クリスマスイブに女子プロサッカーの試合を見に行きました
「今日は12月24日、クリスマスイブだなあ」と思いながらベッドの上で寝そべり、スマホでTwitterを眺めていたら、大宮アルディージャVENTUSの試合が14時からNACK5スタジアムで行われることを知りました。いや正確に言うと知ってはいて、リマインドされました。窓の外を見ると、空にはきれいな青色が広がっています。「今日はすごく天気がいいから、急きょサッカーを見に行こうかなあ」と思いました。
行くにしろ行かないにしろ、身だしなみは整えないといけないので、歯を磨いて髭をそり、髪型をととのえました。そこまで行った時点で、サッカーを見に行きたい欲はかなり高まっていました。僕は意を決して、1日使い捨てのコンタクトレンズを右目と左目に入れました。何か重要なイベントに行くときにしかコンタクトを入れないので、もはや後戻りはできません。
僕は大宮アルディージャのユニフォームを着て、スマホで写真を撮りました。そしてそれをTwitterに投稿し、全世界に向けて「急きょ大宮アルディージャVENTUSの試合を見に行きます」と宣言しました。もはや何があってもサッカー観戦から逃げることはできません。僕はお気に入りのダッフルコートを着て家を出ました。そして自宅から大宮駅まで30分くらい歩きました。電車を使わずに歩いたのは、健康のためと節約のためです。
天気がよくて直射日光を浴びたので、30分も歩くと汗をダラダラかきました。大宮駅東口の交番の前で少し休憩してから、「まるまるひがしにほん」という謎の商業施設の2階に行きました。さいたま観光大使のライブを見るためでした。僕のよく知っているアイドル、Lapisの永島美玲ちゃんが、じつはさいたま観光大使を務めているのです。「まるまるひがしにほん」の2階に行くとパイプ椅子が並べられており、僕はいちばん後ろの列に座りました。
美玲ちゃんはもう一人の大使とともにサンタ帽をかぶり、楽しそうに歌っていました。二人ともとても歌が上手かったです。数曲の歌唱が終わると、二人は僕のほうに歩いてきて、後方の出口から出て行きました。そのとき美玲ちゃんは僕のすぐわきを通ったんだけど、どうやら僕には気付いていないようでした。僕の近くにいたピンク色の服装の男性にニッコリと手を振っていました。その男性はおそらく美玲ちゃんのオタクだったので、「それじゃしょうがないな!」と思いました。さいたま観光大使のライブが終わると、僕は「まるまるひがしにほん」を後にしました。そしてNACK5スタジアム大宮に向かって歩き出します。スタジアムには大宮駅東口から歩いて20分ほどで着きます。
氷川参道を歩いているとき、近くの老人が携帯を耳に当てて、誰かと妙なことを話していました。「俺は貯金が20億あるから、老後の心配はいらないんだよ。そのうえ年金も貰えるんだから、笑いが止まんねえよ」と。その老人と僕は同じ方向に歩いていたため、しばらく老人の話が耳に入ったんだけど、同じような話を繰り返し携帯に向かって喋っていました。僕はその老人の話を鵜呑みにすることはできませんでした。「きっと貧乏すぎて頭がおかしくなって、そのような虚言を吐いているんだろうな。可哀想に」と思いました。その老人は大きな声で何度も金が有り余っているという話をし、「笑いが止まんねえよ」と言っていました。たぶんその携帯は誰とも電話がつながっていなかったんだろうと思います。僕としては、笑いではなく涙が止まらないような気持ちになりました。まあもしかしたら、彼は本当に億万長者なのかもしれませんが。
氷川神社のとなりには大宮公園があり、そのまたとなりにNACK5スタジアム大宮はあります。僕はかなり久しぶりにここに来ました。約8か月ぶりであり、友人のびろすえさんと来て以来です。そのときも大宮アルディージャVENTUSの試合を見ました。
僕は今日になって急きょ来たので、当日券を買いました。ホーム自由席というチケットがいちばん安かったから、それを購入しました。税込1,500円です。男子サッカーと比べるとめちゃくちゃ安いです。しかも空いていて良い席に座れるんだから非常にお得です。
チケットをもぎってもらって入場すると、係の人にチラシとチョコレートを手渡されました。そのチョコレートは非常におしゃれなものだったので、「さすがは女子サッカーだなあ、女子力が高い!」と感動しました。男子サッカーではこんなにおしゃれなものはもらえません。自宅に帰ってからチョコを食べたんですけど、量もけっこうあったし、味もとても美味しかったです。少し苦い、大人の女性の味がしました。
数か月ぶりに見るNACK5スタジアムの景色はとても美しかったです。ホームに帰ってきたなという感慨がありました。そして僕はおもむろにグッズ売り場に行って、クリスマスチェキを1枚購入しました。1枚500円で、運がいいと大宮アルディージャVENTUSの選手の直筆サイン入りチェキが当たるらしいです。
僕はすこぶる運の悪い男だからまったく期待してなかったんだけど、なんとサイン入りチェキが当たりました。背番号8の上辻佑実選手のものでした。欲を言えば仲田歩夢ちゃんか村上真帆ちゃんのものが良かったけれど、上辻選手でも嬉しかったです。ずっと大事にしようと思います。「すこぶる運の悪い僕でも当たるってことは、けっこうサイン入りが多いのかもな」と思いました。
僕はバックスタンドの真ん中らへんの上のほうに座りました。なんとなく自撮りしたい気分になったので、こっそり自撮りをしました。いつか「NACK5スタジアム大宮で観戦してみた」というYouTube動画を撮りたいと思っているので、その練習でもあります。試合を撮影するのは駄目だろうけど、観戦している自分と音声を撮るのはセーフじゃないかなと思っています。いつか動画を撮ってみるので、動画がアップされたときはよろしくお願いいたします。ガチ恋おじさんふちりんの「ふみゅう…」な日常、というチャンネルです。チャンネル登録しておいて頂ければ幸甚です。
ウォーミングアップが終わり、いよいよ試合が始まりました。対戦相手は、日テレ・東京ヴェルディベレーザです。緑色のチームです。大宮アルディージャVENTUSのユニフォームはオレンジ色と紺色です。前半は、ベレーザがほとんどボールを支配して攻め続け、大宮はたまにカウンターで反撃するくらいでした。ベレーザはチャンスを何度もつくってゴールをおびやかし、いつ点が入ってもおかしくなかったけれど、大宮も粘り強く守ってなんとか無失点で前半を終えました。僕はハーフタイムで席を立ってトイレに行き、おしっこをしました。大宮が点を取るところを近くで見たかったので、後半は相手ゴールの近くで試合を見ることにしました。
後半に入っても展開はほとんど変わりません。ベレーザがボールを支配して一方的に攻めます。そしてとうとう点が入り、そのあとすぐに2点目も入りました。大宮は攻めようとするも、ベレーザの早めのプレスに対応できずにすぐにボールを失います。背番号13の仲田歩夢ちゃんのパスと、9番の井上綾香選手の前への推進力にしか可能性は感じませんでした。
しかし仲田歩夢ちゃんは途中で交代してしまい、「これどうやって点をとるのよ」と思いました。ベレーザの選手はボールの扱いが小憎らしいほどに上手く、大宮を翻弄していました。とくに10番のフォワード、小林里歌子選手の上手さが印象に残っています。ベレーザが圧倒的に優勢のまま、試合終了のホイッスルが鳴り響きました。僕と同じ早稲田大学出身である村上真帆ちゃんは、結局出場することはありませんでした。真帆ちゃんも可愛いんですよ。見たかったなあ。
試合終了後、大宮アルディージャVENTUSの選手たちはつらそうな表情を浮かべながら、サポーターに手を振っていました。僕の近くに仲田歩夢ちゃんと村上真帆ちゃんが来ると、僕は写真を撮るのをやめて手を振りました。そうしたら、客が少なかったこともあって、2人は僕にレスをくれたような気がしました。歩夢ちゃんは綺麗だったし、真帆ちゃんは可愛かったです。でも浮かない表情だったのが残念でした。こんどは勝利して笑っている2人の表情が見たいなあと思いました。
選手たちのあいさつを見届けた僕は、NACK5スタジアム大宮を出ます。そして大宮公園と氷川神社を通り抜け、帰路につきました。暖かかった太陽は落ちかけており、首元に寒風が入りこみます。僕は「ふみゅう、寒いなあ」と呟いて首をすくめました。
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