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ルルブ・ドシネーシ

 スペインの国、バレヌ州生まれの侯爵。鼻先に花を置くのが大好きな人。ネーデルランド皇太子妃との婚儀において、薔薇の花をお互いの花にのせていたと伝記にある。馬の名前はヨミマロという栗毛のコーカサスで生まれた丈夫な体を持つ。侯爵本人は小柄で、1.8メートル弱だったと妹のシャヌーリ嬢は言っていた。第七選帝会議において、帝国の若き少年デミトリサタヒを熱烈に支持した。4人目の妃ルナウィは当時ベストセラーになった小説「バレーンの奥方」の作者である。ドシネーシ一族に固有の血の病気を持っている。貧血気味の一族で、常に動物のレバーが食事のメニューにそえられていたそう。
 35歳の時に第36回十字軍遠征に参加。聖地に旗を打ち立てた23人の中の1人として書物に記される。
 1◎24年に大規模な機械人形の反乱にあう。帝国人形対策室の助力を得て3ヶ月で鎮圧。以後、機械人形の取り扱いに厳正を尊び、後のマシィナリィ革命事件へとつながってゆくと多くの歴史家は見ている。
 手袋にいつも赤いブタの紋章を入れている。その昔強大な神話上の王ブタラシタの生まれ変わりと信じていたらしい。パステルのカラーを好み、色を各部門の統令官に義務づけた。
 ガレノーシン暦56年に没。お腹が痛くなり、倒れる。医者が到着した時、すでに昏睡状態。そのまま、ベッドで息をひきとる。
 葬儀の喪主は娘のダルハヤ・ドシネーシが行う。ダルハヤは女傑侯爵として、この後、帝国において大きな権勢をふるう。

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