「日本は労働生産性が低い」という誤解と気付き

 タイトルの事を言われることがある。その原因は日本人が怠惰なわけでも、非効率なわけでもない。原因はデフレだったからだ

 デフレは需要不足または供給過剰のこと。事業にとって余剰な人員を削る、または新規に採用しないことは会社を存続させるのに必要なこと。一社や二社ならまだしも、合成の誤謬として、みんなが合理的な事をすることで、全体の結果は悪い結果となる。デフレによって物の値段が下落し、平均賃金が上がらないなら、労働生産性が上がらないのは当然だ。

 デフレを脱却すること、それはインフレのことであり、物の価値や値段が上がり、賃金をも上昇させることが、その指標を高いものとすることが出来る。原価が増加するコストプッシュ・インフレより、需要が高まることで値段が上がるデマンドプル・インフレの方が望ましい。

 先に書いたように、デフレはみんながお金を使わない。使わないなら誰かが使わなくては景気が良くならない。じゃあ誰が使うのかと言ったら、国しかない。金利がいくら安かろうが、企業は先が見通せなければ設備投資などはしない。国が財政政策を十分に施して金を回せばみんながお金を使う。

 金融政策も財政政策も国が行うことは重要だ。

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