ビハインド・クローズド・ドア: "西側諸国はいかにして世界の腐敗を助長したか"
PEPs(Politically Exposed Persons)とは、
公的な職務に就いており、結果として
贈収賄や汚職に関与するリスクが高い人物のことである。
オフショアのリーク情報により、
PEPsが英国金融と英国のオフショア管轄区域を利用して、富を洗浄し、
富を隠し、その富を世界の金融システムに再投資していることが
何度も明らかになっている。
ロンドンは、彼らが不動産を購入する場所であり、
批評家に対して法的措置を取る場所であり、
失脚した際に住む場所でもある。
「Behind Closed Doors」は、
数十年にわたってそれぞれの国の権力の中枢にあり、
その間に巨万の富を築いた発展途上国の3つのファミリーを調査している。
ケニアのケニヤッタ家、
アゼルバイジャンのアリエフ家、そして
パキスタンのシャリフ家だ。
この3家族はいずれも、
オフショアの金融機密を利用してロンドンの不動産に投資していたことが
明らかになっている。
英国の金融サービス会社は、
こうした取引に喜んでサービスを提供している。
トランスペアレンシー・インターナショナルの
レイチェル・デイヴィス=テカは、
「英国の法律には『マネーロンダリング防止の失敗』という罪がないため、大銀行や大企業をマネーロンダリング犯罪で追及するのは非常に難しい」
と明かし、さらに「カンパニーハウスには、
提出された情報をチェックし検証する権限はない。
ミッキーマウスやドナルドダックと書いても、
誰もその情報をチェックすることはできないのです」。
私たちは10月17日(2022年)に
『Behind Closed Doors』の予告編を公開したが、
1週間も経たないうちに、
このドキュメンタリーの主要な協力者の一人であり、
与党シャリフ家を激しく批判していた大胆不敵なパキスタンの調査報道
ジャーナリスト、アルシャド・シャリフがケニアで警察に射殺された。
その10日後、もう一人の参加者であるパキスタンの元首相イムラン・カーンが暗殺未遂で撃たれた。
これらの人物に加え、
Africa Uncensoredのジョン=アラン・ナム、
OCCRPのトム・ストックス、
政治的動機による逮捕から逃れるために
アゼルバイジャンのスイス大使館に逃亡した
アゼルバイジャン人ジャーナリストのエミン・フセイノフ、
パキスタンの資産回収ユニットの元トップである
シャザド・アクバルなどが寄稿している。
Behind Closed Doors』は、
発展途上国が洗浄された不正資金を返還させようとする際に立ちはだかる
障壁を明らかにしている。
ジャーナリストのフィル・ミラーは『Declassified UK』にこう書いている:
「西側諸国が汚れた資金やオリガルヒを取り締まると主張している今、
重要な映画だ。
この映画は、イギリス当局が反汚職運動をロシアの富裕層以外にも
広げようとするならば、どれだけ多くの仕事をしなければならないかを
浮き彫りにしている」。
トランスペアレンシー・インターナショナルUKは、
このドキュメンタリーを "海外の腐敗を助長するイギリスの役割に関する
重要な問題をよく浮き彫りにした、非常にタイムリーな映画 "と評価した。
ドキュメンタリーは以下から。
(動画はリンク先をご参照)
機密解除された英国
マット・ケナードとマーク・カーティスによって
2019年に設立された調査ジャーナリズムのウェブサイトです
「パンドラ文書」は、書類約640万点、画像約300万点、
メール100万点以上、スプレッドシート50万点近くからなる。
これまでに以下が明らかになった。
イギリスの不動産1500軒超がオフショア企業を通じた購入であることが判明。こうした不動産の所有者には、汚職疑惑のある個人も含まれていた
カタールの首長一族が、ロンドンの高級住宅をめぐり1850万ポンド(約28憶円)を脱税していた
イギリスの実業家サー・フィリップ・グリーン夫妻が、経営破綻したブリティッシュ・ホーム・ストアを売却した後、高級不動産を買い占めていた
英保守党の著名な資金支援者が、ヨーロッパ最大規模の汚職スキャンダルに関わっていた
ヨルダン国王が、ひそかに所有していた会社を通して、イギリスとアメリカの不動産購入に7000万ポンド(約105億円)を使った
アゼルバイジャン大統領の家族が、4億ポンド以上の価値があるイギリスの不動産の取引にひそかに関わっていた
チェコ首相が、フランスの邸宅2軒を1200万ポンドで購入した際に利用したオフショア投資会社について、その存在を公表していなかった
ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領の家族が、オフショア会社のネットワークを数十年にわたってひそかに所有していた
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