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構成読み解きについて

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2021年12月の記事一覧

空海の錯誤

黒井さんの批評に答えての記事です。 どうも漱石やりすぎて調子が狂いまして本人に会いたくなったわけですが、実は情が移るというか、作家が近くなりすぎる現象は前からありまして、「斜陽」をやっていたときは太宰が自宅に常駐しておりました。畳に座って、落ち着き無くそわそわしています。しばらくそわそわしていて、突然考え始めます。すると全く動かなくなります。その時太宰の目は落ち窪んで真っ黒な穴のようになります。ああこの人はいかん人だなあ、と思いました。現物に近寄っちゃいかん。静かな殺人鬼だ

作品構成についての研究3

前回はこちら これまでの考察で「三幕構成」を基本として考えているが、よく考えたら私は、肝心のベーシックな三幕構成についてよく知らなかった。まずは参考文献を読んでしっかり理解する必要があるのだが、そんなスマートなアプローチをしていいのは平成以降の連中だけだ。昭和おじさんはこんな時、特攻隊よろしく体当たり攻撃をしなければならない。 だからテスト用に三幕構成作品書いてみた。一応wikiは参照した。 三幕構成桃太郎 【第一幕】 (誕生:オープニング) 裂帛の気合と共に振り下ろさ

作品構成についての研究2

前回はこちら 鏡像構成と 反復構成で 比較した場合、 鏡像構成は内面的ドラマになり、 反復構成は外交的、政治的になる。ということまでなんとなくわかったが、あくまでなんとなくでしかない。 ほかにどういう形式が文学に存在するのか、調査が進んでいないから、データーが不足しすぎている。手がかりが少ない。 今現在私が判別できる形式は、 普通の三幕構成:ABC 反復構成:ABCABC 鏡像構成:ABCBA 以下特例として ロンド形式:ABACABA(富嶽百景) ソナタ形式: