自己分析――文月煉の脳の特性

メンタルのお医者さんの診察で説明する内容は、就職活動なんかよりよっぽど自己分析になってる。

というわけで、僕の特性を言語化してみた。

子供のころから注意力散漫で、常に通信簿にそう書かれていた。こだわりが強くて、自分が納得できないことは絶対にやりたくない。与えられた問題を解くのは得意で、勉強はよくできたので学生のころまでは問題なく来られてしまった。

社会に出て初めて、「自分で考えて予定を立てて、自分で実行する」というのがものすごく不得意だということに気づいた。マルチタスクが苦手で、複数のタスクを効率よく並べて順番にこなしていくようなことができない。順番にやろうとしても他のことが気になってやり始めてしまう。

子供のころから今でも忘れ物がやたらと多い。というかもはや覚えられないことを前提にして生きてる。例えば、切符をなくさないように、しまう場所を限定する。降りるときには、しまったことを覚えているんじゃなくて、「少し前の僕はきっとここに入れるはず」と自分の思考を推測して探し当てている。

もう一つの特性として、文字なら覚えられるのに映像や空間は全く覚えられない。道を歩いていてお店に入ると、出るときは逆方向に進み始めてしまう。人の顔は、名刺で見た名前の文字をキャプションのように記憶に張り付けて、ようやく覚える。すべてはいったん言語化してから丸暗記している。

状況を分析して理解して、ふさわしい行動を選ぶまでにタイムラグがあるので、「臨機応変」な行動が苦手。お客さんと直接接するような仕事はなるべくならしたくない。
あと「完璧主義の逆」なので、95を100にするような仕事はとても苦手。テストも常にケアレスミスありきだった。

逆に、誰かの仕事をサポートして、アドバイスするような仕事は得意。企画を立てて0を1にすることや、1を10にすることだったらかなり役に立てる。じっくり考える時間があれば、だけど。

こんなに偏りがあるにも関わらず、プライドが高くて「みんなができるようなことができない」ことを巧妙に隠してしまって、周囲からは気づかれにくい。苦手なことも「タイムラグを感じさせないように」頭をフル回転させて、スピードを上げて誤魔化すから、必要以上に疲れる。常にアクセルベタ踏み。


整理してみるとやっぱり、ADHD(注意欠陥多動性障害)のうち「不注意優勢型」というやつの傾向がある気がする。

今、発達障害の検査を予約中で、ADHDの診断が出るかどうかはわからないのだけど、名前がつくかどうかより、そういう傾向が自分にある、ということを知る過程に意味があると思う。

自分を知ることからはじまる。まだわりと長い人生、より生きやすくなれたらいいなぁ。

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