一神教のあの子

くろがねのまなざしを
注ぎたるまなこ 誰よりも
敬虔なその口 はもう
あの子のものでないのかもしれない

口ぶりの冴えた一太刀は
砂漠を分節するためにあった
それは薪を割るかのような
祈りというべきものだった

弾雨にさらされ 惨禍
あの子はビー玉の欠片を拾う
雷雨にさらされ 一過
あの子はビー玉の欠片を拾う

あの子はもうあの子のものでないのかもしれない
すべて忘れた空の青
欠片を集めて還そうと
空に懸命に還そうとする
あの子に何を顧みるのだ


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