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台北へ。 (前編)

 2013年2月の台北旅の記録。

 
中国の春節 (旧正月)。自分の店は毎年、恒例の大型連休です。
前年2012年の秋 (国慶節) に、北京へ旅しており、訪れた紫禁城 (故宮博物院)は広大な敷地が広がる立派な中国宮廷建築を楽しむことができました。一方その中で見ることができる歴史的資料、展示物はレプリカばかり。
 4000年の歴史を誇る中国、首都北京の博物院を訪れても、多くの数十年モノのレプリカ(複製品)しか見ることができずやや興醒め気味に見学したわけで。

 その時点で知ったのが、台湾にある国立故宮博物院
かつて共産党と戦い、敗戦し国を追われた国民党が、国宝級の宝物を全て台湾へ持ち去っていたという。 アル。 中国悠久の本物のお宝が台湾に。。。
北京の旅を終えた時点で、すでに次の連休は台北へ向かう決意をしていました。


上海 虹橋 空港   --- 台北 松山 空港

上海ー台北へ

 人の少ない春節直前の上海虹橋空港から、飛行機で台北松山空港へ。

ホテルをとった街中へ地下鉄で移動

 地下鉄で移動。
日本が統治していた時期に整えたインフラの影響もあり、街並みはどこか日本に似た雰囲気があります。道幅が広過ぎず、スクーターが多い、歩道の雰囲気なども。

  緯度的には沖縄とほぼ同じ位置。 街路樹のヤシ、冬なのに日差しは暖かく感じます。 看板の多くのぼるアパート街風景にも一昔前の中国ノスタルジーが感じられる。
 日本のマンションは大体、通りに面する側が玄関で、反対側にベランダ。中国は通り側にベランダや出窓があることも多く、昔なら通りの上に竿が出て、豪快に洗濯物が干されていたわけで。だからジャッキーチェンが無事に屋上から落ちてきたって、アレは香港映画だったな。

 驚いたのは、警察がピザのデリバリーセンターに似ていたこと。カラーリング、綺麗に並んだスクーター。歩いていて、本当にそう見えた。

 歩きながら、南国らしい果物屋。“ 椰子 ye zi イエズ " を割ってもらいココナツジュース。” 甘蔗 gan zhe ガン ジュ”(サトウキビ) や、釈迦?

 知らないものは試す。 " 釈迦 shi jia シジャ "=釈迦頭(シャカトウ)。
読んで字の如き果物。中はねっとりクリーミーな果肉、ドリアンに似ている。が、臭くないし、特に香りも感じにくい。だが非常に甘く美味しい。
当時、私がSNSにアップしたコメントは『練乳の様!』。
 台湾のお金。1000RMB (中国人民元)→  約 4500TWD (台湾ドル)。
日本円で 3.3円 / 1 TWD ぐらいだったか。だとすると、釈迦頭1個( なんだろう、この果物数えてるだけなのに失礼な感じは) 1斤=500gとして55台湾元。
×3.3で 180円。目安として。

 この地では中国を” 大陆 da lu ダーリュ”=大陸( 台湾から見て)という。
果物屋の親父も『 你, 从大陆来的? ni cong da lu lai de? 』と聞いてきた。お前は中国から来たのかと。『 是 shi シー 』= Yes。
本当は、日本という小陸からやってきたんだけど、言いかけて省略。。。

 ホテルの部屋の話。大陸のホテルでは、一人でもバカ広い30平米、50平米なんて部屋に出くわすことがある。この日、台北で泊まった部屋は究極に狭い。
ドアを開けたら即、下足、ベッド、トイレシャワーの三つ巴。それでも靴を脱ぐスペースと段上がりの部屋。日本風が入ってる。日本よりも狭いが。内装付きカプセルホテル見たいな。。。
 私は移動しながら、宿泊場所を検索する旅をする。宿が先に決まっていると、行く前に他も全部決まってしまうのが好きではないから。だが、台湾、大陸と違って、圧倒的にホテルの数が少ない。日本同様、先に予定を組まないと、街によっては野宿になりそうな。

 台湾も大陸同様、春節で人気が少ない。ホテルを出て、散歩。あいにくの曇り空。
” 台北101 tai bei yi ling yi  タイベイ イ-リンイ- ”、509.2m 101階建て。
2007年に、ドバイの800m級が建つまでは世界一にあった超高層ビル。


 ” 欣叶 xin ye シンイエ "というレストランを見つけ晩飯。ここは台湾料理ではなく、港式=香港系の料理を出すようで。一人であれこれ頼んでみるがどれも口に合う。台湾ビールと共に。

 同日の夜、第二幕。洋風なBARのようで、日本の酒を扱っているお店、輸入物とはいえ結構いいお値段で商売していたような。私は日本人だし、大陸で日本酒を扱っていたのであえてそこは外しておく。料理もオシャレ、フォアグラに梨だったか。。。


 屋台の小籠包を食す。
” 小笼包 xiao long bao シャオロンバオ "、我々がよく知るタイプとは別の小さな肉まんタイプ。薄皮にスープを溜め込んだタイプは " 汤包 tang bao タンバオ "と呼ばれ区別される。 ファーストフード的な" 牛肉面 niu rou mian ニュウロウミェン "も。

 旧正月の初日だったか、街の中心位置に当然人はいない。
タクシーも休みだろうか。不動産、安くはない。ちらほら野菜売りを見かける。写真が残っていないが、大根、人参、バナナ、など同じ食材でもそれらは、縦に短く横に太い( 大陸や日本との比較)。南方の人もそんなイメージがあるが(オセアニアの人とか) 。気候の産物?

 マクドナルドの看板。
” 麦当劳 mai dang lao マイダンラオ“、簡体字の大陸はこう書く。台湾は同じ中国語でも、繁体字を使い写真のような仕上がり。日本の漢字なら、”麦当労”、画数的に中間になる。簡略化されてたまに読めない大陸の漢字、複雑すぎて読めない台湾の繁体字。漢字を使う日本人でもそんな文字が沢山ある。

” 鼎泰丰 ding tai feng ディンタイフゥン "  日本漢字で鼎泰豊(テイタイホウ)。
台湾発祥の今や世界的に有名な、小龍包トップチェーンレストランである。日本にもかなり出店している様子。本場で。

 小龍包という完成度の高い商品、明るいファミレス的な環境、食べ方までマニュアルが用意周到、あれこれたのめる品揃え、テンポの良いサービス。可愛いキャラクターに至るまで。 システマチックな店ではあるが、世界で人気を得るのを納得できる良いお店でした。この日も大繁盛、素晴らしいの一言。

(追記)2013年2月の旅記事を2024年8月に書いたわけだが、
    10年と言う時間は長く、世の移ろいも大きい。記事を書いた後に
    ”鼎泰豊”についてのニュースを見たのでリンクを。



 旧正月早々、歩いては食う、食うては歩くの繰り返し。
通りに、台湾全土No.1を謳う回転寿司屋。少しだけ台湾の日本食動向をチェックします。
小さなファッションビルの一角だったと思う。建物の中だが、後ろはショッピング客が歩いてるよなオープンな感じ。回転寿司は中の調理スペースを囲み回るタイプが多いが、ここはカウンター片側のみ、周回の半円ルートだけ。
 で、寿司ですが美味しい。日本の回転寿司の中上の方と表現して良いかどうか。高級路線とは別にしますが、あきらかにこの当時の大陸日本料理店、及び回転寿司より上。海鮮はどれも鮮度良くクセのある産地のものも使用していない。シャリの米が良く、正直自分の居酒屋寿司のシャリよりも上。負けられんなぁと思える寿司でした。
島国で海が近いこともあるし、大陸とは仕入れ環境が大きく違うように感じました。あれこれ、台湾人の食のセンスの良さも感じます。

                           ▶︎ 台湾へ。(後編)へ続く。。。    

 ※ (注意ごと) 
 この記事で明らかですが、私が長年愛用してきた” GIMP "という画像加工ソフトに近頃異変が起きています。もともと英語圏の開発元によるものかと思うのですが、きちんと日本語の字体を多く含んでおり、広告作成やメニューなど字体を選んで使えたのですが、パソコンを変えてダウンロードした最新版はサクサク動くのに日本語のかつてのフォントが見当たらず、全部中国人開発か?みたいな不揃いなヘンテコ日本語フォントしかない状態。写真を数枚組んで小さなコメントを打ちましたが、10年以上前の中国ソフトみたいな文字になってます。

 逆に、作業中にふと中国語がソフトのメニュー項目に表れたり、かつては選択肢が少なかった中文フォントが美しいものばかりになってタイピングの反応も敏速に、しかもバリエーションがある。日本語案件は、古いパソコンの10年前のバージョンの方が綺麗に作れるし、中国語で作ろうとすれば、今のバージョンが良いという馬鹿げた状態。
 明らかに中国人がプログラムを自分ら向けに書き換えて、わざわざ、以前のレベルで良かった日本語フォントを台無しにしているかのような代物。犯人は如何なるものか知りませんが、いまだにこんな姑息な事を行う輩がいるかと腹が立つ次第。
発展するのは良い事だが、他を陥れることを同時に行なっている。

 AIによる自動翻訳も進化してしまい、ますます日本語で得体の知れない産地不明の劣悪広告を摂取する羽目にあります。
かたや他国の環境で暮らした思い出や文化の紹介をしている身ではあるが、その辺は忖度無く文句を言いたい。国際化を台無しにすんなって
日本の皆様もどうぞ、お気をつけて。

引用ではなく自身のコメント!2024.8.27   


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