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感情は使うものであって、使われるものではない

苦しいこと、悲しいことに心が押しつぶされる
楽しいこと、嬉しいことに心がはしゃぎかえる
人間は感情によって気分が浮き沈み、心身の状態に影響を与え、
行動が変容するきっかけになる

仏教が苦からの解放を主題としたように
とりわけネガティブなことに人間は感度が高くできている
これは生き延びるための術として生命が生み出した仕組みだ

しかし、猛獣の襲来に気をもまなくて良くなった現代において
この人間のネガティブ敏感反応装置は、逆にそんなに危機的でないことにまで反応し、ストレスを抱え、精神的衛生上良くない状態をしばしば引き起こす。

この反応装置の働きを弱めるにはどうしたらいいのだろうか。
一つは起こらない確率が相当高いネガティブな未来をすごく高く見積もってしまうという見立ての誤りを取り除くことだ。

ネガティブに反応する性質がゆえに、ネガティブを取り除くためのアイテムがあればみんなそれに飛びつくだろう。そのアイテムを売るために、生産者側はいかにそれがネガティブなことかをあえて誇張し、拡散し、もっともらしく危機感をあおりたてる。

ネガティブを取り除くために、ネガティブな労働にいそしみ、アイテムの生産者を喜ばせ続けているだけ、ということに気づき、自分の未来を自分で正確に見積もることができれば、それだけで相当ネガティブマインドは消えるのではないか。寝てるときにライオンはめったに襲ってはこない。

苦という感情に使われたら、苦を避けるために働く奴隷になる
苦という感情を使ったら、自分自身の本当の主となれる

感情が動くときほど、常にその発生源とその原因に立ち返ることが、人間を最も成長させるきっかけになる。
なぜ、どう動いて、それはなぜなのかを自己分析し、書き留めることが重要だ。自分自身を客観視できるときほど強いことはない。

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