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2022.6.2:商売繁盛

納豆マガジン取材の旅中。宮城から秋田への新幹線をひとり待っているときに今までいった取材たちのことを思い出す。いろんなところに取材に行かせてもらった、北は北海道。南は鹿児島とかか。何十回も、いろんなことを聴いたり見たり。させてもらった、行かせてもらったという言葉がただしい。私が携わった多くはクライアントさんがいて、その人たちからお金をもらって移動する。移動するのも、編集するのも、作るのも、原稿にするのも、お金を必ずもらえることが確証されていた。誰かがその会社で頑張って生み出したお金を使って、自分は作ることができていた。させてもらっていた。なんとありがたい世界だったんやろう、と思った。(もちろん実力や期待があっての世界だから難しい世界だったんだろうとも思うから、どちらが良いとか悪いとかではない)そして、今回の納豆マガジンvol.2。マガジンが売れるか売れへんか分からへんのやけど、面白い話を聞けるに違いないという変な自信のもと、ただただ2人分の諸々の費用を背負って足を運ぶ。2泊3日の取材旅で何十万とかかるわけで、自分の会社だからこそそういうのものしかかるわけで、ひりひりするが、このひりひりは健康的なひりひりだと思う。お金をいただき、作ることも毎度胃が痛くなるほどひりひりするのだが、これはいままで感じたことのないひりひりだ。経験ができて本当によかった。いままでも、これからも本を作るたびにこのひりひりは生まれるのだ。誰か買い手がいるから作るわけじゃないのよ、面白い!だけで作るんだよと話してくれた川口納豆の社長。そうだよなぁそれでいいんだよなぁと勇気づけられる。つくることはお金をいただくために作るんじゃない、と思う。後の結果はなんでもいいからついてくる。綺麗事に聞こえるかもしれないけれど、そうらしい。アホになれればなれるほど、良い。そういえば、一昨日の打ち合わせで、2000部出版するとある本を手製本でしようと提案してきたデザイナーの浦川氏。面白すぎるやん、と感動した。お金と労力と売り上げが、割に合ってるかとかそういうことではない。割に合うてなんやねん。やろうとするか、売れるかどうかは別問題。面白いけど、ひりひりするぜ!といいつつも、商売繁盛!祈願!納豆マガジン!絶対に面白いに違いない、だってもうすでに面白いもんね。乱文失礼!久しぶりの特定少数日記でした。

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