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このまま独りでもいいかな…

東京都知事選挙の期日前投票に行ってきました。
朝一番だったので、わたしの他に投票所にいたのは
ひと組の老夫婦と数人の係員の人だけ。

「ここに4って書いて。そこじゃないでしょ!
ここ!4だよ!違う!」

小さな投票所に旦那さんの大きな声が響き渡って
案内係の人も戸惑っている様子

持参した投票整理券に記入漏れがあったらしく
部屋の端のテーブルで、椅子に座った奥さんが書いているけど
要領を得ないのかなかなか理解できず
横に立って覗き込んでいる旦那さんが
イライラして怒鳴っているのです。


本人確認をして、投票用紙を受け取り
候補者名を記入して、投票箱に入れる。
なにも問題がなければ3分とかからないことが
いきなり最初の段階で止まってしまったので
思う通りにいかずもどかしい
旦那さんの気持ちも分からなくはないのです。

でも、大声を否応なく聞かされるこちらも
自分に言われているようで
いたたまれない気持ちになっていきました。


こんなやりとりは
この老夫婦に限ったことではありません。

以前、勤めていた病院では
旦那さんの横柄な言い方に腹を立て
待合で、離婚する、しないの喧嘩が始まったこともありました。

よく行くスーパーでは
袋詰めのやり方の違いで言い合いをしている
高齢のご夫婦と遭遇したこともあります。

考えてみると、一番身近な実家の両親も…
なんでもきっちり、テキパキとこなしていた母が
だんだんと身体的にも、認知機能的にも
衰えが見えはじめました。

両親は二人で暮らしていますが
「朝話した予定を昼には忘れてることがある」
「何度もスマホの操作を教えてるけど
簡単なことなのに何回説明しても覚えない」など
父がわたしに、少し苛立ちを含んだ愚痴をこぼします。

「ついこのあいだ言ったばかりじゃないか!」と
怒りと情けなさの混じったような言葉を
わたしの目の前で母にぶつけることも…


ゆるーく再婚活をしているわたしですが
こういう状況を目の当たりにすると
このまま独りでもいいかな…との思いが
ついつい頭をよぎります。

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