Fugetsu Beatsの音楽コンセプト
3つの音楽コンセプト
Fugetsu Beats はアーティストというより個人的な音楽プロジェクトです。
3つの音楽コンセプトを主軸に音楽を作っています。
日本の伝統的な音楽語法と現代のハーモニーの融合
Lo-fi beats
ポリリズムや変拍子の要素
日本の伝統的な音楽語法と現代ハーモニー
Fugetsu Beatsは日本の季節の風景🍁を描写するような音楽を目指しています。そして、日本の古い音楽語法や要素を取り入れています。
日本の古い旋律の要素
日本の古い邦楽・里謡では日本独自の旋法が使われており、その要素を部分的に取り入れています。
旋法とは平たく言うと「ドレミファソラシド」の使い方と言ってもよいです。 同じドレミファソラシドを使ったメロディーでも、なんだか悲しく聞こえたり、楽しく聞こえたりするのには「使い方」に秘密がある感じです。
例えば、「とうりゃんせ、とうりゃんせ」とか「子守唄(ねんねんころり)」とかが日本ぽく聞こえるのは日本独自の旋法の要素があるからと言われています。 これについては一言で言い表せないのでまた書きたいとは思いますが。
現代的なハーモニー
そういった日本の旋法の要素と現代、20世紀以降のハーモニーをうまく融和させることにも挑戦しています。
古い里歌なんかでは、セブンスコードやJAZZ的なテンションコード、ハイブリッドコードといったハーモニーはありませんでしたが、今のポップスでは多く使われています。
そういった現代的で豊かなハーモニーと古いどこか懐かしいメロディーの要素をFugetsu Beatsでは取り入れています。
Lo-fi beats
ローファイ(Lo-fi)とはハイファイ(高音質)の逆で、昔ながらのカセットテープで録音したような雰囲気を作品の意図として加えた音楽ジャンルでもあり、音楽を構成するの要素の一つとして知られています。
Lo-fi 音楽がどういったものや、歴史なんかは他の専門家の記事にまかせるとして、個人的に取り入れている好きなLo-fiのポイントをいくつか紹介。
デチューンが気持ちいい?
ピアノを弾いていると、ギター🎸やサックス🎷はいいなぁーと思うことがあります。とくにうらやましく思うのは、音を出したあとに音程を変えるビブラートです。
ピアノ🎹という楽器はその構造上、一度弾いた音の音色や音程を意図的に変えることはできません。いつも決まった音程ができます。どんな下手くそに鍵盤を叩いても「正しい」音程が出せてありがたいことです。
だけど、ないものねだりですが、やっぱり音程に変化がつけられるのは憧れみたいなものがあります。
デチューンとは音程があってないことをいいます。
ピアノは常に「正しい」音程がでて、それに慣れていると、デチューン感があるとちょっとゾクゾクした気分になります。Lo-fiで再現される昔の古いカセットテープで再生されたようなあやふや感が、、なんだろう、キモかわいいみたいな感じかもしれません。
Bill Evans の 『Alone』 というJAZZの名盤があります。ピアノのソロ・アルバムで、Bill Evans 特有のとても美しいハーモニーが聞けます。だけど、1968年の古い録音で当時の機材で録音されているため、現代のようにクリアに録音されているわけではありません。
そのアルバムの中でも、とくに『Never let me go 』という録音の冒頭。 Bill Evans の 美しいハーモニーと合わさって、テープレコーダーの再生速度がゆらいだのか音程がフワっなる部分があります。さらにカセットテープ📽ならではの「歪み」もあって。当時はLo-fiという概念はないので、わざとではないですが、初めて聞いた時、そこにゾクゾクしました。
(もしかしたらリマスター版とかはでは多少修正されてるのか、YoutubeとかSpotifyのより、手元にある音源のほうが揺らいでるのはなぜだろう。。🤔)
実験的音楽も受け入れられやすい?
Lo-fiジャンルの中でもとくにLo-fi Hip-hopではヒップホップに特有なドラムのリズムがあり、その上でメロディーやハーモニー、またサンプルリング音源の組み合わせが重なって鳴っていて、文字通り「上モノ」なんて呼ばれたりします。
その「上モノ」はよくジャズやポップスのメロウな感じのものが多くみらましたが、最近だと割と現代音楽に近いような実験的なものも組み合わされているのも聞くようになりました。
上モノ単体だと実験的すぎるけど、、安定したヒップホップのドラムビートがあると、さらっとBGMでも使える感じなるという不思議な魔力があります。なので好き勝手やってもいろいろ楽しくやってもだいじょぶかなという安心感。
作業用BGMとして扱いやすい?
Lo-fi感の特徴としてよく高音域帯の音の成分をバッサリ削ったものがあります。キラキラきらびやかでクリスタルクリアな音の印象というよりは、ちょっと枯れた・くすんだ雰囲気といえば伝わるでしょうか? これが作業用のBGMとして邪魔になりにくい。
高音質の音源はキラキラときらびやかでとてもきれいで迫力がありますが、ちょっとBGMとして長時間ながすと疲れてくるというのもあります。もちろん曲調や音楽ジャンルにもよりますが、ここで話しているのは音源としての音域成分のことです。
実際Lo-fi音楽を作るときは、ローパスフィルターといって高音域帯の成分を弱くするオーディオエフェクターなんかを使うのも常套手段です。
Fugetsu Beatsは基本インストで、ながら聞きや、雰囲気づくりとして聞いてほしいという側面もあるのでちょうど良いかなと。
ポリリズムや変拍子
5拍子?5連符?10ビート
現代のポップスの多くは、4分の4拍子でできています。ほぼ99%といっても過言でないでしょう。
4拍子は「いち、にー、さん、し」、「ワン・ツー・スリー・フォー」と数えたものが一つの小節区切りとなっている音楽です。
よく耳にするポップスを思い出してください、歌いながら手を叩くとわかりやすいかもしれません。「いち、に、さん、し」でひとくくりになっているのがわかると思います。
次に多いのが3拍子で、ワルツと呼ばれたりすることもあります。これは「いち、に、さん」、「ワン・ツー・スリー」でひとくくりになっている音楽です。ワルツと名がつく音楽を思い浮かべてみてください。「いち、にー、さん」、「ワン・ツー・スリー」となっているのがわかると思います。
正確な統計はないですが、私たちがよく耳にする音楽はこのこの4拍子か3拍子のほぼどちらかです。
またよくロックで聞く8ビートもこの4拍子をこまかく2分割して8つひとくくりとした分類もされています。
ですが、なかには時々どちらでもない、5拍子、「いち、にー、さん、しー、ご」でひとくくりになっている音楽もあります。
有名なのがJAZZの「Take Five」や、映画「ミッション・インポッシブル」のテーマです。ミッション・インポッシブルではこの普段聞き慣れない5拍子の不均衡な感じが映画に緊張感を出すのに一役買っていると分析されているの見たことがあります。そう言われるとたしかに🤔とは思います。
ただ、5拍子はほんとうに不均衡で緊張感を出すだけなのでしょうか? Fugetu Beats では 5つでひとくくり、だけど、チルアウト感、ゆったり感もだせるかも?というのに挑戦してみています。
この「いち、にー、さん、しー、ご」を逆に速くすることを行い、5連符か5拍子かの中間くらいに意外と新しいゆったりとしたメロディーも作れるのでは?というコンセプトです。🥁
より細かく言うとロックの8ビートのように、5つを倍にして「10ビート」として認識しながら構成しています。
曲は Fugetsu Beats 「夜半の秋の窓辺にて」を参照。
ポリリズム
ポリリズムとは先に紹介した3拍子や4拍子が重なっている鳴っているような音楽をいいます。
アフリカの音楽などには多くみられ、とくに3拍子と4拍子の組み合わせは「クロスビート」ととも呼ばれます。ただ演奏が難しく、この2つの別々の拍子を組み合わせる、とくに、一人でこの作業を行うのは更にむずかしい。
いうなれば、左手で三角形🔺を描きながら、右手では四角形🟦を描く、だけど最初の地点には両手とも同じタイミングで戻ってるみたいな感じです。両手人差し指👆でやってみてください。
できましたでしょうか? ぼくはできません😂笑 なにも考えず初めてできた人は教えてください📩
ちなみに高校生の時、この特技ができる先輩がいました。彼女はなんかアイドルのオーディションに行ったことがあるらしく。「面接官に特技はなんですか?」と聞かれて、他の参加者は歌とかバレエの振りみたいなのを披露してた中、この特技を披露したらしいです。
面接官・他の参加者・共々失笑だったらしいです。が、これ、そんじゅそこらの習い事レベルの歌がうまいやバレエのポーズできます、なんかより天然でこれできるのはかなりの逸材だと思います。(アイドルとして逸材かどうかはわかりませんが😅)
アルバムの中の1曲では、4拍子に5拍子のメロディーの組み合わせ、、だけどアフリカ音楽のように複雑な聞き心地にならないうなことはできるかなっと思っても挑戦しています。 (当アフリカの人はそれを複雑とは思ってないかもですが。。)
メロディーは5つを基準に、ビートはヒップホップ風の4つを基準に。
曲は「寒凪に咲く梅」
それぞれの細かい詳細はまた別に書いてみたいと思います。
あとアルバムタイトル曲もぜひ。
(ちなみにSpofityのリンクを貼りましたが、Spotifyで再生されても1円とかしか入ってこないので、、iTunes storeでアルバム購入してもらえると励みになってありがたいです(ボソっ)
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