日頃、お世話になっている皆様へ

今月の頭に、3年ぶりに里帰りさせていただきました。その時、母と姉が僕の出演作を一緒に観てくれました。
意外にも1番喜んでくれたのが、1番出番の少ない作品でした。
理由は、内容が素晴らしく、そこに僕が参加しているのが嬉しかったと。

嬉しかったです。
ここ数年、焦りや劣等感で見失っていたことを再確認できた気がします。

駆け出すチャンスをいただいてから9年間。 ありがたい経験もたくさんさせていただきましたが、
馬鹿にしてくる人、 卑怯な手で蹴落とそうとしてくる人とも出会いました。
それが尊敬していた人だった... なんてこともあ
りました。
向こうは向こうで、たくさん大変な思いをしてきたんだと思います。
僕が知らず知らずの内に地雷を踏んでいた部分もあったのかもしれない。

でも僕だって、 学生時代に親族の揉め事で家庭崩壊し、そこから立て直してお芝居を始められるまで、母と姉と共にたくさん苦労しました。それを台無しにされる筋合いはない。
だから本当に悔しかった。

でもその悔しさに囚われて、そもそも何が好きで何がやりたくて…ということが見えなくなったまま、とにかく仕事を掴むことばかり考えて、そんなだから行動が伴わず情けない失敗をしたこともありました。
そうしている間にもどんどん歳月が流れ、同世代の人達が自分の場所で立派に結果を出し、親兄弟の生活を助けられるまでになっている中で自分は…
と、余計に焦りや劣等感が募り、取り戻そうともがけばもがくほど、自分勝手になり、事務所にもたくさん迷惑をかけました。

決して今までいただいたお仕事を生半可な気持ちでやったりはしていません。
至らぬ部分は多々あったと思いますが、1つ1つ自分なりに考えて挑んできました。
だから今日までの全てが無駄だった、間違いだったとは思いません。

でも、大好きなドラマや映画の現場に参加できる嬉しさ、ありがたみ。
家族や事務所、ご一緒させていただいた方すらも喜ばせられないのに、何ができるのか?
そんな大切なことがどんどん見えなくなっていたのは確かです。全ては僕の弱さです。

今日までお世話になった全ての皆様、本当にすみません。
そして、いつも本当にありがとうございます。

30代を新たなスタートだと思って、またコツコツ頑張っていきます。

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