までのように仕事を続けていけるかは未知数だった。だけど、本当にありがたいことに東京で暮らしていた頃と変わらず声をかけてもらえた。

北海道からわざわざライターを呼ぶなんて費用も手間もかかるのに、それでも声をかけてもらえたことで生活ができたし、地方に住んでいても好きな仕事を続けられた。

「東京出張のついでに静岡の取材もする」というような長期出張に行けたのは、家族や親戚が留守を支えてくれたお陰だったし、妻の店作りも地元の友達や家族の協力なしでは絶対に実現できなかった。

たくさんの人に支えられて、「やりたい仕事をしながら、好きな街で暮らして、自分の生活を作る」という思い描いていた理想を少しずつ形にできている。

本当にありがとうございます。結果を出し続けることでしか恩返しはできないと思うので、来年も精進あるのみ!

今年お世話になった方々と作った仕事を振り返りながら、2021年を締めたいと思う。

【1月】第三子が誕生

1月に第三子となる息子が生まれる。コロナ禍で立ち合いは難しいだろうと思っていたけど、助産院の先生が「人生で何度もあることじゃないから」と言ってくれて、2人の娘と共に立ち合わせてもらった。未来の塊のような赤子を抱いていると、あらゆるやる気が漲ってくる。

仕事では、環境省の『自然の郷ものがたり』の冊子を作っていた。初めて書く『ぐるなび』でモバイルハウスの取材をさせてもらったり、SB食品のnoteでスパイスの達人の方々にお話を伺う連載がスタートしたのも1月だった。

【2月】引っ越し準備と取材の同時進行でてんやわんや

2月にはジモコロの取材で大阪・西成へ。肉体的にも精神的にもハードな取材で、ライター人生で初めて「書けないかも…」と思った。終わった後に、編集長の柿次郎さんと飲みながら号泣した夜のことは一生忘れないだろうなぁ。

AIR DOの機内誌『rapora』の2月号に小さな寄稿も。「僕の、私の、ラーメン自慢BEST3!」という企画で、函館西部地区の町中華『西園』のネギラーメン、澄み切ったスープが絶品の『滋養軒』の函館塩ラーメン、飲んだ後の深夜に食べる『ぶんぶく茶釜』のベトナムラーメンの3つについて書いた。

新生児がいる環境での引っ越し作業は想像を絶するくらい大変で、心を無にして物を捨てたり、鬼のような形相で引っ越しの値下げ交渉に挑んだ。

【3月】東京を離れる

松屋フーズのお仕事で、オズワルド・伊藤俊介さんのインタビュー。記事を公開後に、しばらく連絡を取ってなかった古い友人から連絡がきて、なんと松屋の社員になっていたことが判明したサプライズもあった。

SVBが初めて缶で発売したクラフトビール『SPRING VALLEY 豊潤<496>』の記事が公開されたのも、この月。大手がクラフトを語ることについて賛否両論あったけど、作り手の想いをありのまま伝えられるよう意識しながら取材した。

3月末に東京を離れる。

【4月】故郷での20年ぶりの暮らし

20年ぶりに函館での生活がスタート。一番心配だったのが娘の転校だったんだけど、初日に「ただいま!友達6人できたよ!」って帰ってきたので、嬉しくて泣いてしまった。

この月から、日本初のコミュニティ放送局である『FMいるか』でのレギュラー出演がはじまる。編集のきかない生放送で話す難しさと、好きな曲をリクエストしてラジオで聴ける喜びを感じながら、現在も毎月第三水曜日の11:10から放送中。いろんな友達がゲスト出演してくれるのも嬉しい。

移住して2週間後には東京の出張があったが、もう家がないんだと思うと途端に遠い存在に思えてきた。

【5月】吉野寿さん(eastern youth)のインタビュー

東京生活の集大成というつもりで挑んだ、吉野寿さん(eastern youth)のインタビューが公開に。17歳のときに出会い、今でも聴き続けているバンドの方にお話を伺うという、これまでの人生で最も緊張する取材だった。やっぱりめちゃくちゃかっこよくて、「気に入らないなら、自分でやるしかない」と決意を新たにする。立ち上げから一緒にやっていたトーチライトで公開できたのも嬉しかったなー。

伊勢角屋麦酒が実践してきたローカル発の世界戦のお話を伺ったり、函館の旧市街で暮らし始めたエッセイを書いたのも、たしかこの時期だった。

【6月】移動が増えてくる

名古屋の老舗居酒屋『大甚本店』の取材。緊急事態宣言下での酒場の話などを聞いた。お店の窮地を凌ぐためにイチからクラウドファンディングを勉強し他という営業マンの方が、「お店をどうやって盛り上げていくかというのが営業の仕事」と話していたのは痺れたなぁ。

岩手の小岩井農場で「130年前から根付く“循環”の思想」について伺ったのも、6月。仙台や静岡への出張もあって、とにかく移動が増えてきた時期だった。

【7月】少しずつ増えていく地元の仕事

Gスクエアと一緒に立ち上げた『ローカルマガジンをつくろう』講座がスタート。文章や写真、デザインなどに興味を持つ道南の学生たちと一緒に現在もプロジェクトが進行中で、来年の2月くらいには本が完成する予定!

函館に戻ってきてから初の道内長距離移動もあった。道南の友達と一緒に、道東・浦幌へ『ハハハホステル』のオープニングイベントへ。道内各地の友達が来てて、ずっと会ってみたかった人にも会えて、自分が北海道にいることを強く実感。遠いけど、車があればどこでもいけるという実感が嬉しかった。早く車買わなきゃなー。

キリンビールサロンのメンバーにお話を伺う企画もスタート。同じ興味を持った人たちが、単に知識を学ぶだけでなく、複数回の講座を通して関係性を深めていくというスタイルは、『ローカルマガジンをつくろう』講座でもとても参考にさせてもらっている。つくづく思うけど、取材ってアウトプットのように見えて実はインプットが多いんだよなぁ。

【8月】緊迫のフジロック

直前まで開催の可否に揺れたフジロック。今年も現地から速報を届けるフジロックエキスプレスのメンバーとして苗場へ行った。これまでに感じたことのない異様な緊張感のなか、痺れるライブとMCでオーディエンスの心を撃ち抜いた『THA BLUE HERB』のライブレポートを書いた。6年前にIN&OUTでBOSSさんにインタビューさせてもらってから、ここまでの日々が繋がっていると思うと、文章を続けてきてよかったなと思う。

道東と道北から友達がきてくれて、函館でたくさん遊んだ。函館からあちこち出かけるようになって、友達が来てくれるありがたさを強く感じるようになった。友達が住んでいる町で遊ぶのが好きだし、来てもらって遊べるのも本当に嬉しい。

【9月】IN&OUTの新しい特集記事

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IN&OUTの新しい特集『19歳の決意』を公開。学級レクで初舞台を踏み、ハイスクールマンザイで準優勝、高校生にしてラジオのレギュラーを持ち、東京で芸人になる夢を追っているダブルグッチーの二人にお話を伺った。この記事の後、彼らはグレープカンパニーへの所属が決定!テレビで二人の漫才が見られる日が楽しみだ。

京都の町屋を訪ねたエッセイも公開。家の中と外がキッパリ分かれているのではなく、グラデーションで緩やかに繋がっていることで安心感が生まれるという話が印象的だった。北海道の仕事を見てオファーしてくれたというのもめちゃくちゃ嬉しかったなー!

【10月】ローカルマーケット in 大町改良ひろば

函館の旧市街・大町で『ローカルマーケット in 大町改良ひろば』を開催!函館市内でお店を営んだり、創作活動をしている方々がブースを出店するイベントで、普段は何もない空き地に2日間で700人ものお客さんが来てくれた。僕は函館出身・在住のクリエイターと共に、フライヤー制作から会場レポートまでを担当。自分が理想とする仕事のスタイルが形になって嬉しかった。

その他にも函館市内の中学で授業をしたり、空港で講演などをさせてもらった。ドット道東とのお仕事で、函館→札幌→旭川→上川→層雲峡→北見→阿寒湖→屈斜路湖→川湯温泉→摩周湖→中標津→標津→野付半島→別海→根室→浜中→厚岸→釧路→東京→函館というロングツアーも経験。なんとしても良い記事を書き上げたい。

【11月】「個人店は国のようなもの」

『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之さんへのインタビュー。「個人店は国のようなもので、雰囲気もルールも物価も違う。メニューは国王が書いた歴史や法律で、それを眺めながら飲むのは、異国を旅するような体験」というお話が強く印象に残った。そう考えると酒場はますます楽しくなるなー!

シーソーブックスのオープニングで札幌へ行ったり、道内で一番行ってみたかった遠別に行ったり、道内の移動もたくさん。妻の美容室も物件が決まり、工事がスタートした。

【12月】年末進行と公開ラッシュ

函館での事業継承に取り組んでいる『アノニギワイ』のインタビュー記事の第1弾を担当。クリエイティブエージェンシー『monopo』のCEOとして活躍されている函館出身の佐々木芳幸さんにお話を伺った。ローカルとグローバルを繋ぐ具体的な道筋に、いろんな妄想が広がり、「一緒にデカイことをしたい!」という気持ちにさせられる方だった。その後、函館でフラフラになるまで飲み明かした。

八戸に遊びに行ったときに教えてもらって衝撃を受けた名店・の体験記や、「食卓に敵はいない」という金言を聞かせてくれたスープ作家・有賀薫さんのインタビューも公開!NHKの研修でインタビューやライティングについての講師もさせてもらった。

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ざっと振り返ってみたけど、本当にいろんな経験をさせてもらった1年だった。雑誌の仕事は減り、地元の仕事が増えた。今までのスキルではやりきれないオファーも増えてきたので、来年は自分を鍛えることと考えることに時間と労力を割きたい。

時間的にもキャパ的にも余裕がなくて大変だったけど、言葉にだけは誠実であろうという姿勢が守れたので、とりあえずは気持ちよく年越しができそうだ。

みなさん、今年も大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします!良いお年を〜!

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阿部光平
編集・ライター・3児の父。5大陸を巡り、旅行誌やタウン誌をメインに仕事をしてます。地元・函館と東京を行き来しながら『IN&OUT-ハコダテとヒト-』というローカルメディア【http://inandout-hakodate.com】を運営。webで文章を書いたりもしています。