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珈琲豆の自家焙煎にハマった結果、間借りの喫茶店を始めた話

こんにちは。喫茶ふでまめと申します。
京都・出町柳にあるタイムシェアカフェ「リバーサイドカフェ」にて営業中の、お茶目で古風な喫茶店です。

2月までは「筆まめ茶房」という名前で、このnoteを更新しておりました。
3月に入ってぱったり更新が止まっていたのですが、その間、実はひっそりと喫茶店を開業したので、そのご報告もかねて本記事を投稿いたします。

「いつか自分のお店をやってみたいな」
「間借りのカフェって興味があるけど、どのように始めればいいのかな」

とお思いの方に向けて、何かしらご参考になるお話ができればと思います。

すべての発端は「家が焙煎豆だらけになった」こと

私が間借りで喫茶店を始めた動機は、「将来、飲食店で独立するため!」とか「副業でガッツリ稼ぐため!」というエネルギッシュなものではありません。
そもそもの発端は「珈琲豆の焙煎が楽しすぎて、調子にのって豆を焼きまくっていたら、飲みきれないくらいの珈琲豆が家にあふれたこと」でした。

自分と妻だけでは到底飲みきれなくなった珈琲豆、でも美味しいから飲みたい、でも自分たちで飲むのには限界がある・・・
という葛藤を経て「自家製ドリップバッグを作って知人に配りまくる」という謎行動を取るようになりました。
(このあたりの話は、以前書いた『お金配りおじさんならぬ「お豆配りお兄さん」になるメリット・デメリット』という記事にも記録しております)

そして、複数の方から「美味しい」と言っていただけたことにすっかり喜びを感じてしまい、こう考えるようになったのです。

「あぁ、自分の焙煎した豆を使って、淹れたての珈琲を多くの人に飲んでもらいたい・・・」

私のスマホの検索履歴に「京都 間借り カフェ」が登場するまでに、そう時間は経ちませんでした。

「京都 間借り カフェ」で見つけた店舗にアポを取る

京都 間借り カフェ」で検索したところ、いくつか間借り営業をさせていただけそうな店舗さんが見つかりました。
そのうち、空き枠があって営業日も好都合だった店舗さんにご連絡をしました。
それが、現在当店がお借りしているタイムシェアカフェ、「リバーサイドカフェ」です。

連絡手段は、サイトのお問い合わせフォームから。
連絡したのは2024年1月22日(金)。
「江戸時代の茶屋っぽい雰囲気の喫茶店を作りたいです!」という謎の宣言を交えつつ、詳細を伺うための面談日程を調整しました。

週明け月曜日にお返事があり、さっそくお打ち合わせをすることに。
ドキドキ半分、ワクワク半分。

面談を経て、とんとん拍子に話が進む

初回の面談は、1月27日(土)10時半から。
実際に間借り営業をおこなうことになる店舗内で実施しました。

ちょうど土曜日朝枠で営業されている「おむすび Kakashi」さんの営業が終了し、後片付けをされている時間帯でした。

面談を担当してくださったのは、リバーサイドカフェの管理人さん。
どのような経緯でタイムシェアカフェを始めたのか、これまでにどんなお店が営業されてきたのか、など、様々なお話を伺いました。

この時点では、私は「自家焙煎の珈琲を、多くの人に飲んでもらいたい!」という思いだけで突撃しており、具体的なお店像や珈琲以外のメニューについては完全にノープランでした。

それでも、まっすぐに気持ちを伝えたところ、とんとん拍子に話が進みました。
このことから、間借りカフェにご興味のある方には「完全に構想を練ってからじゃないとハードルが高いな・・・」と二の足を踏む必要などなく、まずは「えいやっ!」と飛び込んでみるのも悪くないですよ、とお伝えしたいです。

営業に関する詳細説明を受け、その日の面談は終了しました。
カバンには、賃貸借契約の契約書を入れて。
「契約の意思がある場合は、必要事項を記載のうえであらためて面談をしましょう」とのことでした。

契約後、1か月かけて準備を進める

次の面談は、2月4日(日)17時から。
もちろん、サイン済みの契約書を持って向かいました。

無事に契約書のやり取りを済ませ、いよいよ本当に、間借り営業を開始することに。
開店日は3月3日(日)、準備期間はちょうど一か月です。

ここからはもう、大急ぎで準備を進めました。
何しろ「自家焙煎の珈琲を出したい(^▽^)/」ということしか決まっていない状態で、フードメニューはもちろん、営業に必要な備品等もほとんど用意していなかったからです。

食器類や調理器具類については、店舗に備え付けのものを共用でお借りすることができます。
しかし当然ながら、みんながみんな珈琲を出しているわけではないので、自分で用意すべき備品もたくさんあります。

そして、せっかくなら自分のこだわりをぎゅうぎゅうに詰め込んだお店にしたい!という欲が出てきたこともあり、連日様々なものを購入したり手作りしたり、とにかく仕事以外の時間、頭の中は常にお店のことで一杯でした。
いえ、正直に言うと、仕事中もお店のことを妄想していた気がします。

私があまりにも楽しそうにしていたからか、次第に妻も興味を示してくれて、結果的には夫婦で営業することに。
おかげで、フードメニューとして「自家製パンを使ったトースト」が加わりました。

開業までに準備したもの

私たちが開業までに準備したものを、ざざざっと列挙します。
けっこう抜け漏れはあるかもしれません。

▼営業に必須なもの

  • ドリップケトル(普段家で使っているのより大きなもの)

  • 温度計

  • ペーパーフィルター

  • デジタルスケール(秒数と重量を同時に測れるもの)

  • 急須

  • 粒あん(都松庵さんの北海道粒あん

  • 柚子味噌(八百三さんの柚味噌

  • 柚子ジャム

  • お店のInstagramアカウント

  • 銭函(コインケース)

  • 釣銭

  • 領収書

  • ゴミ袋

  • ふきん

▼あったらいいな、で用意したもの

  • 看板

  • 懐紙

  • お品書き用の巻物

  • オブジェ用の火鉢

  • オブジェ用のすり鉢

  • 香り比べ用の容器

  • お勘定用のそろばん

  • 前掛け

  • 店舗に通うための自転車

  • 竹製のコースター

  • 食品衛生責任者の資格(間借り先の店舗さんが食品衛生責任者を立てている場合、出店者は資格をもっていなくても営業可能です)

ここに書いていないもので、営業開始後に買い足したものも多数あります。
たとえば、ハンドメイド作家さんの湯飲み茶碗とか、カリタのダイヤミルとか。
このあたりのお話は、また追ってできればと思います。

なんとか準備を完了させ、営業初日を迎える

そんなこんなでバッタバタの1か月を過ごし、いよいよ開店初日を迎えました。
当然、開店前の準備もバッタバタ。
でも何とか、予定どおりの時間に営業を開始できました。
ドキドキワクワク。

前職時代の先輩が開店5分後に来てくださったり、プライベートで知り合った方が来てくださったりと、周囲の方々から応援してもらえるありがたさをつくづく感じました。
また、間借り先であるリバーサイドカフェのファンの方も複数ご来店くださいました。
「自分たちに集客力がなくても、間借り先のファンの方が様子を見に来てくださる」というのは、間借り営業の隠れたメリットと言えるかもしれません。

営業初日を終えての所感は、以下のInstagram投稿に記しております。
▼当日

▼翌日

こんな感じでゆるゆると転がりだした喫茶ふでまめ、今後も折に触れてnoteを執筆しようと思います。
主に「間借りカフェをやってみたいけど、少し勇気が出ない・・・」という方に向けて、少しでも気休めになるような情報をお届けできたらいいな、と考えています。
もしよろしければ、ひっそりとチェックしていただけますと幸いです。

🌸🌸🌸

〜喫茶ふでまめ(珈琲と手しごとの店)〜
急須から注ぐ珈琲や和テイストの軽食とともに、ゆっくり文字を書きたくなるような心穏やかな「ふでまめ」時間をお過ごしください。

📷Instagram:https://www.instagram.com/fudemame.coffee/
⏰営業時間:毎週日曜日 12時〜16時30分(16時ラストオーダーです)
🏠営業場所:リバーサイドカフェ(https://www.instagram.com/river_side_cafe/
→京阪・出町柳駅から、北に向かって徒歩8分。駐輪スペースあります🚲


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