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自閉症fuco:母、yasuco:のケアギバーとしての心得


私には23歳のfuco:をはじめとして3人の子供たちがいます。自慢の子供たちはもれなく全員、強烈に強者で曲者(笑)。

最近障害がある家族だけでなく、子育て中お母さんたちの「大変」話を聞く機会が多かったので、今回は自分なりの心得を書いてみようと思います。参考にならなかったらごめんなさい!


難易度高め!自閉症ケアを例えるならば…


ケアギバーの意味を調べると「誰かを支えている人、家族や友人を含む広範な概念」とあります。そう考えるとお母さんだけでなく、親の介護をしている人、医療職、福祉施設の方々、教育者…誰しも誰かのギバーでは!

そうはいっても、自閉症の子育てってめちゃくちゃ大変なんですよ!fuco:は知能検査上は3歳ですがただの3歳でなく、更にカルチャーが強烈に異なる惑星からきた、温度や匂い、音に超絶敏感、飼育管理が超難しい希少動物を育てていると想像してください!そしてめちゃ頭は良いです。というわけで、ギバーどころか、追いかけて振り回されてはや23年(笑)

座椅子を解体されたこともありましたね…
しかも自分のものでもない(笑)!


障害と関係なく「幸せな人生を送れるように育てる」


私は4歳で彼女が自閉症の診断を受けた時、まだたった4年しか知らないのに、障害があるだけで不幸だと思うのは彼女に失礼だと思いました。勿論マイノリティの未来にドキドキもあったけど、4歳児へのワクワクもちゃんとありました。

だからまず親として「幸せな人生を送れるように育てよう」と誓って、夫婦ともに全く悲しくなかったです(「共に」が今思うと良かった!)。

幸せも常にあくまでも「彼女にとって」だったので、幼児教育の案内が来て傷ついたと障害児ママ友で言う人もいたけど、全く気にならなかったです(向こうも知らずに送っただけなので)。これはその後全く揺るがなかったのが、私にとっての幸運でしたね。

実は子育てで泣いたこと全くないです。
1番悔しいのは夫婦喧嘩⁈(笑)


まず家族という共同生活ができるようにすること


診断を受けたのは妹が生まれたタイミング。とにかくパニックがひどかったので、家族という共同生活が送れるように、彼女の不安を取り除いて穏やかに過ごせるようにが長い間の課題でした。

パニックスイッチ押したくないけれど、長い間どこにそのスイッチがあるかすらわからない…まずその仕組みを勉強したことが、今日も明日も健康に生かし続ける以外の第二次子育てです。幼児教育の段ではないわけです(笑)。

勿論我慢だけだともたないから、息抜きもしていました。子供が小さな頃は、「しばらく一人にして」と本や雑誌をお風呂に持ち込み読むこと。洋服を買うこと。お酒を飲むこと。友達と喋ること。マッサージに行くこと。自分でハッピーになる方法はできる範囲で何かいつもあります!

お酒を飲むという息抜き手段があってよかった
母からのお譲り多数!


子育てから学んだのは何はともあれ「抗わないこと」


fuco:は激しいタイプの自閉症だったし、次女は幼稚園から行き渋りがあり、高一で留年(こちら本人公表了承済みのネタ)し、息子はとにかく体が弱く10数回入院や手術をしました。

もうそれぞれが標準からかなり遠くてですね、この人たちを標準に持っていくのは無理だと早々に気づきました(笑)。だからもう抗わないんですよ。こうなったらいいのにとか求めないのです。「そうなのね!」からスタートします。無駄なエネルギーは使わない!

10数年前息子のひよわさ感が改めてエグい…
この時期ワンオペの過酷さといったら…


息子は小学校入学式当日、肺炎で入院してて「残念だったね」っていうと「そんなこともあるって」って本人に慰められました…最近では高校生になった彼に「部屋掃除しろ、ゴミと洗濯物だせ、何日も前の中身入り弁当箱出せ」って言うと「お前、完璧求めすぎ」って指導されました。なるほど、おっしゃる通りかもしれません(笑)。

次女の留年も、夫は「ハイスクール奇面組でしか聞いたことない!(同世代しかわからないかと…)」とやたらウケていました。

2回目高一の入学式は流石に出なかったんですが、式が終わった頃に悠々と登校し、友達になった子に出身中学を聞かれて答えたら「え?」って3度くらい聞かれたそうです。偶然同じ小さな中学校だったので(笑)。留年て私が思うより、大したことないみたいです。

自閉症も病気も留年もそうなのかと、いつも努力ゼロ涙ゼロでただ受け入れました。前にすすまないと始まらないので。



そして自分らしい仕事との巡り合い


障害のある子供がいると療育や送迎があり、本人も留守番が難しく、母はフルで働けない人も多いです。うちは更に息子が入院がち、転勤族…私は長く専業主婦でした。

初めてfuco:が放課後デーサービスを利用始めたのが中3(転校が多く)、そのタイミングで私は他県に資格取得の勉強に通い始めます!色についてです。

元々母も祖母もおしゃれが大好きな人たちで、子供の時からデパートで洋服は何でも買ってもらえて、ファッションは好きでした。大卒後は映像ディレクターを少しして、fuco:を妊娠していた時も色の勉強に通ってました。時が経って少し時間ができた時に、再び浮かんできたのはまた色だったのです!

色がファッションだけでなく、
内面と繋がっているところが奥深くて好き!


それから何年も勉強に通い、現在パーソナルカラーアナリスト、イメージコンサルタント、ワードローブコンサルタント、色彩心理セラピストとして活動しており、県内外で研修の講師として数多くお声かけいただいています。これがもうサイコーに楽しいです!


三度のご飯よりカラー診断が好き!
の一歩手前(笑)



私にとってのカラーアナリストという仕事とは


一番多い仕事のパーソナルカラー診断は、それぞれ異なるお客様の個性が輝く色を見つけること。パーソナルカラーは究極の自己肯定と言われています。私自身は障害児育児中、自分のことを考える余裕がなくなった時に再び色と出会い、衝撃的に新鮮で癒されました。

右下が一番若くて痩せてはいるけど、一番普通(笑)
自分のことを知るのって難しいけれど、
どなたも何事にも変え難い感動があります


お客さまも小学生から全国区の芸能人、ありとあらゆる方が来られます。自分が選ぶ色はいつも内面と繋がっていて、自己主張したかったり、目立ちたくなかったり…カラー診断はお客様の人生にちょっと踏み込むような時間です(だから謙虚に真摯に)。

相手に喜んでいただける以外に、勉強や経験から更に深まる職人的技術職なところもすごく好きです。

プライベートの話もカラー講師時、実体験として交えるととても共感していただけます。馬鹿正直に生きているので、ちゃんと全ての経験が繋がっているのかなと思っています。まぁ、たまにはもっと要領よくやれよと自分でも思いますが(笑)。

こちらは佐賀県子育て世代
就活イベントでのカラー講座



マルツナガルとソノイロはほぼ同時誕生


fuco:のアートを軸に家族で世界を広げる活動をしようと思った「マルツナガル」と、それぞれ「素」の色を輝かせられるようにと始まった「color salon ソノイロ」。実はほぼ同時期に生まれています。

障害児育児を転勤族でしていく中で(しかも夫は家事育児ほぼ戦力外)、子供に注力しすぎるとしんどいなと漠然と思ってました。自分だけの場所があれば、求めすぎないです。子供は子供、私は私、それぞれの人生をそれぞれのやり方で歩いていく

マルツナガルとソノイロがたまたま同時に生まれたのは、形として私にとってとても良かったです。マルツナガルはそのうち私から離れて、新しい人たちが彼女の周りにできていくだろうし、私は私で10年経ってもソノイロやっていると思います。お互いに依存しすぎないで。まぁ、どちらも一人でしているので大変ですけど(笑)。



1番の目標は自身の人生を、自己責任かつ大満足で終えること!

fuco:が生まれてから一層、私は人生を自ら満足のいくものにしたいと思っています。犠牲にもなりたくないし、微塵も誰かのせいにしたくないです。

子育ては大変でもあるけれど、最期本心から「あぁ、サイコーの人生だった」と終われたら、そのままのfuco:たちを受け入れられたことになりますよね。登場人物全員に感謝できる、そんな人生を正直に実践したいのです。

お客さまが自分もこんな仕事したい!と
勉強に行かれることも。
幸せそうなんだと思う、私(笑)


以前次女に、目を閉じてお母さん思い出した時どんな顔してるか聞いたら「いつも笑ってる」と言われました(息子はふざけてると言いそう)。私なかなかいい子育てしたじゃんと思いましたね。親の半分以上役割完了ですよ。人生はなんて楽しそうなんだ!と思わせればいいんです。



もしギバー仲間にアドバイスするなら…


障害がある家族がいても、同じ境遇の方々とばかりでなく、できる限りいろんな立場や年齢の方達と関わられたらいいと思います。

ケア以外の話ができる環境は、いつも素の自分自身に戻らせてくれます。そして勝手にこだわっていたことも柔らかくなったり、皆んなそれぞれに大変なこともあるけど頑張っているなと大いに励まされます!

fuco:が幼児期、障害と関係なくママ友たちと皆んなでワイワイ育て、子育て時代は学校や地域の役員も沢山させていただき、子供が大きくなってから自分の仕事で多くの人たちのお話を伺ってます。今は月一回地域の高齢者サロンでお手伝いも。好きな人尊敬する人も本当に多様な人たちです。

私は確かにギバーでもあるけれど、与えていただくことも沢山あります。人生は思っていた通りにはならないかもしれないけれど、信じられない思った以上のことも沢山あります。自分の人生は誰と比べるでもなく、ただ自分が満足できるものにすればいい。…んじゃないかな(笑)!!まだ50代で、人生これからと思ってますが、こんな私ですが、ここまで不満も後悔もなしです。たぶん(笑)。

お母さんでない「自分」を
時間をかけて見つけました!あ、途中ですが



今回もfuco:あまり出てこなくてごめんなさい。最近の様子をご覧いただきながら、また次回8/1にお会いしましょう。いつも長文読んでいただき、ありがとうございます!


自宅アクリル絵の具、遂に解禁しました(笑)
汚れもエグいけど、なかなかに美しい!
最近また少し穏やかに話が通じるように。
オトナになってきた!
ドキドキハラハラは
いつも人生につきものです!
ワクワクとも表裏一体


#自閉症 #知的障害 #アート

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