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事実はあなただけのものです。他の方に事実は違います。立ち位置・視点が違うことを受け止めていますか?[行動編 #22]

意思決定についての文献のほとんどが、まず事実を探せという。だが、成果をあげる者は事実からはスタートできないことを知っている。誰もが自分の意見からスタートする。しかし、意見は未検証の仮説にすぎず、したがって現実に検証されなければならない。

経営者の条件』第7章 成果をあげる意思決定とは p192より


少し先の部分を引用します。
「最初に事実を把握することはできない。有意性の基準がなければ事実というものがありえない。事象そのものは事実ではない。」(『経営者の条件』p192)

自分が考える事実は、共有する有意性の基準に合致しなければ事実ではなく未検証の仮説でしかない、と認識しています。

起きている事象を、あたかも事実のように自分の見方を伝える、その意見と同調しない人を非難する、他人の視点を認めない行為は、ある意味自らの無知を公言しているように思います。
お互いにお互いの視点がある、という前提を認めながら、ともに有意性の基準を作り上げていかなければ、事実は見えてきません。

リンゴは、
料理をする・食べる方にとっては、味のある物体です。
絵を描く方にとっては、いろんな赤をもった物体です。
物理を考える方にとっては、重力が働く物体です。

共有できない事実を探すことはできません。
同じリンゴであっても、同じもの想像できているかは有意性の基準を共有しているかどうか、です。


仮説は考え続けても仮説です。
仮説を検証するには動いてみるしかありません。
動けば結果が出ます。
いきなり大きな結果を求めるのではなく、試技をくり返し、少しずつ改善しながら求める結果を目指すしましょう。
ということで『スモール・スタート あえて小さく始めよう』 (水代優 著 KADOKAWA)をご紹介します。

ひとつの会社だけで勤め上げ、定年を迎える人はこの先大幅に減少していくでしょう。
いきなり次のステップに旅立つには、リスクが頭をよぎり、躊躇してしまうこともあるでしょう。
旅立つ前に、いろんな小さなステップを踏む方法があります。
著者の水代さんが、少しずつ立つ場所を変えていく際のスモールステップを並走していくようです。
スモールスタートは、誰でも同じ手法が適合するわけではないかもしれませんが、小さいからこそいろんな手法を試すことができます。
スモールステップを踏めば踏むだけ、少しずつ自分の立ち位置をずらしたり拡げたりすることができます。
拡げることができると、関わる人が変わります。
関わる人が変わると、視野も拡がります。
視野が広がると、また違うスモールステップを踏むことができます。
「小さい」ことが大切です。
踏み出しやすく、リスクも小さく、でも人との関りは広がることが次のステップを引き寄せます♪


まずやってみる。
それが許されるのは、失敗を許容する組織です。
それが許されなければ、良い方向に進むことはできません。
ただ後退するだけです。

うまくいかないのは、個人的な見解でしかない事実を虚像と気づかず崇拝しているせいかもしれません。

事実は、他の人が考える事実と違う、という現実を見ることは、楽しいことばかりではありません。
意見はそれぞれの人がみんな持っている、と受け止め、きちんと直視するからこそ、新しい発想ができたりイノベーションにつながったりします。

どちらの道を選択しますか?

あなたの考える事実はどんなものですか?
隣の方が考える事実はどんなものですか?
あなたと隣の方との間に、どのような有意性の基準が存在していますか?


実践するドラッカー【行動編】』 
chapter2 意思決定が未来をつくる p54 #22


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実践するドラッカーシリーズは、膨大な数のドラッカー先生の言葉を選りすぐり、5つのテーマ別にまとめられた書籍です。
編著者の佐藤等先生は、札幌を中心に全国各地でドラッカーの書籍を中心に読書会を開催されてきました。
ドラッカー先生の言葉と佐藤先生の解説が1セット、そこかしこに「今のあなた」に必要な言葉が散りばめられています。
佐藤先生の解説は、ぜひそれぞれの書籍で確認してください(*^ω^*)
ここではわたしが感じたことをお伝えしていきます。
自ら考え、決定し、行動するあなたのためのドラッカー、一緒に探してみませんか?

【行動編】は、あなたが成長し続けるためにはどのような行動が必要なのか、成果を出すための行動の仕方がまとめられています。


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