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「ファウスト」解説【ゲーテ】

作家は何かと戦います。既存の文体、既存の美意識、既存の倫理、既存の思想、、、戦う対象は任意です。


全体構成

全体は二部に分かれています。第一部は若いころに書きましたから、気合充実で完成度が高いです。しかしそれから建増しに建増しを重ねた結果、グロテスクでまとまりのない第二部が死の前年に完成しました。最初に書きはじめてから60年が経過していました。普通に読んでも普通にわかりません。最難関はオレンジの箇所、

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第一部の「ワルプルギスの夜」
および「ワルプルギスの夜の夢」

第二部の「古代のワルプルギスの夜」

の三パートです。なにがなんだかわけがわかりません。
まずは先にこちらを攻略しましょう。
ここさえ解析終われば、実は普通の作品です。

第一部の「ワルプルギスの夜」

ぶっちゃけて言えば、「ワルプルギスの夜」は乱交パーティーの描写です。日本でも神社で昔はよくやっていました。もちろんお寺ではできません。神社だからできたのです。西洋社会はキリスト教社会です。神社ナシ、お寺ばっかりの社会です。日本以上にそんなパーティーはご法度の環境です。でも若き性欲抑え難く、年に一度はこういう夜がある地方もあったのです。

しかし下手にダイレクトに描写すると、有名人ゲーテといえども発禁処分は必至です。教会および社会の良識派全体を敵に回します。回避するために風刺を入れたりして暗示に留めます。だから読んでも意味不明です。意味不明にしてあるのです。意味不明なのが正しい鑑賞態度なのです。

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一点だけ重要要素があります。山から黄金が出ているのを見るのです。ファウストの主要な主題の一つが経済問題です。黄金の話は「古代のワルプルギスの夜」でも再度出てきます。

第一部の「ワルプルギスの夜の夢」

シェイクスピアの「夏の夜の夢」をもじってつけたタイトルです。シェイクスピアをリスペクトしています。下敷きのほうの「夏の夜の夢」も、ぶっちゃけ乱交パーティーの描写です。

「ワルプルギスの夜の夢」の全体は6部に別れます。

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A1及びA2はシェイクスピアオマージュの部分です。
BおよびCに大量の人物が登場して理解が困難です。こういうのは当時の現場に居ないと意味不明です。私も個々の意味はわかりません。形式からだけ分析します。

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BもCも、音楽で始まります。楽長と風信旗が中心に来ます。B1には8組9人、B2にも9人います。つまり対称です。C1には5人、楽長挟んでC2にも5人います。これも対称です。Bにはゲーテの周りの文化人たちが来ます。ゲーテにとって世俗の、日常の人物です。Cは哲学者と政治がらみの人、つまりやや抽象化された人々です。

というわけでこの章から読み解けた情報は2つだけです。

1、この物語は具体的なドラマから抽象的なドラマになってゆく話である
2、二項対立というか、つねに対称性を考慮したドラマである。

これだけです。でもこれで十分な分析です。詳細について悩む必要はないと思います。

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第二部の「古代のワルプルギスの夜」

ここが最大の難物です。全編最大の難所です。

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前述の如くこの作品は二項対立で出来上がっています。だいたいこちらの要素を念頭に入れれば大丈夫です。場所は古代の戦場ファルサロスの平野、地面から黄金が出てきます。黄金を掘る小人が空飛ぶ鶴と戦争しますが、最後には隕石でみんな死にます。ファウストは女(ヘレネー)を探して旅します。炎から生まれて光を発する人造人間ホムンクルスは、最後はエーゲ海に溶け込みます。要するに二項対立を列挙しているだけとも言えます。

ここでストーリー上重要なのはファウストの旅だけなのですが、
ホムンクルス劇はストーリー以上に、全体の思想を決定づけています。

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「古代のワルプルギスの夜」は、第二部の第二幕にあります。ワルプルギスに先立って二つの章が置かれています。

・狭いゴシック式の丸天井の部屋
・実験室
の二つです。

「実験室」はホムンクルス誕生の説明ですが、特に意味はありません。重要なのは最初の、「狭いゴシック式の丸天井の部屋」です。
ここでメフィストフェレスが昔(第一部で)馬鹿にして煙に巻いた学生が再度登場します。学生は成長しており、増長しています。第一部の時点では尊敬していたメフィスト扮する老先生を散々に侮辱します。この増長学生をホムンクルス劇の前に置いたのが、天才の天才たるゆえんです。

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第二幕全体で理論の流れを見てみましょう。

1、若いものは年寄りより進歩していると思っている。
2、研究者が人造人間を作る
3、生まれたての人造人間はファウスト、メフィストと一緒に古代世界にタイムトリップする
4、人造人間は「人間として出来上がりたい」と希望して、古代の海に溶け込んで消える。その後時間をかけて人間になると思われる。

つまり、ここでは「進歩」がループしているのです。科学技術が最先端にたどり着くと、古代ギリシャに戻って一からやり直す。時間がループしていると言っても良いです。増長学生ナシでもいけますが、彼が居たほうがこのループがわかりやすいのです。

キリスト教の世界では、時間は必ず一方方向に流れます。いつか御国が来る。主は御国の王である。その日を待つのがキリスト教です。このループ時間はそれの完全否定です。永劫回帰の時間です。ファウスト第二部の出版が1833年、ニーチェの「ツァラトゥストラ」が1885年です。ツァラトゥストラの背後にはファウストが立っているのです。

時間計算は「~を法とする計算」をします。60分経過すると0分から始まる。24時間経過すると0時間から始まる。365日経過すると1日目から始まる。今は西暦が多いですが、元号も改元すると元年から始まります。
「西暦」という考え方、キリスト生誕から一直線に伸びる時間という感覚が、実はなにげにマイナーな趣向なのです。

ポルキュアス

第四章の「再びペーネイオス河上流」の最後の節で、ポルキュアスという魔女が登場し、メフィストと掛け合いをします。このポルキュアスというのは、三人でワンセットなのですが、眼と歯が一つしかありません。一人一つではありません。三人で眼が一つ、歯が一つです。想像するだにグロいです。メフィストの台詞を引用します。

「あなた方三人は、一つの眼と一つの歯で遣り繰っておられるが、三体を二体になさって残る第三の御本体をこのわたしに貸して下さればいいではありませんか。神話学上支障はないと思いますがね、ほんのちょっとの間のことなら」

これははっきり、キリスト教の三位一体教義への攻撃です。三位一体教義の解説はこちらお読みください。

以上第二部の「古代のワルプルギスの夜」で、永劫回帰の時間、三位一体否定、ゲーテがかなりヤバい橋を渡っているのをご理解いただけるかと思います。難物の三章が終わりましたので、以降全体説明に入ります。

章立て表

章立て表です。物語が始まる前に、3つの章があります。最初の「献詞」は創作の再開以上の意味がありませんから読まなくて大丈夫です。「前狂言」は座長と詩人と道化役が、舞台づくりの話をしているところで、大きな意味はありません。飛ばしましょう。

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「天上の序曲」は重要です。主と悪魔(メフィストーフェレス)が会話します。主「ファウストという男に目をかけている」悪魔「こっちの道に引き入れてもいいですか?」主「ええで、しかし善い人間は正道を忘れはせぬ」

というわけで、悪魔がファウストにちょっかい出しにゆきます。この部分は旧約聖書「ヨブ記」を参照しています。解説はこちら。ファウスト解読にどうしても必要ですので読んで下さい。

第一部

あらすじ

学者(錬金術)のファウストは、悪魔と契約します。若返って望みをなんでもかなえてもらう。だが満足して「時間よとまれ、おまえは美しい」と言ったら、そのときは自分の魂を悪魔に渡す。

ってことで若返って恋愛しますが、恋人は妊娠して、
(ワルプルギスの夜)
(ワルプルギスの夜の夢)
結局生まれてきた子供を殺して牢獄に入れられます。ファイストは救出しようとして失敗します。

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第一部の「ワルプルギス」系以外は超傑作です。悲劇がハイスピードで畳み掛けられます。若きゲーテの異常な切れ味を鑑賞できます。是非お読みください。

第二部

ダメージを受けたファウストですが、元気を回復してドイツ皇帝の宮殿に行きます。皇帝がお金に困っているのを見て、紙幣発行を実行します。結果は大成功。続いて皇帝の望みに応じて古代ギリシャから美女ヘレナを呼び寄せます。
(古代のワルプルギスの夜)
すったもんだあってヘレナと結婚、子供まで作りますが事故死しますので、ヘレナとの関係は終わります。皇帝の元に返ってきたファウストは、反逆者を討伐、ご褒美に海岸沿いの土地をもらいます。

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ファウストはその場所を干拓します。まっとうな事業に満足して、「時間よとまれ、おまえは美しい」と言ってしまいます。悪魔の勝ちです。死んだファウストの死骸の横で、悪魔が魂を回収しようとします。ところが天使が来て悪魔を誘惑します。悪魔はそっち系の趣味があったのです。驚愕の事実です。

エンジェルの可愛らしさにクラクラしているすきに、天使はファウストの魂を回収します。ファウストの魂は第一部の恋人の祈りもあって、天上に引き上げられます。(終)

第二部は正直タルいです。色々大人の事情があったのです。しかしこのまとめ読んで把握すれば、最悪読まなくても大丈夫です。読まれる場合は委細かまわずハイスピードに読みましょう。

必要知識

読み解きに必要な知識が最低でも5つあります。これら知らないと読んでも意味わかりません。

1、旧約聖書ヨブ記・・・こちらはリンクで解説済み
2、ワルプルギスの夜・・・こちらも解説ずみ
3、ジョン・ローの経済政策
4、キリスト教三位一体教義・・・こちらもリンク(銀河鉄道)で解説済み
5、バウキスとピレーモーン(変身物語より)

ジョン・ローの経済政策についてはこちらをお読み下さい。


ジョン・ローに批判的な人も多いのですが、貨幣の進化という意味では明らかに時代の先端を行っていました。天才すぎて時期尚早だったのです。ゲーテは流石にその真価を認めて、ファウストに同じ行動を取らせます。

第二部を色分けするとこうなります。きれいに分割できます。

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A-1:出世物語(経済的成功)
B-1:恋愛物語(魔術的成功)
C:古代のワルプルギスの夜
B-2:恋愛物語(軍事的成功)
A-2:出世物語(軍事的成功)

D:出世の後

A-1の内容は、お金に困っているドイツ皇帝に紙幣発行を勧めるというもので、ジョン・ローの経済政策を元に書いています。紙幣といっても今日のような不換紙幣ではなく、兌換紙幣、金本位制です。ただし金は手元にありません。紙幣には「帝国領内に埋めたる無数の金銀財宝を担保とする」と書いています。無数といってもどれほどあるかわかりませんから、実質土地本位制です。土地本位制ですと通貨発行量を左右するのは土地の大きさです。ですのでA-2で土地干拓権をファウストに持たせます。この作品は社会全体、人間全体を抜本的に考える内容になっています。今日の基準では文学というより社会科学に分類したくなります。

5、バウキスとピレーモーン(変身物語より)の説明

出世したファウスト、土地干拓権を得た主人公は、最後にその事業に専念します。若い頃の恋愛への情熱はもうありません。干拓をしてゆくことが正しいことだと満足しているからです。しかし問題が発生します。一帯の人々を立ち退かせて農地にしているのですが、立ち退きを拒否する老夫婦がいるのです。イラだったファウストはメフィストに強制立ち退きを命令します。そしてメフィストはなんと、結果としてか故意か、老夫婦を殺して家を燃やしてしまうのです。

この話は、古代ローマの説話「変身物語」の「パウキスとピレーモン」の話を知らないと意味がわかりません。元ネタの「変身物語」では以下のような話になっています。

「ある集落に神々(ゼウスとヘルメス)が、旅人に変装して二人連れで訪ねてくる。しかしどの家でも見慣れぬ旅人を歓待しようとしない。ただ老夫婦のパウキスとピレーモンだけが歓迎して家に入れてくれる。やがて食べ物が減らないことに老夫婦は気づく。彼らは神々なのだと気づく。すると神々は、私達についてこいと命ずる。家を出て神々の後に従う老夫婦、振り返ると集落は全て洪水で水没し、老夫婦の家だけが立派な神殿になっていた。神々になにか望むことはないかと聞かれた老夫婦は、神殿の神官として暮らしたい。そして互いに葬式をあげることなく、死ぬときは二人一緒にしたい、と伝える。やがて神官として年老いた二人が語り合っていると、互いの体から木の芽が生えててきていることに気づく。最後の時と悟った二人は、共に感謝の言葉を交わしながら、二本の樹木に変化する。二本の樹木は今も神殿の脇に立っている」

葬式を出さなくても良いように同時に樹木になるとは、昔の人も味なことを考えます。

この話は異人交易譚です。旅人を大事にすると交易利益が得られるという意味です。異人交易のほかのバージョンはこちら。

ゲーテはここで、話を上手にひっくり返して使っています。原本知らなきゃ意味取れませんが。

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この時ファウストは海外交易で膨大な利益を出しているのですが、全く喜んでいません。交易よりも海賊行為が主役になっているからです。利益追求のゆきすぎが、たんなる暴力になる危機感を持っています。しかし自分も老夫婦の家を焼いてしまう。交易を損なってしまうのです。
そろそろ時間のループが近づいてきたようです。ファウストの運命の終わりが近づいてきたようです。

「ファウスト伝説」との決別

第一部の冒頭にある「天上の序曲」、それの元ネタである旧約聖書「ヨブ記」を思い出してみましょう。ヨブは資産家で、家族にも恵まれていました。神のいたずらというかサタンのいたずらで全てを失い病気になりますが、神を認めることで現状復旧してもらえます。

ファウストは元来資産を持っていませんが、神のいたずらというかサタンのいたずらで莫大な資産を築き上げます。最終的にファウストはヨブの状態になるのです。

そして「時間よとまれ、おまえは美しい」、の一言で、賭けはメフィストの勝ちになり、ファウストは死にます。「時間よとまれ」は、前述の「古代のワルプルギスの夜」の構成を参照すれば意味が明らかになります。「来るべき千年王国に時間がたどり着かねばならない必要性を、私は認めない」という意味です。決定的なアンチキリストの発言ですから、天罰食らって即死です。悪魔に魂とられて地獄行きとなります。ここまでは伝えられてきた「ファウスト伝説」そのままです。そこから先が少々変わります。

1、メフィストがファウストの魂の回収に失敗する。失敗の原因は天使がメフィストを誘惑したから

2、再生し、「永遠にして女性的なもの」に引っ張り上げられる

1、については伏線があります。この作品内で、赤ん坊が都合3人消失しています。

グレートヒェンとの子供(困った母親が水に漬けて殺す)、
ホムンクルス(人間になりたくて自分からエーゲ海に溶け込む)、
エウポリオン(ヘレネーとの子供。ジャンプ力ありすぎて墜落して死亡)です。

これらは罪なき存在です。彼らの早世の原因はメフィストにあります。因果応報でメフィストに報復します。よってメフィストはファウストの魂の回収に失敗します。

2、ですが、ここでファウストが再生する時、主なる神は出てきません。冒頭の「天上の序曲」が回帰しないのです。グレートヒェンが聖母マリアに祈って、再生されちゃうのです。

ここも実は危ない橋です。

もっとも旧約聖書「ヨブ記」でも再生しますから、「旧約聖書に準拠している」と主張できます。ゲーテもなかなか小ズルイです。

キリスト教の再検討

ゲーテははっきり、既存のキリスト教に批判的です。一覧表にしました。

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教会については、第一部でも第二部でも、金銭欲の権化としか描かれていません。完全に否定的です。三位一体教義も完全否定です。時間もループ方式を採用しています。イエスについてはさほど言及ありません。ここは触れないほうがよいと判断したのでしょう。ややこしい教義が無い時代の旧約聖書は、下敷きにしているのでもちろん肯定です。問題は「聖母マリア」ですね。主がはじめた物語を、主が救済するのではなく、マリアが救済する。キリスト教の肯定なのか否定なのか。

敵は「使途信条」

日本の三種の神器を参照しましょう

剣:暴力=男性
鏡:美=女性
勾玉:胎児=子供

人間社会の基本単位は夫婦と子供です。神の世界は所詮人間社会の反映です。でしたら、男性、女性、子供の組み合わせが最も自然なはずです。父と母と子です。でもキリスト教では父と子と精霊になります。不自然です。母のかわりに精霊入れています。ゲーテのターゲットは恐らくここです。キリスト教教義における、女性の、母の不在です。

ファウストの魂をメフィストから奪うのは天使、つまり子供です。ファウストの救済を祈るのは子供の母親グレートヒェンです。当時は宗教改革の後で、教会の権威は中世ほど絶対的なものではありませんが、使徒信条、三位一体教義はさすがに生きています。これを外すと異端です。でもゲーテは異議を発しました。最後のフレーズ見てみましょう。

「すべて移ろい行くものは、永遠なるものの比喩にすぎず。
かつて満たされざりしもの、今ここに満たさる。
名状すべからざるもの、ここに遂げられたり。
永遠にして女性的なもの、われらを牽きて昇らしむ。」

名状すべきでない、大人の事情があったということです。言い換えてみましょう。

「ループ時間が本源的な時間だ。
キリスト教の教義内容不備は整理された。
詳細の直接的記述は危険なので回避するが、
教義への女性の編入を含む内容なのである」






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