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「ピンク=女?」それは、本当にジェンダーレスですか?〜ジェンダーレスに感じる違和感


ジェンダーレスの観点から、制服をズボンにしている学校が増えているそうだ。また、ジェンダーレスカラーのランドセルが人気だとか。ピンクなど「女性的」なカラーの発売をやめて、男性にも買ってもらえるような色の商品が発売されている…そんなニュースを見た。

これらは、一見良さそうなことにも思えるが、むしろ遠回りに思える。スカートを履きたい男性や女性もいるはずだし、そもそも制服というものが「縛ること」なのではないか、と。

私服にすれば、好きな自分でいることができる。もちろん、貧困家庭の場合、着る服が難しいという問題もあるだろう。それは、別の話として。

こんなことを言うと、「派手な服を、着てきたらどうするのですか!」と、極端な例を出してくる人も現れそうだ。できない理由を探すのが、とても上手い、私たちは。

「ピンク色の販売をやめる」というのは、「ピンク=女性」というイメージをむしろ増幅させている。

たしかに青い服や青い色のアイテムを、女性は普通に着るが、男性でピンクの方は少ない。特に日本では。

外国のスナップでは、40、50才くらいに見える男性がビビットピンクのトップスを着ていて、そこにはカッコ良さがあった。「ピンク=可愛い」だけではないと知る。


そもそも日本の男性は、ピンクを着たくないのかもしれないが、そこには「ピンク=女性」という図式が、無意識にあるから避けているような印象を受ける。

先日見たテレビのテロップでも、スタジオにいる男性との差別化からか、女性の喋りをピンクにしていて、違和感を覚えた。ピンクにはどうしても可愛さが染みついていて、その女性は「可愛い」と思われたいタイプに見えなかったのだ。彼女は、いわゆるクールなタイプだった。

「このピンクも、海外の男性のようにカッコいいピンクという意味ですよ」という、解釈はそこには出来そうもない。日本のピンクはそもそも、「可愛らしい」というイメージがついている。


もちろん可愛らしいという意味で着るのがダメなわけではない。むしろ着たい人には、着て欲しい。ただ強要のようなことをされているように感じたのだ。


キャメルのランドセル


先日見た記事だ。ランドセルの色選びには、本人も好きで、いじめられなさそうな色、かつ親も抵抗感や違和感がないことからキャメルが人気らしい。要約するとそんな感じだった。

「色の違い」でいじめてしまうのも問題だが、そもそも「色の違和感」とは、なんだろうか。誰しも、自分色を持っているわけで。まだ、私たち人間は、このレベルでのけ者になる、世の中であるようだ。本当に、小さい。

トイレのマーク問題

そこまで考えて、これは案外、難しいぞと思う。トイレのマークは女性が赤で、男性が青だ。これを変えてしまったら、間違えて入ってしまうだろう。

別の違和感もある。そもそも女性のマークは、スカートを履いているが、さっき書いたように、女性でもスカートを履かない人、男性でも履きたい/履いている人もいるわけで。このマークも、次第になくなっていくのかもしれない。

あー、本当に、世の中は無意識で生きづらさを与えていたのだ。どこかで悩んでいる人がいるように思えて、そう書かずにはいられない。表面的には気がつかない、違和感や差別がこの世の中にはあるのだ。私がそれを、正確にキャッチしているかは、自信がないけれど、敏感でいたいと思う。人を傷つけたくない。


いやトイレのマークなど根源的な問題はともかくとして、とりあえず大部分は、抜本的に改善の余地がある。


まだ日本のジェンダーレスは、レベル1なので、仕方がないのかもしれない。ただ、これからはレベル2になるべきだ。誰でも何色でも、どんなデザインでも、着られる世の中が欲しいだけだ。それも、いち早く。

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