見出し画像

新潟駅の話+もろもろ

昨日(2020年10月8日)で万代口が閉鎖された。

昭和33年(1958年)、今の弁天公園・東映ホテル付近にあった旧新潟駅から移転して以来62年半活躍してきた現駅舎は、高架化工事で取り壊される。高架化をメインとする駅周辺整備事業の工事が始まったのが2007年だから意外と長かったとも言えるが、全てが完了するまであと数年掛かる。
ずっと工事中の印象がある東京駅や渋谷駅周辺などは行くたびに風景が変わるほど、工事に進捗が早い印象があるが、新潟駅の工事についてはなかなか進みが悪い。2018年4月、やっと高架ホーム2番線~5番線が開業したが、残る1番線ホームの工事がまだまだ継続中だ。
今回、万代口駅舎が閉鎖され取り壊された後、ここから駅前広場と高架下の工事に取り掛かり、完成は早くて2023年が予定されている。

画像1

完成予想イラストを見ると…既に完成・共用している南口広場同様、歩行者用広場を中心にして一方がバス、もう一方がタクシーと自家用車整理のエリアとなる。また高架下には南北を突っ切る形でバスターミナルが作られ、コンコースから直接バス乗り場と上下移動で往来出来るという。

果たして便利になるのか?あと数年待つしかない。

そもそも、この計画が出来た当初から個人的に気に食わなかった。
まずは高架ホーム。
元々地上ホームだった在来線を高架にする際、新幹線と同レベルに移行し、新幹線と在来線特急(羽越線秋田方面)への乗り換えをホーム上改札を通して簡便化するという計画で、既に実現化されている。
乗り換えが簡便化されるのは新幹線⇔特急のみだ。
在来線普通列車の場合、これ迄は新幹線ホームから階段を1レベル下り、連絡改札を通り、跨線橋を渡りもう1レベル階段を下りた。現在は、新幹線ホームから1レベル階段で下り、連絡改札を通り、1レベル階段を上がる。同じである!
改札から入り在来線に乗る場合を見ると…従来は…
万代口からは駅前広場から入場し、1番線はそのままホームへ。
2番線以降は跨線橋を上がって下がり各ホームへ。
南口は駅前広場から階段を上がり入場、跨線橋を下がって各ホームへ。
整備後は…
万代口、南口共に、駅前広場から1レベル上がり、コンコース・改札へ。
入場後、もう1レベル階段を上がる。同じである!いや逆に…特に万代口でいえば、高架線が奥まった分マルタケビル前の信号を渡ってから乗車するまでの距離が伸びた。
つまり…新幹線と同レベルに上げるメリットは特段無い事になる。

では…駅前広場等の周辺整備。
駅施設が2F、列車ホームが3Fならば1Fレベルは充分空く。
なのに、南北を通過できるのはバスのみだ。
東大通を古町・万代方向から来た自家用車等は?…東跨線橋(整備完了後は地上レベルの道路)に迂回。西側は水島町方面に新たに出来たガード下へ迂回。今までと変わらない。本来なら1Fレベルが空くのだから主要道路である東大通と弁天橋線を繋いでしまえば、南北の通行が今より格段スムーズになる。何故「通せんぼ」したのか?理解に苦しむ。

今となっては言うだけ無駄だが、個人案を提示する。
在来線高架ホームは2Fレベルにする。それも新幹線直下。
コンコース等駅施設は1Fのまま中央部へ集約。空いた片方サイドは商業施設。もう片方は、バスタクシー乗場で良い。
自動車は…東大通、弁天橋線共に駅へ来るクルマは側線を通り駅前広場へ侵入し、南北通過するクルマはアンダーパスを掘り通過する。
新幹線⇔在来線の乗り換え便宜は?
新幹線直下に在来線ホームを設ける事により1レベル上下するだけでOK。階段やエスカレータに乗り換え改札を設置すればよい。
直接新幹線を利用する場合は、1Fから2レベル一気にエスカレータ、エレベータで結ぶ。もう1つ大胆な工夫をするなら、現在2面4線ある新幹線ホームの内側2線を埋めて広大な1面ホーム2線に改修。ホーム内側部を囲って新幹線コンコースにしてしまえば、乗換改札も集約できる。そもそも朝夕一部時間帯以外は1時間に1本なのだから、2線で賄えるはず。混み入る時間帯は東側へ引き上げれば良いのだ。
こうすれば、在来線乗車は1レベル上下のみ。新幹線⇔在来線乗換も1レベルのみの上下。直接新幹線利用は2レベルになるがエスカレータ、エレベータを充実させれば対応出来る。

とはいえ、既にある新幹線高架を改造するのは難しく、新たに多層の高架をイチから構築すると莫大な金額が掛かるから現実的では無いかも知れない。

さて…既に2番線~5番線が完成、共用開始している在来線高架ホーム。
これがまた利用しにくい。いや、以前から新潟駅在来線ホームは利用しにくかった。何故なら…番線と線区がバラバラだから。
同じ信越線でも固定されていないから、自分が乗る列車の発車番線をコンコースで確認してからホームへ上がる必要がある。たとえば…1・2番線:信越線、3番線:白新(羽越)線、4番線:越後線、5番線:特急専用…と決めてしまえば良いのだ。首都圏のような頻発は無いのだから、詰まる事は無い。

全く利用者目線に立って無いのは、JRだけではない。新潟市や新潟交通もだ。初期インフラ整備が軽減されるだけの理由でBRTを導入したが、わざわざ高い海外製連接バスは4両にとどまり、街で見るのはほぼほぼ従来型のバス。JR白山駅前に整備された連接バス対応バスターミナルも、連接バスが入線が廃止されて…色々と宝の持ち腐れだ。本来BRTは専用レーンを楽々走り利便性を高めたバス路線だが、今のは頻発しているただのバス。
元々クルマ社会で、乗り物を「乗り換える」文化に疎い新潟市民にBRTと枝線バスを乗り継げというのが、県民性を無視していた訳だ。

個人的にはBRTより初期投資は掛かるものの将来的展望からはLRTを導入すべきだったと今も思う。そう思うと、萬代橋上を通る路面電車免許を返上し、電車事業から撤退した新潟交通の先見の明の無さが悲しい。
早い時期から路盤を強化し、近代化を進め、鉄道収益を上げる努力をしていれば…。現在の南区住民の利便性は格段に向上していただろうし、もしかすると…古町のゴーストタウン化も防げたかも知れない。

2本目の夢物語。夢の新潟LRT路線計画。
ターミナルはもちろん新潟駅(地下駅)。2面3線。東側から①「南行(ビッグスワン・中央病院方面)」、②③「空港線(朱鷺メッセ・空港方面)」。④西側「北行(古町・関屋方面)」。①を出た南行はドンキ辺りで地上へ。弁天橋線中央部を走行、鳥屋野潟辺りから専用線を通り、ビッグスワン前へ。そのまま中央病院、女池ICから上近江(デッキー前)・県庁脇を通り信濃川を渡った関屋辺りで「燕本線」と合流する…(後は巡回ルート)。
④を出た北行は流作場手前で地上に出て往路は左折、伊勢丹辺りに停車…そして専用線で信濃川を渡ると右車窓に萬代橋、その向こうに朱鷺メッセが見える。(復路は萬代橋上を渡り、ラブラ前辺りに停車して…流作場付近で合流する)柾谷小路上を走り、古町、左折し市役所前と続き…旧電車通り(拡幅が必要だが…)を進む。白山駅で分岐、JR越後線へ乗り入れる便も作る。そして関屋で「燕本線」と分岐する…。ということで、メインルートは万代ー古町ー関屋ー鳥屋野潟を結ぶループ線(循環線)。
②③(中線)を出る「空港線」は…地下で分岐、明石通地下を経由し沼垂を経て朱鷺メッセへ。ぐるっと回り込み海側を通って空港へアクセスする。
新潟地下駅では両側の扉を開く事で駅南へも古町方面へも乗換出来る。
利用客が多そうなループ線北行は、ループ:越後線直通:燕本線を毎時6:3:3で設定。古町へは5分毎の運行に。ループ南行も毎時6本(10分毎)。空港線は毎時6本(3本は…越後線直通折返し空港行。3本は…燕本線直通折返し朱鷺メッセ行)。また朱鷺メッセ、ビッグスワン&エコスタでイベント開催時は臨時便を増発。
これに伴い、バス路線は、万代・古町・市役所・関屋・弁天・空港…各ターミナルで接続。

ま、新潟経済的には到底実現無理なんでしょうけど(苦笑)。富山は先見の明が有りましたね。

はてさて…これからの新潟の交通は、どうなるんでしょう?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?