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和食人、餃子を語る。(其の玖) アレ。コレ。

日本人の私がそれまでの仕事のつながりから、中国の常州という街に
小さな会社と1軒の居酒屋を作って暮らしていたという昔話。

ここでは、その外伝。 
私の中国での餃子に対する学びと、”餃子愛”をお伝えしたい。
近く、遠い国、中国に関わった20年。
私の風変わりな経歴などは、プロフィール記事(長篇)をご覧ください。

Menu  of  風天外伝 餃子編

和食人、餃子を語る。(1)干し海老、白菜、豚肉の餃子。
             中国餃子事情 ー餃子の起源ー
和食人、餃子を語る。(2)豚、白菜、チーズの餃子。
             家餃子の段取り 食材シリトリ
和食人、餃子を語る。(3)もっちり厚皮の餃子。 お酢のハナシ。
和食人、餃子を語る。(4)豚肉、ピーマンの餃子。 
和食人、餃子を語る。(5)蕎麦の実入りの皮。 
和食人、餃子を語る。(6)真菰茸と豚煮凍りの餃子。
和食人、餃子を語る。(7)海老蒸し餃子。

 過去の記事 


 今回、和食人、餃子を語らない回。


 年代、季節順不同にて。

外のスープ、中のスープ、二重の楽しみ


汁に味を入れない水餃子です。
すくって、酢醤油で。


コクが欲しいか、サッパリしたいか?
この時、どちらも求めてしまったようで。


水餃子のジェノベーゼ


 普通の水餃子は、スープ餃子と違って、茹でて水切りした状態で皿に出される。
そして、食べてるそばから水分が蒸発して後半は乾いた状態になる。それを、最後までツルッと滑らかに楽しむために時々、茹で上がりにオリーブオイルをかけて和えて食していた。

 これはたまたま、ジェノバソース(オリーブオイルにニンニク、バジル)があったので。 既製品の肉主体の餃子には合うと思われる。


土鍋に餃子  


 中国もデリバリー全盛期。 Uberならぬ "美団 mei tuan メイトゥアン”と呼ぶサービスがあり、さまざまな食事を届けてもらえる。何度か、ある中華料理屋のオーダーをしたことがある。そこの料理はこの使い捨ての土鍋に入って温かく届く。安い素焼きのような土鍋だが、日本だと使い捨て扱いでこういうものはない。アナログ感強くて良い。サービス魂と演出力。

 そして、使い捨てなのに、取り置いて自分の料理食器として再利用してまう私。日本人デス。 ” 土鍋の餃子 "?  もちろん、私の餃子。。。


苦瓜餃子

 ピーマン餃子、セロリ餃子、気に入る餃子は ” 青い餃子 " だということに気づいてしまった私。 皮を破って放たれる 青い咆哮!いや 青い芳香。

 
ピーマン餃子ではそのまま入れましたが、苦瓜は流石に油で処理して具にします。皮は特に意図せず、あった全粒粉を混ぜて作っています。鶏のムネ肉と合わせた夏の一品。

そら豆餃子

 ” 青い咆哮 "そら豆餃子 登場。肉の餡にそら豆は粒で仕込んでいきます。皮にもすりつぶしたそら豆を配合。うっすら鶯色の焼き餃子。こういう遊びは手作り皮の特権です。

 少し脱線して、そら豆の小話。

 サヤが空に向いてつくので 、日本では” 空豆 "と呼ばれている。
中国では” 蚕豆 can dou ツァンドウ "という。
 元代の農業家が書くことには、『豆の収穫時期が、養蚕を始める季節と同じ』
 明代の医術家が描くことには、『豆の姿が、繭を作る蚕と同じ』
文献があり、そういう説から蚕豆と呼んでいるそうで。日本でも蚕豆と書いたりもするが、それは中国からの伝来かも。
食べすぎると、オナラがよく出るので “ 放屁豆 fang pi dou ファンピードウ”という俗称でも親しまれている。。。


  以上、語らぬ回。写真だけのつもりがつい書いてしまった、アレコレでした。

  


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