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利益は推進力です。目的ではありません。稼ぐことを目的にしていませんか?[利益とは何か #4]

利益は、個々の企業にとっても、社会にとっても必要である。しかしそれは、企業や企業活動にとって、目的ではなく条件である。

マネジメント(上)』第Ⅰ部 マネジメントの役割
第6章 企業とは何か p71より


利益、必要です。
(経理上の利益の種類はおいといて(;^_^A)
組織に所属している人たちのお給料にもなりますし、新しい事業の資金にもなります。
組織が利益をあげてくれなければ、納税もされず、地域社会が衰退していく原因にもなります。
でも、利益は条件でしかありません。

利益って、数字で表されるし、過去の行動が数値化されているし、他社とも比較できるから便利な道具なんですよね。
でも、利益をあげることは目的ではありません。

事業の目的は、社会の課題を解決することです。
顧客のニーズを満たし、感謝され、対価を支払ってもらうことで好循環を生み出し、快適な環境を提供することです。
あくまでも、利益はその活動に投下する道具でしかありません。

本当に評価すべき点は、組織が社会に対してどれだけ良い変化を与えたか、です。
評価軸が明確ではないですし、他社との比較も難しいですが、でも、良い変化を与えた、と社会から評価されることが一番大切です。
良い変化を与えるための軍資金は絶対的に必要です。
なので、手段としての利益が大切になってきます。

組織は株式会社が多いですし、上場している企業も多いですよね。
株主から「利益をあげ、より多くの配当金を分配すること」を求められますが、本来、株主はその組織の支援者のはずです。
組織が社会に対してよい変化を与えるためにこれをやりたい!! という想いに資金をもって援助する人たちのはずです。
マネーゲームとしての株ではなく、社会に対する貢献の一環として、資金援助を考えられる世の中になったらいいなぁ、と思っています。
「利益第一主義」ではなく「貢献第一主義」!!
そんな社会、素敵だと思いませんか( *´艸`)


利益は条件である。
実践されている組織としてあげられる1社として必ず名前が挙がるのは、クロネコヤマトさんではないでしょうか。
クロネコヤマト 人の育て方』 (水迫洋子 著 KADOKAWA)
100年前の東日本大震災直後、すべてが流されたあの地で走る一台のトラック……あの画像を思い浮かべました。
「サービスが先、利益は後」という判断基準は、宅急便サービスを始めるころから揺らがないようです。
利益が上がるかは二の次で、まずは顧客に知ってもらい使ってもらい、そこで生まれた苦情ともいえる意見からより使い勝手がよくなるよう試行錯誤し続ける、そんな歴史と未来が詰まっています。
個々のサービスドライバーさんが、それぞれが知識労働者で、それぞれが経営者である、だからこそできる全員経営で、顧客ごとの要望に応えることによって日々進化を続けていらっしゃいます。
利益に着目するだけではなく、組織の文化も、人と仕事のマネジメントも、事業のマネジメントも、個人の能力の向上も、どこを切り取ってもドラッカーです!!
他のテーマでもご紹介できたらと思っております(≧▽≦)


「貢献第一主義」
書いていて、これからの個人資産の増やし方に迷いが生じてきました( ゚Д゚)
個人としての利益、資産と言い換えることもできますが、組織の生みだすものとしても、個人が手にするものとしても、「利益第一主義」ではないと思うんですよね。
株主になって投資するにしても、不動産投資で不労所得を増やすにしても、その行為が誰かに与える影響を考える必要があるな、と改めて感じました。
人生100年時代、老後の資金として2,000万円が必要だ、とも聞きますが、みんなの幸せという主観的価値観で測れるようになればいいのになぁ、と思っています。
みんなの幸せの前に個人の幸せは優先されないのですが、誰かの不幸せの上に成り立つ幸せを排除できるようになればいいな、と思うんです。
幸せって、なかなか数字に置き換えて測れるものではないので共通の尺度にしにくいんです。
数字ってわかりやすいですし比べられますから便利だとされています。
でも数字だっていかようにも見せ方を変えられるものです。
操作できる数字を尺度とするのか、目に見えない測りにくい幸せを尺度にするのか……。
どっちでもいいんですけどね、その地域に住む人たちがにこにこしていられれば。
そこをベースに、自分の資産をどのように増やすのか、考え直さなければです……Σ( ̄ロ ̄lll)

あなたの組織における利益は、どのような位置づけになっていますか?
あなたの組織における利益は、あなたの組織に何をもたらしていますか?
あなたの組織における利益は、社会に何をもたらしていますか?
あなたの組織では、利益は何に使われていますか。?
あなたの組織では、その利益はどのように社会に還元されていますか?
あなたの組織では、利益を組織の推進力として使えていますか?

 

実践するドラッカー【利益とは何か】』 
chapter1 「利益」とは何か p6 #4


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実践するドラッカーシリーズは、膨大な数のドラッカー先生の言葉を選りすぐり、5つのテーマ別にまとめられた書籍です。
編著者の佐藤等先生は、札幌を中心に全国各地でドラッカーの書籍を中心に読書会を開催されてきました。
ドラッカー先生の言葉と佐藤先生の解説が1セット、そこかしこに「今のあなた」に必要な言葉が散りばめられています。
佐藤先生の解説は、ぜひそれぞれの書籍で確認してください(*^ω^*)
ここではわたしが感じたことをお伝えしていきます。
自ら考え、決定し、行動するあなたのためのドラッカー、一緒に探してみませんか?

[利益とは何か]は、ミッションからスタートする<5つの質問>というツールを使いこなせるようになることを目的に書かれています。


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