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clubhouseの第一印象

先週末「新しいSNSが登場したらしい」という話をTwitterやらFacebookで見かけまして、さっそくアプリで登録しました。
”招待制”だということで、使えずにいましたが、有難いお友達がいらっしゃいまして、無事、中へ入る事が出来ました。
昨日、一昨日と、空き時間であちこち巡って”聞いて”みましたよ。

仕組みについては、いっぱい解説したサイトや記事があるので、そちらをご参照ください。

日本では先週中ごろ辺りから急速に広がりを見せましたが、基本的には、音声のみのSNSです。一人喋りもOK。会話もOK。参加だけじゃなく、リスナーとして聞くだけでもOK。ただ自分が聞いてると、聴衆であっても名前とアイコンが表示されるので、知り合いだとトークへの参加を求められたりする事もあったり。さらに”挙手”して意思表示することで、トークへの参加が許される場合も有るという。
ただ、トーク自体は”その場限り”で、ログが残ったりすることは有りません。なので、このNoteのように、何かを発表したり、その記録が広まるという使い方は出来ないということです。

で、主宰者側は、自身でROOMを開設して、その場でトークを展開する。ということで、色んなお部屋が乱立していて、お気に入りをずっと聞くもよし、ザッピングしてお部屋を渡り歩くもよし。
そんなこんなで1日、2日、ザッピングをしていて、気付いた事が有ります。それは、”バカとハサミは使いよう”じゃないですが、Clubhouseも、使い方次第なんだということです。

■その1 一人喋り
ROOMを開設した人が、自分1人でつらつらと想う事を語るパターン。広がりは無いですが、主宰者自身の考えを知る事は出来ますね。

■その2 有名人どうしの意外な絡み
普通、TVもラジオも”ブッキング””キャスティング”という段取りが必要ですが、タレント、有名人”自身”=個人レベルで「あ、どうも」という感じでトークが展開する…いわば街角での立ち話が繰り広げられるパターン。
普段なら絡まない社会学者とお笑いタレントとか、料理研究家とミュージシャンとか…知り合い、初対面関係無い…有名人どうしの新たな繋がりが聞けます。

■テーマに沿ったトーク
昨日チラ聴きしたのだと「ミャンマーの軍事クーデター最新事情」的なテーマに沿って、専門家たちがトークする…というもの。情報交換&最新情報入手の場となります。他にも落語家どうしのテーマトークや、ミュージシャンどうしのトーク、「映画が作られるまで」を解説するトークなどなど。

■雑談
その真逆。台本も何も無い「最近どうなの」「Clubhouseってすごいね」トークがダラダラ続くパターン。肩の力が抜けた面白さは有ります。

■素人同士の出会いの場
オンライン上の、いわゆる「交流会」。リアルでは全く繋がる事が無い人たちどうしが”文字”ではなく”音声”で繋がるという。

■単なるアホトーク
参加者全員がタラちゃんの声で話すとか(笑)知らないどうしが、1つのネタで自由につながる”遊びの場”。

■専門家による質問コーナー
悩み相談とか、占いとか、素朴な疑問を聞く…とか、聴衆からの挙手を軸に展開するパターン。

こんな感じで、使い方次第で色んなROOMが登場していました。まさに千差万別。音声限定、記録に残らないという共通項があるだけで、僅か数日間で世界が広がっているような雰囲気が感じられます。

職業柄、気になったのは「ラジオの立場は、いよいよ小さくなるんじゃないか」という面。ただ、昨夜23時前後から暫くは、サーバーが持ちこたえられなくなったらしく、大変不安定になっていました。アクセスさえ出来ない時間帯も出来ました。ユーザー数がここ数日で急速に伸びた証しでしょう(自分もそのうちの1人ですが)。
そうなると、情報発信、交流という面での不安定さは、メディア的な見方をすると、弱点です。(暫くすれば解決する事でしょうけど)

ルール整備がされていませんから分かりませんが、例えば本当の番組のように音楽等を加えて番組的に作る…という事は、著作権的にNGだと思われます。単にお喋りで構成するしかない。

殆どが突発的な出会いとフリートークで展開しているので、いわゆる”放送番組”的な高いクオリティは望めません。

そういう見方をしてゆくと、まだまだ”情報発信”という視点では、TVやラジオの方が不特定多数への訴求力は大きいと思います。

ただ…それだけで完結するのではなく、メディアがClubhouseを活用する形で取り込む事は、急速に進むのではないでしょうか。
既に「報道ステーション」(テレビ朝日)のディレクターやキャスターが、生放送前後に、視聴者からの質問、感想に応えるROOMを設けていたり、TV番組の出演者たちが出番前にトークしたり、放送を見ながらニュースの補足解説トークを繰り広げたり…というのを見掛けました(聞きました…か)。

プロ、アマ、業界関係無く、それも”文字”ではなく”生の声”で交流出来るSNSという面は、使い方次第によっては、世界が広がるでしょう。
日本国内だけでそうですから、英語が使える人なら、そのエリアは世界規模。コロナ禍の中、物理的な移動が制限されているからこそ、強い武器、味方に出来る可能性も秘めています。

今はプロトタイプでの公開みたいなので、今後もっと改良されていくでしょうし、新たな機能、他のSNSとの連動(たとえば”文字”で実況、コメントできたり)すると、参加者と聴衆の連携がもっとしやすくなるかも知れません。

ただの”おもちゃ”として喜んでる人と、真剣に”自分のスキルアップの為の武器”として考え始めている人たちの間の”格差”も大きく出るような気もします。果たして、ここ数日だけでこの展開の速さを見せるClubhouse、3月辺りには全く違う世界が見えてくる可能性も?
少し引きの目で観察を続けたいと思います。

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